妊娠第39週の赤ちゃんとお母さんについて

妊娠第39週目の赤ちゃん
赤ちゃんの体は完成しています
妊娠第39週目には、赤ちゃんの体は完成したといえます。赤ちゃんは現在、約3175グラムから約3629グラムになっています。体重は約48センチから約53センチになっています。この身長と体重はこれからあまり変化することはありませんが、しかし脳は驚く速さで成長を続けます。このペースは生後3年間続きます。このため、生後赤ちゃんが毎日驚くべき成長をすることに驚かされます。
まだ涙はでません
赤ちゃんがたくさん泣くと聞いたことがありますか?生後の赤ちゃんは確かに沢山なきます。特に夜泣きをします。涙管がまだ開いていないため、胎児は泣いていても涙がでないということを聞いたことがある人はすくないのではないでしょうか?生後、泣いている赤ちゃんをあやしている間も、涙は赤ちゃんの目からは出ておらず、赤ちゃんの頬をつたう涙をぬぐうには生後1ヶ月ぐらいかかるかもしれません。
赤ちゃんの肌はついにピンク色から白色に変わりました。肌の色がどれだけ濃いとしても、色素が現れるのは生後すぐなので、今は白色です。
厚い脂肪層が血管を覆っているため、赤ちゃんの頬はつまんだりキスしたくなるぐらい丸くなります。
妊娠第39週目のお母さんの体
妊娠第39週目となり、ゴールは間近となりました。あと数日、もしくは赤ちゃんが少し遅れて生まれる場合はあと数週で出産を迎えます。この時期になると、これまでになく重たくなった子宮とその中にいる赤ちゃんを引きずっているような気分でしょうし、赤ちゃんが下におりてくるにつれ、骨盤に痛みを感じているため、おそらく非常に不快になっていることかと思います。前駆陣痛は強く、頻繁になっているでしょう。これは出産本番を控えて体が準備をしていることを意味しているので、よいことです。
陣痛の兆候
いつでも出産となることを知っていたとしても、陣痛の兆候には注意を払いましょう。羊水を囲んでいる羊膜が破裂すること(破水)、下痢、吐き気(陣痛が始まる前に、多くの女性が消化不良に関連した症状を経験します)、エネルギーがみなぎってくる(営巣本能)、粘液栓の喪失(子宮頸部に栓をする役割をしていた、透明な粘液の塊である粘液栓)、おしるしと呼ばれる、血の混ざった膣分泌物がでる(子宮頚管の開大度と展退度が進むにつれ、子宮頚管内の血管が裂けるため、ピンク色もしくは茶色の粘液分泌物がでています)等が兆候です。血の混ざった分泌物を見た場合、陣痛は1日ないし2日以内に始まるかもしれません。そうかとはいえ、血の混ざった分泌物を見ても、時計を用意して計ったとしても正確にいつ始まるかまではわからないからです。(とはいえ、入院するためのバッグの中身は用意しておきましょう。)
多くの病院、産院では、出産中、出産後、お母さんの希望する快適なお産のスタイルについて考慮をするようになってきています。緊急事態でない限り、病院・産院はお母さんからのリクエストに応えるように努力してくれるはずなので、リクエストがあれば言ってみましょう。例えば、こんなリクエストをしてみてもよいかもしれません。鏡やスクリーンをおいて、赤ちゃんが誕生する瞬間を見たり、出産中に音楽をかけてもらったり、誕生後の赤ちゃんにすぐに触れられるようにさせてもらったり、臍帯をパートナーが切ったり、回復室で授乳をしたり、そんなリクエストが考えられるかもしれません。これは生涯に一度きりのことなので、リクエストがあれば言ってみる価値があります。お産を手術室で行っているようなものではなく、できる限り楽しいものとすることは、産後鬱の可能性を減らすことに役立ち、赤ちゃんと早く絆を結ぶことを可能にしてくれます。
その他アドバイス
おならがでますか?きっと出ていることでしょう。妊娠中はとても普通のことです。車のガソリンは切れていないでしょうか?病院や産院に車で行く場合はその準備も整えておきましょう。
リラックスしてください、お母さん!お腹の中にすっかり成長した赤ちゃんを支えることでお母さんの体は働きすぎの状態です。いつでも睡眠を取れるようにし、他の家族にも睡眠が取れるように協力してもらいましょう。
膣から脚まで、突き刺すような痛みを感じますか?心配しないでください。赤ちゃんが骨盤の神経を圧迫しているために起きた股関節・恥骨痛にすぎません。
一般的症状
前駆陣痛(ブルクストン・ヒックス収縮)
この出産に向けた練習である収縮は、今さらに強くなっているかもしれません。まだ前駆陣痛がなくても心配しないでください。この前駆陣痛は第二子の妊娠で顕著に現れることが多いです。
胎動が少なくなる
赤ちゃんのいる子宮が狭くなるため、胎動が少なくなったことに気が付くかもしれません。赤ちゃんの筋肉の協調は改善されたため、不随意のパンチをすることが少なくなったということもあります。(十分な空間があったとしても、無意識のパンチをすることはあまりなくなっています。)
胸やけと消化不良
この時点で、胸やけはピークに達していますが、心配しないでください。もうすぐ出産が終われば解消します。今は、食事中ではなく、食前か食後に水分を摂るようにしてみましょう。
血の混じった膣分泌物(おしるし)
子宮頚管内の血管が裂けるため、膣からピンク色もしくは茶色の粘液分泌物がでています。心配しないでください。子宮頚管の開大度と展退度が進んでいることを意味しているので、これはよいことなのです。
粘液栓の喪失
この週あたりで、粘液栓がはがれおちているかもしれませんが、おそらく気がつかないと思います。粘液栓の喪失がおきても、数時間後にお産が始まるというわけではなく、お産が近いということを示しているにすぎません。
破水
出産が近いことを示す兆候は他にもあります。羊膜嚢が裂け、羊水が流れ出します。スーパーのレジでお会計を待つ列で並んでいる時に破水したとしても心配しないでください。ほとんどの妊婦が病院でのお産の際には破水してしまっています。出産予定日の前に破水してしまった場合は医師にすぐに連絡をしてください。
下痢
出産の準備を体ができると、直腸の筋肉を緩めるため、下痢となることがあります。
痔
痔になっているようであれば、便秘のときのようにいきむ必要がないため、今はあまり痛みがないかもしれません。お産の間に痔が悪化することがあることには注意し、痛みを和らげるための薬等を揃えておきましょう。
骨盤の痛み
赤ちゃんの頭は骨盤を圧迫しているため、不快感を感じさせます。他の不快感には、生理痛に似た痛みや消化不良などがあり、これもお産が近いことの兆候です。
背中の痛み
背中の痛みはお産へのカウントダウンが近くなるほど酷くなります。シャワーを浴びることや、痛みがある場所に温湿布をすることで背中の痛みを和らげることができます。