母乳から哺乳瓶による授乳に移行する時の基本知識

哺乳瓶での赤ちゃんの授乳
全ての母乳育児の赤ちゃんたちが、哺乳瓶での授乳に移行する際の反応と受けれ方は全ての赤ちゃんで異なっています。一つだけ一貫していることがあるとすれば、移行には忍耐と十分な計画が必要なことです。
哺乳瓶を与えるとそのまま吸い始める赤ちゃんがいる一方で、哺乳瓶を吸わずにお母さんの乳首に小さな鼻を向ける赤ちゃんもいます。母乳育児をしていた赤ちゃんに哺乳瓶での授乳を始める前に、以下の哺乳瓶での授乳に関する話を知っておきましょう。正しい方法を知っていると、移行がもっとスムーズになります。
哺乳瓶をなるべく早い時期で導入することが成功の秘訣
これは正しくありません。導入するのが遅くなるよりも早いほうがよいことは確かとしても、あまりに早く導入すると世話をするお母さんにとって、トラブルとなることがあります。生後3週よりも早く哺乳瓶は始めず、生後5週目ぐらいからにしてみます。なぜでしょうか。人工乳首からミルクを吸うことは、母乳を乳首から吸うよりも簡単なため、あまり早くから哺乳瓶を与えると、混合育児を考えている場合、母乳授乳をする際の妨げになる可能性があります。とはいえ、哺乳瓶の使用開始があまり遅くなると、母乳だけを飲んでいた赤ちゃんは他のものを拒絶するようになります。
粉ミルクを入れるよりも、母乳を哺乳瓶に入れたほうが、早く赤ちゃんが哺乳瓶を受け入れてくれる
これは正解です。常にそうですが、味も栄養素もお母さんの母乳が一番です。言い換えれば、赤ちゃんはお母さんの母乳に似た味を飲みたいので、見かけは違う哺乳瓶でも母乳が入っていれば飲むのです。
毎回の哺乳瓶での授乳での量は一定の量を与えることが重要である
これは誤りです。母乳保育をしているお母さんは毎回赤ちゃんがどれぐらいの母乳を飲んでいるのか知りませんし、量のことは気にしていません。ですので、哺乳瓶での授乳量のことを考え始めないでください。もう少し大きくなった子供と同じで、赤ちゃんもお腹が空けば沢山飲みますし、お腹が空いていない場合はあまり飲みません。大きめの赤ちゃんは小さめの赤ちゃんと比べて沢山飲む傾向があります。赤ちゃんが十分飲んでいるかどうかに関して本当の問題としては、赤ちゃんがどれだけおしっことうんちをしているか、また適切に赤ちゃんの体重が増えているかということです。覚えておかなければならないことは、ミルクを飲む量は毎回の授乳ごとに大きく違い、赤ちゃんごとにも大きく違います。
赤ちゃんが非常に空腹な状態になるまで待って哺乳瓶を使うのが、移行には一番良い
これは本当でしょうか。自分がお腹が空いた時のことを考えてみましょう。そんな時にいつもと違う方法で食事をしたいという気分にはならないのではないでしょうか。赤ちゃんにも同じことがいえます。赤ちゃんがお腹が空いている時に哺乳瓶を導入する時を選びましょう。しかし、飢えている状態の時は避けましょう。赤ちゃんが眠かったり、不機嫌な時を避けて、機嫌が良いときに行いましょう。哺乳瓶を最初に導入する時は、お母さん以外にやってもらうことができるかもしれません。また、好みにうるさい赤ちゃんが哺乳瓶を受けつけない時のために、哺乳瓶につける人工乳首の種類は数種類用意しておきましょう。おしゃぶりを使っている赤ちゃんは、形状が似ているため、哺乳瓶の乳首もすんなり受け入れてくれることが多いようです。