産後の膀胱トラブルについて~原因~

産後の膀胱トラブルとは?
出産後の24時間のうちに経験する、排尿困難、排尿時の痛みのことです。
原因は?
出産では、体のさまざまなところを酷使します。膀胱も例外ではありません。産道から圧力がかかったことで、膀胱が傷ついて一時的に麻痺してしまいます。また、会陰部の腫れや痛みもまた、排尿という生理現象を困難にします。排尿時に痛みを伴う場合は、トイレに行くことが苦痛になり、精神的にも悪い影響をもたらします。
知っておいたほうがいいこと
出産後、6~8時間以内におしっこをすることが重要です。こうすることで、尿道炎を予防したり、膀胱がいっぱいになってしまったときに傷ついたり出血するのを防ぎます。出産後は、おしっこの量を調べたり、膀胱が膨張していないか確かめることがあります。膀胱が正常に機能していない場合は、尿を排出するためにカテーテルを挿入することもあります。出産後数日たっても排尿が困難である場合、尿道炎の可能性があります。なお、会陰切開が治ってきても排尿時に痛みがある、尿意があるのに少ししか出ない、発熱がある場合は、医者に連絡してください。
対処法
・水分をたくさんとって、おしっこが出やすいようにしましょう。
・歩ける状態になったら、散歩をしましょう。運動は、体の機能を正常に戻すのを助けてくれます。
・プライバシーを守ってもらいましょう。トイレに看護師や助産師が立ち会って欲しくないときは、遠慮なく伝え、外で待っていてもらうようにしましょう。
・病人用の便器を使うのはあまり気が進まないかも知れませんが、体が弱っているときは必要になるかもしれません。できれば寝ている状態ではなく、座った状態で使うようにしましょう。
・排尿時に会陰部に温かいお湯を当ててもらい、おしっこの濃度を薄めてもらいましょう。こうすることで、排尿時の鋭い痛みを軽減することができるかもしれません。
・膀胱が硬くなっている場合、温めたり冷やしたりすると尿意を助けてくれることがあります。湯船に浸かったり、保冷剤などで冷やすと効果があるかもしれません。
・排尿が困難な場合、水道の蛇口をひねってみてください。水の音を聞くと、自然とおしっこが出ることがあります。だまされたと思ってやってみてください。