不妊について驚くべき8つの事実とは

不任について
35歳以上が妊娠する可能性は下がると考えているかもしれません。しかしそうではありません!不妊についての8つの驚くべき事実について、こちらを読んでください。
1.35-40歳である場合、自分が思っているよりも妊娠する可能性は高い
女性の中には35歳になると、妊娠しなくなるのではないか、お母さんになることはなくなるのではないかと恐れをなしている人もいます。しかし、ほとんどの女性にとってそれは本当ではありません。「受精率は35歳後、急激に減少を始めることは確かです。35-40歳の女性の10-30%は不妊を経験していると推定することができます。」と、米国ハーバード・メディカル・スクール (Harvard Medical School) の産婦人科・生殖生物学準教授(an associate professor of OBGYN and Reproductive Biology)であり、ボストン体外受精におけるマインド・ボディ・サービス(Mind/Body Services at Boston IVF)のディレクターも努めるアリス・ドマー博士(Dr. Alice Domar)は言います。「この年齢のグループの女性の70-90%は実際、妊娠して1年以内に健康な赤ちゃんを産むことができる、ということが示されています。」と博士は強調します。
2. 年齢が高くなると、流産しやしくなる
卵子の質は年とともに落ちていき、25歳を過ぎると少し、35歳を過ぎるとさらに少しになり、40歳を過ぎると急激に質が落ちます。この理由から、流産は年齢とともに増えていきます。しかし、これは女性の年齢だけが関係しているわけではありません。精子の質も同じように落ちていくので、パートナーの年齢も受精と流産に大きな影響を与えていることを意味しています。ドマー博士は、ヒト生殖に関して発表された最近の研究をあげています。その研究には、男性の年齢が5歳上がることに、精子の量や正常な精子の割合が大幅に減少していることが書かれていました。また、博士は別の英国の研究結果をあげます。2112人の妊婦に対する調査結果で、パートナーの男性の年齢が高いと、妊娠までに時間がかかっていることがわかったというものです。これは特に男性が45歳以上の時だとのことでした。
3. 喫煙は生殖能力の年齢を10歳上げる
「喫煙は、女性の生殖年齢を10歳上げることができるため、25歳の喫煙者は35歳の非喫煙者と同じ生殖能力になります」とドマー博士は言います。アルコールは男性女性どちらの生殖能力にも影響を与えます。いくつかの研究結果では、毎週アルコール飲料を多く飲む女性ほど、妊娠するまでに時間がかかっていることが示されています。喫煙も飲酒もする場合、生殖能力に大きな影響を与えることをドマー博士は指摘します。幸いなことに、禁煙してから数日の間に、体は喫煙で受けたダメージを修復し始めるため、一時経てば生殖能力は改善されます。同じことがアルコールにも言えるので、控えるほうがよいです。
4. 肥満や低体重は受精率低下と関連性がある
体重は女性男性両方の受精率に影響を与えます。痩せすぎも肥満も受精率の低下に関連性があるとドマー博士は言います。妊娠したい場合は、肥満度指数(BMI)を20-30の間の数値にすることを目指してみることがよいでしょう。医師は体重をどれぐらい増加や減量させればよいのか目標値を教えてくれることでしょう。しかし、一般的には、BMIが19を下回る場合、3-4キロ増加することを勧められます。BMIが35%以上の場合は、体重の10%程度の減量を目指すべきです。
5. 初めての受精よりも二回目の受精のほうが難しい
妊娠したいと思っているカップルのほとんどは、子供がまだいない家庭だと思いますが、実際は二回目の妊娠ができないカップルが多くいます。「多くの研究で、一回目よりも二回目の受精が難しいことが結果として示されており、この理由はシンプルに、一回目よりも二回目のほうが年齢が高くなっているためと考えられています。」と、ドマー博士は言います。不妊のケース全般において、二回目の妊娠ができないケースがその60%を占めていると推定している研究もあります。
6. 女性は男性に比べてより不妊率が高いわけではない
ドマー博士は、不妊の問題に関して、男性と女性の両方が平等に原因があるためだといいます。「どのカップルにおいても、男性の要因、女性の要因、その両方の複合的な問題、または説明不可の不妊があります。」と博士は言います。不妊の原因が自分だけにあると感じないでください。不妊を相談できる医師などに、カウンセリングを受けたり、支援団体の話を聞いたり、養子縁組や不妊治療技術について知ったりしましょう。
7. カフェインは妊娠に影響する
不妊において、ライフスタイルの選択は大きな役割を果たしています。「例えば、喫煙や過度のアルコール摂取、カフェインの摂りすぎは、男性・女性両方の生殖能力の減少に関連する可能性があります。」とドマー博士は言います。過剰な量は、一般的に1日に500mgを超える量と言われています。(150mlのカップにおよそ100mg含まれていることになります。)コーヒー飲料の中には1カップの中に600mgのカフェインが含まれていることもありますので、自分の好きな飲料にどれぐらいのカフェインが含まれているか、よく確認したほうがよいでしょう。覚えておいたほうがよいことは、コーヒー、紅茶、ソーダ飲料だけがカフェインを含んでいる食べ物ではないことです。コーヒー味のヨーグルトやアイスクリーム、チョコレート、エネルギードリンク、薬剤(頭痛薬などに含まれていることがあります)などの含まれているカフェインに注意しましょう、とドマー博士は言います。
8.35歳以上の場合、妊娠しようとしてから6ヵ月後に不妊治療専門家を訪ねてみる
女性の年齢が35歳以上で、妊娠しようとしている場合、または35歳以上で6ヶ月以上避妊をしていない場合、不妊治療の専門家を訪ねてみるよい機会になると、ドマー博士は言います。女性と男性の両方が検査を受けます。女性では、月経周期の3日目に血液検査を受けたり、ホルモンのレベルを評価したり、排卵がおきているか、また排卵が起きたのはいつなのかを確認します。X線検査では子宮と卵管の健康状態を確認し、超音波検査を行うこともあります。男性では、精液分析を行い、精子の数、運動性、正常な精子の割合を決定します。こうした検査の結果により、さらに精密検査が必要な場合もあります。
多くのカップルにとって、妊娠の成功は専門家によるガイダンスを得ることです。「多くの人は不妊症の専門家に相談をして、健康的な赤ちゃんを妊娠しており、簡単な非侵襲的治療を行っただけです。」とドマー博士は言います。不妊治療というと、体外受精のようなハイテク治療を受けることばかりを考えてしまうでしょうが、カップルが妊娠できるように不妊治療の専門家には色々な方法があります。それには、排卵キットを使って、セックスをするのに最適な時期を学んだり、安価な経口薬を服用するコースや、甲状腺疾患などの不妊に影響を与えている可能性のある病気の治療などがあります。