お茶は体重を減らしてくれるのか?

お茶と体重減少について
世界中の人がお茶を飲んでいます。お茶は白茶や紅茶、緑茶、ウーロン茶など、数百種類もありますが、その全てが自然の過程の中で健康を促進するフラボノイドと呼ばれる物質を多く含有します。そのため、お茶はかつて炎症を治癒し、心臓病や糖尿病などの病から守ってくれる存在として考えられていました。
では、お茶は体重を減らしてくれるのでしょうか。
毎日一杯のお茶を淹れて飲んでも履けなくなったスキニージーンズをまた履けるようにはなりませんが、数本の研究結果がお茶は体重を少し減らしてくれるということを主張しています。特に理に適ったダイエットまたは運動を並行して行うと効果があるようです。また、朝の飲み物をモカラテからレモン付きの紅茶に変えれば、一日の摂取カロリーをおよそ300カロリー削減できます。
お茶にはカテキンというフラボノイドが含まれています。カテキンは新陳代謝を良くし、脂肪の燃焼を助ける働きがあります。また、多くのお茶に入っているカフェインは体内のエネルギーの使用量を増加させる働きがあり、その結果としてより多くのカロリーを燃焼することができるようになるのです。これら2つの物質が合わさって体重を減らす働きをおそらくしているのだと考えられています。
いったん体重を落としたなら、お茶を飲めばその体重を維持してくれます。数ポンド減量した後は一般的に新陳代謝が悪くなるのですが、お茶がそれを阻止するからです。
紅茶
中華料理店でよく出されるのがこのタイプのお茶で、アイスティーを作るのに使われます。茶葉を発酵させることで化学変化を引き起こし、多くの場合カフェイン量を増加させています。紅茶は強く豊かな香りがあります。紅茶が体重を減らすことに貢献しているかどうかはまだ定かではありませんが、ネズミを使った実験では紅茶に入っているポリフェノールという物質が腸で脂肪が吸収されないようにするのを助けているということが分かりました。
しかし、お茶を淹れるときは注意が必要です。イギリス流に紅茶を飲む(ミルクを加える)と、脂肪の吸収を抑える力が抑制されてしまいます。
緑茶
緑茶はたいてい発酵されていません。茶葉は単に蒸されたのち、粉砕されただけです。緑茶は特に効力の大きいカテキン、EGCGを多く含んでいます。研究によれば、EGCGが豊富な緑茶抽出物を摂取した、あるいは、カテキン量を増加させた緑茶を飲んだ人は適度に体重を落とすことができたようです(3ヶ月で約1.5キロ)。また、彼らは特に手ごわいお腹の脂肪を落としていました。
研究で使われたのと同じ量のEGCGを飲むには、毎日6~7杯の緑茶を飲む必要があります。緑茶抽出物を試すこともやろうと思えばできますが、健康上のリスクが高いです。成分は確かに貴重ではあるのですが、高濃度の緑茶抽出物は肝臓に深刻なダメージを与えていたということが分かったのです。
ウーロン茶
ウーロン茶は茶葉を天日干しして作られます。緑茶のように、ウーロン茶も豊富にカテキンを含んでおり、ある研究では6週間にかけて毎日ウーロン茶を飲んでいた肥満の人たちのうち、3分の2以上が1キロ以上体重を落とすことに成功し、お腹周りの脂肪を落とすこともできました。
白茶
白茶は茶葉が最も加工されていないお茶で、ほのかに甘い香りがあります。ある研究によると、白茶は脂肪細胞を落とし、新たに脂肪細胞ができないようにする働きがあるそうです。しかしこれが人間の体にも当てはまるかどうかはまだ分かっていません。
最後に
朝食と一緒に一杯の紅茶を飲んだり、おやつの時間にお茶を飲んだり、紅茶だけで飲んだりするのが好きでしたら、そのままお楽しみください。カフェインが手の震えなどを引き起こさない限り、飲み続けても大丈夫です。しかもお茶には、がん、糖尿病、心臓病の予防などといった健康に良いことがたくさんあります。一日に数杯お茶を飲めば減量の目標に向かって少し前進するかもしれません。でも、お茶だけに奇跡を期待しないでください。本当に減量したいなら、食事、運動などを含む生活スタイル全体でのアプローチが必要です。