インフルエンザとワクチンに纏わる9の噂

インフルエンザについての噂
インフルエンザとインフルエンザワクチンに関しては、様々な噂が存在します。ここで紹介するのはその中でも最もよく知られた9個の噂です。噂の信憑性についても触れます。
1. インフルエンザにかかるのは、重度の風邪にかかるのと同じ?
インフルエンザの症状は、重度の風邪よりも遥かに重いものです。インフルエンザの症状は突然現れ、それが激しいものであることも多いのです。症状には、発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、咳、喉の痛み等があります。二、三日寝たきりで休む必要があるでしょう。インフルエンザによる合併症を患った場合は、病態が深刻になる可能性もあり、医師に診てもらう必要があります。
2. インフルエンザワクチンを打つとインフルエンザになる?
ワクチンが原因でインフルエンザに感染することはありません。大人の身体に対する予防接種に含まれているウイルスは不活性化されたものであり、感染はしません。二、三日に渡って、腕の注射を受けた部分が疼き、微熱が出たり筋肉痛になったりすることはありますが、その他の反応が見られることはほとんどありません。
子供用のフルミストの中には生きたウイルスが入っていますが、弱体化されたものであるため、それが原因で子供がインフルエンザに感染する心配はありません。
3. インフルエンザは抗生物質で治療できる?
インフルエンザを抗生物質で治癒することはできません。インフルエンザの原因はウイルスであり、抗生物質が効力を発揮する対象はバクテリアです。ですから、インフルエンザにかかった場合は抗ウイルス薬を処方されるはずです。抗ウイルス薬はインフルエンザを完治させるわけではありませんが、身体が他のウイルスに感染する確立を下げ、症状が出ている期間を短縮することができます。
効果を生むためには、抗ウイルス薬はインフルエンザ症状が現れてから一日~二日以内に服用される必要があります。インフルエンザにかかっていることが原因でバクテリアの感染が起こる可能性もあり、その場合は抗生物質を処方されます。
4. インフルエンザワクチンを一度受ければ、一生安泰?
インフルエンザワクチンを一度受けても、その効き目が一生続くわけではありません。インフルエンザ症状を引き起こすウイルスは毎年変化するので、新しいウイルスに対応したワクチンを毎年受ける必要があるのです。ワクチンは通常、その年のインフルエンザの時期を通して効力を持ちます。
5. 胎児に影響を与えるため、妊婦はワクチンを受けられない?
妊娠何ヶ月であろうと、ワクチンは受けておく必要があります。妊婦がインフルエンザに感染した場合に病態が著しく悪化する場合があり、これは胎児に悪影響を及ぼします。予防接種を受ければ、胎児もまた出産後数ヶ月間そのワクチンによってインフルエンザから守られるのです。
6. 子供はインフルエンザワクチンを受けられない?
子供もインフルエンザワクチンを受けることが出来ます。
フルミストが子供用に推奨されています。インフルエンザワクチンは一般的には生後六ヶ月から二年の子供には注射で与えられ、2歳~17歳の子供にはフルミストが用いられる。
生後六ヶ月未満の乳児はインフルエンザワクチンには適していません。
7. 今秋にインフルエンザにかかったので、今年はワクチンが必要ない?
インフルエンザ感染を引き起こすウイルスは複数存在するため、感染歴があったとしても、その型のウイルスに対する抗体のみが出来上がっている状態です。別の型に感染する可能性もありますから、直近の感染歴があるとしても予防接種を受けた方が良いのです。また、インフルエンザだと思っていたものが実はそうではなかった、という可能性もあります。
8. 10月にワクチンを受けられなかったので、もう手遅れ?
10月にワクチンを受けていないとしても手遅れではありません。但し、ワクチンが摂取可能になり次第(一般的に10月頃)予防接種を受けたほうがよいのです。とはいえ、三月にインフルエンザが猛威を振るう前であれば、ワクチンを受ける価値はあります。
9. ビタミンCでインフルエンザ予防ができる?
ビタミンCでインフルエンザ予防はできません。ビタミンCサプリを日々摂取することでインフルエンザの感染を防げると思っている人は多くいますが、これを立証する研究結果は存在しません。