陣痛を自然にコントロールするための補完代替医療とは

その他

補完代替医療とは

出産をより自然にしたいなら、補完代替医療を調べてみましょう。
女性全員が今までのような痛み止めの薬を使いたいと思っているわけではありません。出産をできるだけ自然にしたいと考える妊婦は多くいます(それに、薬物乱用やアルコール中毒の治療中の女性の場合、鎮痛剤や精神安定剤は通常使ってはならない薬です)が、同時にできるだけ快適にしたいと考える妊婦も多くいます。

補完代替医療とは何ですか?

補完代替医療施術者は、体の健康や病気や怪我からの回復、そして痛みの軽減に、体と心と精神とが関わりあっていると考えています。また、妊娠と出産は病気ではないと考え、病気のように扱うべきではないと考えています。
しかし、補完代替医療施術者は自分の哲学だけに籠もっているわけではありません。補完代替医療を採用する従来の医者もますます増えています。多くの医者が、鎮痛薬の代替品として、または鎮痛薬を補いリラックスするためのものとして、患者に補完代替医療技術を推奨しています。病院に自分の分の硬膜外麻酔があっても、補完代替医療を検討してみるのが賢明でしょう(補完代替医療技術の多くは、完璧にするには練習や講座の受講が必要なので、予定日前に良く調べましょう)。しかし、補完代替医療施術者に相談する場合は、妊娠や出産に携わった経験が豊富な人であることは言うまでもなく、免許を取得して認定されている人にすることを忘れないでください。

鍼治療と指圧

中国では何千年もの間、鍼灸が有効な鎮痛法であることが知られてきましたが、最近やっと伝統的な医学界も含め世界の他の地域が追いつくようになってきました。科学的研究により古代の知恵は根拠づけられています。メカニズムがよく理解されていない効果もありますが、鍼治療が疼痛信号を遮断するエンドルフィンなどいくつかの脳化学物質の放出を引き起こすことが分かったのです。鍼灸師は、目に見えない経路(経絡)に沿って、身体の所定の箇所に数十本の細い針を挿入します。古代の伝統によると、経絡は体の生命力である気が流れる経路です。研究者らは、この点が深い座位の神経に対応しており、針が回る(または電気針で電気的に刺激される)と神経が活性化され、エンドルフィンの放出および痛みの軽減につながることを発見しました。
指圧は鍼と同じ原理で働きますが、針で穿刺する代わりに、親指などの指の圧力をで押すか、小さなビーズで圧力をかけてツボを刺激します。 (妊娠中にいくつかのツボ学んだかもしれません。例えば、手首の内側のすぐ上の特定のツボを押すと吐き気を和らげることができるなど。シーバンドが働く原理です)。足の親指の付け根のふくらみの中心を押すと、出産を助けると言われています。

リフレクソロジー

この補完代替医療は指圧に似ていますが、圧力をかけるのは足、たまに手(と耳)のみです。資格を持つリフレクソロジーは、(子宮を含む)内臓に足のツボから働きかけることができると信じています。リフレクソロジーの助けを借りて出産所要時間を劇的に短縮することができるという人もいます。ただし、効果が非常に強く表れるツボもあり、陣痛を引き起こす危険を避けるため、分娩中以外にはツボを刺激するべきではないとリフレクソロジーは述べています。

経皮的電気神経刺激(TENS)

電極を皮膚上につけて、低電圧の電気刺激を送る療法です。この電気刺激が、子宮および子宮頸部への神経経路を刺激し、痛みを遮断すると考えられています。電極は、子宮上ではなく、背中のほぼ中央に、背骨の両側に配置される。妊婦には、電極をオフにするための手のひら大のスイッチが与えられます。強度はTENSマシンのダイヤルで調節できます。電気刺激が送られるとブンブンといううなりが聞こえるように感じることがあります。科学者たちは、TENSの陣痛を軽減する効果はまだ不確実だとしています。痛みの度合いは使っても使わなくても変わらないという研究結果もありますが、分娩第1期の時間が短縮され、痛み止めの薬の必要性は低くなるという研究結果もあります。

