尿路感染症(UTI)のための抗生物質

治療薬

効能

これらの薬は、一般に尿路感染症(UTI)の原因となる細菌を殺します。

使われる理由

抗生物質は尿路感染症を治療します。そして、腎臓損傷などの感染の合併症を予防します。
抗生物質はまた、尿路感染症を予防します。医師は以下のような場合に、予防的抗生物質療法を行うかもしれません。

・尿路感染症を再発(6カ月で少なくとも2回、もしくは1年に3回尿路感染症になっている)する女性
・妊娠前または妊娠中に尿路感染症を再発した妊娠中の女性
・排尿に影響を与える脊髄損傷やその他の神経系の症状がある人
・腎臓移植を受けている人
・尿路に関係する手術を受ける人

どのように効くのか

抗生物質は、ほとんどの尿路感染症に効果があります。抗生物質を服用し始めてから1~2日以内に気分が良くなってくるはずです。症状が悪化したり、3日目でも気分が良くならない場合は、医師に相談してください。

あなたの医師が処方した抗生物質をすべて服用することが重要です。ほとんどの人は、薬を服用し始めてすぐに気分が良くなってきます。しかし気分が良くなってすぐに薬の服用をやめてしまうと、感染がぶり返すかもしれません。

予防的療法として服用する場合、抗生物質は尿路感染症が再発する回数も減らしてくれます。しかし、研究によると、この種の治療は効果持続期間が短いことがわかっています。抗生物質の服用をやめると、別の尿路感染症にかかる可能性が高いです。

副作用

すべての医薬品には副作用があります。しかし、多くの人は副作用を感じることはありません。もしくは、副作用に対処することができます。服用する個々の薬の副作用については、薬剤師に相談してください。副作用については、薬に付随する情報にも記載されています。

ここで考えておくべき重要な点がいくつかあります。

・通常、薬のメリットは軽微な副作用よりも重要である
・副作用は、しばらくの間薬を服用した後消える可能性がある
・副作用が依然として気になり、薬を服用し続けてよいか疑問に思う場合は、医師に相談する。医師は服用量を少なくしたり、薬を変更したりするかもしれない。医師が指示しない限り、突然薬の服用をやめたりしないこと

以下のような場合、すぐに救急車を呼んでください。
・呼吸困難
・顔、唇、舌または喉の腫れ

以下のような、悪化している感染の兆候がある場合は、すぐに医師に連絡してください。

・寒気
・発熱
・腹痛
・吐き気もしくは嘔吐

シプロフロキサシンおよびレボフロキサシン

以下のような症状がある場合、すぐ医師に連絡してください。
・じんましん
・運動後の突然の痛み(特に、足首、膝または脚の裏、肩、ひじ、または手首)
・痛み、ひりひりした感じ、しびれ、うずき、または衰弱
・失神
・心拍数不整あるいは心拍の低下

ホスホマイシン

以下のような症状がある場合、すぐに医師に連絡してください。

・じんましん
・血が混じった下痢、もしくは重度の下痢
・視野の変化
・重度の胃痙攣または痛み
・肌や目が黄色くなる

ニトロフラントイン

以下のような症状がある場合、すぐに医師に連絡してください。

・じんましん
・肌の色の変化
・胸の痛み
・関節または筋肉の痛み

トリメトプリムを含むスルファメトキサゾール

以下のような症状がある場合、すぐに医師に連絡してください。
・じんましん
・はく離や水ぶくれといった肌の変化
・関節または筋肉の痛み
・異常な出血、たとえば
-鼻血
-今までとは違う膣からの出血(よりひどく、頻繁で、月経周期とは異なる)
・血便または黒い便、または直腸出血
・血尿または薄い赤色の尿

抗生物質に共通する副作用は次のとおりです。

・下痢
・めまい
・頭痛
・疲労感
・軽度の胃の痛みや痙攣、吐き気、もしくは食欲不振
・膣の炎症(不快感や痛みの原因となる)

考えるべきこと

マグネシウムまたはアルミニウムを含む制酸剤や鉄または亜鉛のサプリメントは、シプロフロキサシンおよびレボフロキサシンを服用する6時間前、もしくは2時間後に服用してください。

抗生物質のほとんどは、太陽光に対して肌をより敏感にします。

・できれば日光を避ける
・できれば長いズボン、長袖シャツ、帽子を着用する
・医師が勧めるSPFの日焼け止めを使う

医師が抗生物質を処方する場合、注意すべき潜在的な薬物相互作用があるかどうかを尋ねます。たとえば、抗生物質は、抗凝固剤(血液を薄める)のワルファリンの働きを変えて、簡単に出血してしまう効果をもたらします。

薬を服用する

医学は、医師が健康問題を治療するための数あるツールのうちのひとつです。医者が勧めたとおりに薬を服用すれば、健康が改善し、将来の問題を防ぐことができます。薬を正しく飲まないと、健康(そして人生も)を危険にさらしてしまう可能性があります。

医師が処方した薬を必ず全部服用してください。たとえ具合がよくなっても、全部服用してください。全部服用しないと、感染がぶり返す可能性があります。抗生物質をすべて服用しないと、抗生物質に耐性をもつ細菌の出現を促します。こうなると、抗生物質の効果が低下します。そして、細菌感染を治療するのがもっと難しくなってしまうのです。

女性のためのアドバイス

ホスホマイシンとニトロフラントイン

妊娠している場合、授乳中の場合、あるいは妊娠を計画している場合は、医師からの指示がない限り、これらの薬を服用しないでください。薬の中には赤ちゃんに危害を及ぼすことがあります。これは、処方薬と市販薬、ビタミン、ハーブ、サプリメントを含みます。そして、すべての医師が妊娠していること、授乳中であるか、妊娠を計画していることを知っていることを確認してください。

シプロフロキサシン、レボフロキサシン、トリメトプリムを含むスルファメトキサゾール

妊娠中、授乳中、または妊娠を計画している場合、この薬を服用しないでください。この薬を使用する必要がある場合は、妊娠を防ぐ方法について医師に相談してください。

診察

フォローアップ治療は、治療と安全の重要な部分です。予約して必ず毎回行くようにし、問題があれば医師に連絡してください。検査結果を知ることや、服用した薬のリストを保管することもお勧めです。

関連記事一覧