尿路感染症の治療についての基礎知識

治療方法

尿路感染症の治療

抗生物質が、ほとんどの尿路感染症の治療に有効です。尿路感染症の治療のゴールとは、症状を和らげ、感染を縮小し、繰り返し発症することを防ぐこと、また、腎臓損傷や敗血症などの、まれに起こる、しかし深刻な合併症を予防することです。妊娠中の女性の治療では、母親と胎児を保護します。

初期治療

膀胱炎の治療には、一般的には、抗生物質と家庭で行う治療の両方が含まれます。家庭での治療の中には、水や水分をたくさん飲み、頻繁に排尿し、毎回膀胱を空にするなどがあります。症状が改善すれば、更なる検査は必要ありません。

経口の抗生物質は、腎感染(腎盂腎炎)の治療にも有効です。しかし、症状が深刻、もしくは吐き気があるために経口薬を飲めない場合、少しの期間入院が必要だったり、抗生物質の静脈内投与が必要となることがあります。腎感染は、膀胱炎に比べると深刻な症状を引き起こす傾向にあります。

以下の場合、治療の前後に追加の検査が必要になります。

・妊娠している
・65歳以上である
・糖尿病を患っていたり、免疫システムが低下している
・男性である

重度の腎感染の場合、もしくは膀胱炎や腎感染がほかの原因で発症している場合、入院が必要となります。

症状が悪化したり繰り返される場合の治療

尿路感染症の症状が抗生物質の治療を行っても改善しない場合、更なる検査と追加の抗生物質による治療が必要となります。

感染が拡大して、腎臓に影響を及ぼしたり、広範囲での感染を引き起こした場合(敗血症)、大きな病院での治療が必要となります。こうした合併症は、一般的ではありません。また、健康な人の場合に発症するのはまれです。

同じ感染の症状がぶり返すのではなく、新たに感染した場合、尿路感染症が繰り返されることが原因にあることが多いです。

・膀胱炎を繰り返し発症する女性は、予防として抗生物質療法を行う方法があります。
・男性の繰り返される尿路感染症は、通常は前立腺感染症(前立腺炎)のサインです。繰り返される前立腺炎は、治療が大変となることがあります。尿路感染症を発症しやすい男性は、定期的な検査が必要です。また、感染が再び起きるたびに検査をする必要があります。

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