理学療法

陣痛に苦しむ多くの女性にとって、愛する人(または熟練した医療従事者)の手によるマッサージはくつろぎをもたらし、痛みを軽減するのに役立ちます(マッサージする箇所には気をつけてください。赤ちゃんのいる子宮のあたりはあまり強くマッサージするべきではありません)。背中の痛みがひどい(赤ちゃんの頭の後ろが仙骨を押し付けている)場合は、タオルでくるんだお湯入りのボトルや温湿布から、氷嚢、痛む場所を強く押す(背中をパートナーに手のひらやげんこつ、テニスボールで押してもらう)など、痛みを和らげるためにできるだけ多くの理学療法を試してみましょう。
ハイドロセラピー:お好きならば、ジャグジーに入ってホットジェットでマッサージしましょう(ただ座って痛みを和らげるのもよいでしょう)。ハイドロセラピーは痛みを軽減し、陣痛中の女性を確実にリラックスさせます。ただし、膣からお湯が入らないように、お湯の噴出し口は膣から遠ざけてください。

催眠療法

人口の約1/6は非常に催眠術にかかりやすいです。もしあなたがそうだと思うなら(集中力が長く続く、想像力が豊かだ、独りになることを楽しめるか気にしない、などが判断の手がかりです)、陣痛を軽減するために催眠療法を使うことを検討できます。催眠療法は(あなたが非常に催眠術にかかりやすい場合を除いて)通常痛みを隠したりしませんし、神経を麻痺させたり、陣痛を弱くしたりすることもありません。催眠療法では、深くリラックスさせて(まるで力の抜けた布人形になったようだという女性もいます)、不快感を全く感じさせなくします。心が痛みの感覚と別れるのです。おもしろい本に夢中になると電話の音が聞こえないような状態です。陣痛と戦おうとしないくらい深くリラックスしていれば痛みはなく、陣痛への不安がなくなれば分娩はより速く進むと催眠療法医は主張しています。医学的に認定された催眠療法医(認定のない催眠療法医では不安になってしまうでしょう)のもとで痛みを和らげようとする女性は最近増えています。分娩中に催眠療法医に一緒にいてもらうこともできます。ただし、陣痛が始まったら催眠状態に入る、というものではありません。プロの催眠療法医の助けと共に催眠状態になる場合でさえ、完全にリラックスするためにはかなり練習しなければなりません。催眠療法の大きな利点の1つは、完全にリラックスしている間も、完全に目は覚めており、赤ちゃんの誕生のあらゆる瞬間を認識できるということです。赤ちゃん(とあなた)に物理的な影響もありません。ただし催眠療法は全員に有効なものではありません。4分の1は催眠術にかからず、かかったとしても痛みをやわらげられるほどの催眠状態にならない人は多いです。

気を紛らわす

催眠状態になるという突拍子のない方法は嫌だけど、痛みをなくしたい?ほかの方法が試せます。成功しているものも多いです。母親学級では、一般的に、陣痛の不快感に対処する方法として気を紛らわすことを教えています。自分に合ったものを見つけてください―リラクゼーション、瞑想、視覚化技法(子宮頸が花のように開くのを想像するなど)は陣痛と陣痛の間で役に立ちますし、呼吸法もよいでしょう。音楽(オペラからハードロックまで、痛みから心を奪うお好きな音楽)を聞いたり、テレビや映画を見たり、テレビゲームをしたりして、リラックスしたり夢中になれたりする女性もいます。痛みを客観視することも、出産を簡単にする鍵です。安静にして、リラックスして、前向きに考えること(陣痛は何かを達成するための痛みであり、痛むたびに赤ちゃんが近づいていて、永遠に痛み続けるわけではないことを覚えていてください)も心を穏やかにし続けるのに大事です。

関連記事一覧