子供が充分に鉄分を摂るためにはどうしたらよいか

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子供が充分に鉄分を摂るためにはどうしたらよいか

鉄分は赤血球を作るために必要不可欠で、さらに赤血球は体全体に酸素を運搬する際に重要となってくるので、子供がどれくらい鉄分を摂れているか気になるところでしょう。もし鉄分が不足している場合、同様に赤血球が足りなくなるので、発育障害や学習障害、行動問題などにつながる恐れがありますが、この症状は1〜3歳の幼児に増えているそうです。しかし子供が充分に鉄分を摂れているかどうか、確かめる方法があるのです。

まず、鉄分が豊富に含まれている食材を使いましょう。1〜3歳の幼児は、1日7ミリグラムが鉄分摂取量の目安です。食材にもよりますが、たいてい1食(たとえばシリアルなどは1カップで8ミリグラム含まれています)か数食(たとえば3オンスの赤身の肉には2,3グラム、全粒粉パン1斤には1グラム含まれています)程度で補えるでしょう。
ヘム鉄と呼ばれる最も吸収しやすい鉄分は、肉類に含まれています。その他の非ヘム鉄は植物に含まれていますが、化学構造のせいで吸収しにくくなっています。いずれにせよ、どちらも摂取したほうが良いですし、さらにヘム鉄は非ヘム鉄の吸収を助けてくれるので、両方の鉄分を同時に摂取することが理想的です。
以下の食材は鉄分を豊富に含んでいるので、子供の食事に入れてみましょう。

ヘム鉄を多く含む食材としては、

赤味の牛肉
赤味の豚肉
鶏肉(特にもも肉)
ホタテ
えび
サーモン
まぐろ

などが挙げられます。

また非ヘム鉄を多く含む食材としては、

プルーン、プルーンジュース
レーズン
イチジク
ピーナッツバター
豆類(黒豆、インゲン豆、ライマメ、うずら豆など)
豆腐
ハマス
緑色葉野菜(カブラ菜、ケール、ブロッコリーなど)
オートミール
栄養成分が強化されたパン、パスタ、シリアル

などがあります。

他の栄養素と組み合わせる

ビタミンCは鉄分の吸収を助けてくれるので、植物由来の鉄分を摂るときにはビタミンCが豊富な食べ物と一緒にすると良いでしょう。

良い組み合わせとしては、

鉄分が強化されたシリアルとオレンジジュース
鉄分が強化されたオートミールといちごやキウイ
ハマスとスライストマト、赤唐辛子
鉄分が強化されたパスタとブロッコリー

などが挙げられます。

サプリメントについて

もし子供があまり肉などを食べない場合は、鉄分のサプリメントを使う必要があるかもしれません。ただし過剰摂取を防ぐためにも、まず小児科医と話し合いましょう。違う方法として、鉄製の調理器具を使って料理することで、鉄分が食材に移ることがあります。

牛乳を与えすぎない

確かに牛乳は子供の成長に必要なのですが、飲みすぎたことで満腹になり、ご飯を食べられなくなってしまった、ということがよく起こります。牛乳を飲みすぎてしまう子供というのは、赤ちゃんのころからずっと大量の牛乳を飲むことに慣れていて、単に離乳食からの移行が遅いだけといえます。また、子供が昼ご飯や夜ご飯を食べなくても、牛乳を飲んでいるなら必要な栄養は摂れているだろうと思ってしまう親もかなり多いです。問題は、子供が牛乳を飲みすぎたり、また偏食しすぎたりすると、鉄分が不足してしまう可能性があるということです。ですので牛乳はカップ2,3杯にとどめて、栄養が偏らないように気をつけましょう。

小児科医に相談する

ほとんどの小児科では6ヶ月~18ヶ月の間に子供の鉄分量をチェックしますが、もしそれがまだであれば、血液検査をしてもらいましょう。子供が肥満の場合は検査を受けることが特に重要です。研究によると、肥満児のほうが鉄分不足になりやすいという結果が出ています(食べる量は多くても、ほとんど重要な栄養素を含んでいないのでしょう)。さらに子供に皮膚が青白い、倦怠感がある、頻繁に頭痛がする、めまいや冷たい手足などといった鉄欠乏性貧血の症状がある場合も、検査を受けましょう。もし鉄分濃度が低かった場合は、食事を改善するべきか、あるいはサプリメントを使用するべきかについて小児科医と相談してみましょう。

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