結核についての基礎知識~症状、予防法~

結核とは?
結核(Tuberculosis)は、肺に影響を及ぼし関節、膀胱、脊椎、脳などのからだの一部に広がります。体内に潜伏し、症状も伝染もしない「不活動性結核」と、ウイルスによる「活動性結核」があります。
結核の症状には、以下のものがあります
関節炎や膀胱炎様の痛み
尿に血液が混じる
背中の痛みや脚のしびれ
頭痛、吐き気
咳(せき)が3週間以上続く、ときに喀血(かっけつ)
胸の痛み
発熱
疲労
体重減少
食欲減退
さむけ、寝汗
予防法
結核を予防するための方法は、ツベルクリン反応(Mantoux test;PPD)です。 PPDが陽性であれば、結核の疑いがあり、病気を引き起こす細菌に感染したことを意味します。また、胸部X線撮影などの検査で結核菌を有しているか、伝染させる可能性があるかどうかを調べます。
PPD陽性でも、ほとんどが伝染性ではありません。結核菌に感染した人のうち発症するのは約10%といわれていますが、結核を発症し、症状がなくなった後も定期的に検診を受け、経過観察することをおすすめします。
治療方法
結核は抗ウイルス薬で治療できます。抗ウイルス薬は、年齢、健康状態、活動性か潜在性か、薬剤耐性であるかどうかによってちがいますが、6〜9カ月間服用する必要があります。 医師の指示に従い、正しい用法・用量で服用してください。
結核の治療に使用される薬には以下のものがあります。
・アセトアミノフェン
・イソニアジド
・リファンピン
・エタンブトール
・ピラジンアミド
これらの薬剤は、深刻な副作用のあるものもあります。以下の症状があらわれた場合は、すぐに医師の診察を受けください。
吐き気
嘔吐
腹痛、圧痛または痛み
ぼやけた視界または色盲(しきもう)
暗い色(コーヒー色)の尿
3日以上続く発熱
黄疸(おうだん;肌と白目の部分が黄色くなること)
医師に質問すべき事項
どうして結核になったのでしょうか?
病院で働いていますが、結核になったことを職場に伝えるべきでしょうか?
どのような治療法が最良ですか?
活動性結核を発症するでしょうか?
症状が悪化したら、いつ受診したらよいでしょうか?
家族と一緒にいるのは安全ですか?
咳が治るために摂れるものはありますか?
ほかの薬を飲んでいますが結核の薬を飲んでも大丈夫ですか?
どのくらいの頻度で医師の診察を受ける必要がありますか?
結核は治癒しますか?