妊娠中の物忘れと妊娠による脳の働きの低下

妊娠中の物忘れ

妊娠中、突然忘れっぽくなる原因と、妊娠による脳の働きの低下に対してできることを説明します。

妊娠によって頭がぼんやりするのは、本来の妊娠の症状です。妊娠による脳の働きの低下に悩んでいる場合、予定、何のために店に入ったか、財布を置いた場所、暖房を切ったかどうか、電話番号などを忘れてしまう可能性があります。おもしろいことに、理由は不明ですが、女の子を妊娠している女性は、平均して、男の子を妊娠している女性よりも忘れっぽくなることを示す調査があります。

妊娠による脳の働きの低下の原因とは?

ほかの妊娠の症状と同様、妊娠中のホルモンの変化が、記憶力に影響を与えています。特に妊娠初期と後期によく見られる、妊娠中に何度も睡眠を中断されることによる睡眠不足も原因で、絶えずエネルギーを消耗しています。さらに、日々のわくわくするような大きな変化のすべてが、集中力にも影響を与える可能性があります。研究では、実際に妊娠中、脳の働きは変わり、情緒面に関連する部分の活動が増えていることが示されています。理論的には、出生時に赤ちゃんの顔の表情に神経学的に順応するためです。最後に、信じようと信じまいと、妊娠後期の間、脳細胞の数は本当に減少します。しかし、心配する必要はありません。脳は出産後、数ヵ月で元に戻ります。

知っておくべきこと

まず、忘れっぽくなるのはまったく普通で、非常によくあることです。普段は、一度に複数の仕事をこなせ、整理整頓に自信を持っているとしても、妊娠中は集中できなかったり、車のキーを置いた場所を思い出せなかったりするかもしれません。幸い、これは一時的なことです。

できること

・深呼吸する
自分に厳しくし過ぎないでください。ストレスはより脳の働きの低下させるだけです。

・メモに書く
購入する食料品、しなければならない電話、医者への質問、妊婦用ビタミン剤の服用など、覚えておかなければならないことがある場合、わかりやすい場所に大きなメモを貼っておきましょう。財布、車、お風呂のような思い出しやすい場所にメモ帳やペンを隠しておくこともできます。

・最新機器を使う
スマートフォン、ノートパソコン、またはほかの電子機器を使用すると、情報を整理しやすなり、忘れにくくなります。

・バックアップ体制をつくる
覚えておかなければならないことの数を減らしましょう。仕事はある程度他人に任せて、責任を減らしてください。可能であれば、妊娠していない周りの人たちに、自分の代わりに覚えておいてもらいましょう。口で言うほどやさしくはありませんが、やってみる価値はあります。とにかく重要性の低いものは忘れてしまいます。

・ユーモアのセンスを身につける
物忘れがひどくなっていることを思う存分笑い、パートナーにも同じことをするように勧めてみてください。

・コリンを摂取する
このミネラルは、アセチルコリンと呼ばれる記憶を形成する脳内化学物質の元となるものです。妊娠中にコリンが豊富な食べ物をたくさん食べると、母親と赤ちゃんの脳機能が向上すると信じている研究者もいます。

・オメガ3脂肪酸をたくさん摂取する
鮭のような妊娠中に安全な魚を含む、DHAが豊富な食品は、母親と赤ちゃん両方の健康な脳の機能と発達に役立つもう1つの栄養素です。

・銀杏は避ける
イチョウ葉のサプリメントも飲まないでください。イチョウ葉は、記憶力を向上させると言われていますが、妊娠中の使用が安全かどうかは証明されていません。

・心の準備をする
産後数週間は、頭がぼんやりするものです。ホルモンに取って代わって産後の疲れが主な原因となるかもしれませんが、それもいずれなくなります。

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