ダイエットにおける危険領域について

ダイエット中の危険領域
痩せようとしている時、誘惑は必ず付きまとってくるものです。しかし、事前にプランを立て、柔軟な姿勢を維持するように心がければ、ダイエット中に「危険領域」に踏み込んでしまいわざわざ目標を達成し損なう必要もなくなります。
ダイエット中の人にとっては恐ろしい、この瞬間 ― 夜の外出後、友達が夜食をテイクアウトしようとお店に向かおうとしています。あなたならどうしますか?
あなたは、折角の空気を壊してしまうようなことは避けたいと思う一方で、これまで出してきたダイエットの結果を台無しにするのも嫌だ、と感じることでしょう。
ダイエットにとっての危険領域は、至る所に存在します ― 疲労やストレス、子供の食べ残しなどは、そのごく一部に過ぎないのです。
そして、アルコールに関しても ― たった1, 2杯のアルコールを飲むことで、余分なアルコールを摂取してしまうだけでなく、脂っぽいスナックが更に魅力的に見えるようになってしまうこともあるのです。
これらの状況に対して、どのように対処すべきなのでしょうか?
危険領域のプランニング
「少しであれば、自分の好きなものに耽るのも構いません」と栄養士のLyndel Costain氏は話します。
ポイントは、しっかりと注意を払い、その「好きなもの」に耽ることが習慣になってしまわないよう努めることです。ダイエットにとっての危険領域を意識し、事前にプランニングをすることで、このポイントを守ることが可能です。
そして、もし過ちを犯してしまった場合でも、再び元のレールに戻ることは可能だということを思い出してください ― 諦める必要性など、無いのです。
何が自身の「食べたい気持ち」の引き金なのかを知る
よくあるケースとして、過食の引き起こす原因が特定の感情であることがあります。ダイエットを専門とするある主要機関の代表者Nicola Wraight氏は、自分の「食べたい」という衝動を引き起こす原因が何なのかを認識することが、解決のカギになる、と話します。
「過食を引き起こしてしまう特定の感情が何なのかを判別し、その感情に対する摂食を伴わない対処法を講じることが重要です」と彼女は言います。「もしあなたが今ストレスを感じているのであれば、食べる代わりに、マニキュアを塗ったり、散歩に行ったりしてみましょう」
「また、周囲環境も過食の引き金となり得ます。例えば映画館などでは、ポップコーンやチョコレート、キャンディーを購入することが出来てしまいますよね?それでも、事前にプランニングを行い、より健康に良いスナックを持参することで、過食の衝動を最小限に抑えることが出来るのです」
また、そういった誘惑に抗う方法に関して言えば、人それぞれに適する選択肢が異なるということを覚えておくことが大切です。
「もし過ちを犯してしまっても、まだ次の日があることを忘れないでください」とNicola氏はアドバイスします。「あなたが今自分のライフスタイルに取り入れている変化が、長期的には健康に良い影響を及ぼすのですから」
柔軟になる
事前のプランニングを行うというのは、必ずしも減量について厳しい態度で挑むということとイコールではありません。食事に関わる心理学の専門家であるMike Green博士によれば、摂取カロリーについて柔軟な姿勢でコントロールすることの方が、厳しい姿勢で挑むよりもはるかに理にかなっている、といいます。
プランニングについて、Green博士は次のように説明しています。もし自分の食習慣について極端に厳しい制限をかけると、ダイエット中に無謀にも過ちを犯してしまった場合に受ける影響がより大きなものとなってしまい、罪悪感に襲われ、その結果、完全に減量を諦めるという誘惑に駆られるようになってしまうのです、と。
その代わりに、Green博士はまた別のアプローチを勧めています。「もし目の前のケーキやスナックを食べるよう推されるような状況に遭遇してしまった場合には、必ずしも毎回断る必要はありません」と彼は話します。
「しかしながら、もしそのスナックを食べるのであれば、その後の食生活の中で制限を設け、数日間は摂取カロリーが削減されている状態を維持できるようにしてください」
あなた自身で決める
飲食に関して言えば、その内容に決定を下すことが出来るのは常にあなた自身です。「食べる前に一度止まって、考えて、何となくでなくきちんとその選択について意識をした上で、選ぶようにしてください」とLyndel Costain氏は話します。
「実際に、ある食品に対して自分は食べるべきなのかどうかを考えて選ぶことで、その食生活に対する不満を解消することができ、また『極端に厳しいダイエットをするか、全くダイエットをしないか』などの『100か0か』という健康に害を及ぼす考え方に陥ってしまうリスクを低減させることもできるのです」
「ダイエットが頓挫してしまった時には、それは学ぶための良い機会であり、次回にその時とは違う行動を取ることができるようにするためのチャンスであると考えるようにしましょう。一人で悩まず、サポートやアドバイスを求めるようにしてください。他にサポートが必要だと感じた場合には、主治医に相談しましょう」