妊娠中の膣からの分泌物(おりもの)について

症状

白帯下とは

妊娠中は、生理がない代わりに、白帯下、通称「おりもの」が、膣から分泌されます。通常は無害なこの現象と上手に付き合っていくためのコツをまとめました。

白帯下とは、多くの妊娠中の女性が経験する、白濁色で粘着性のある、おりものとも呼ばれる分泌物で、においは少しあるか、無臭に近い場合もあります。13週あたりを境に、量が増えたことに気付く人が多いでしょう。妊娠が進んでいくにつれ、徐々に量が増えていきます。

なぜ妊娠中は白帯下があるのですか?

エストロゲンの分泌量が増えることが関係しています。妊娠中、エストロゲンは、骨盤周辺の血液量を増やし、体中の粘液を刺激します。

知っておいたほうがいいこと

妊娠中の白帯下は、生理以外のときに出るおりものと似ていますが、それよりも重いです。妊娠期間中ずっと白帯下があることは、正常なことです。産道の感染症を予防し、膣の細菌のバランスを健康に保つ役割があります。また、少し茶色がかったり、ピンクっぽいときもあるかもしれませんが、激しく出血していない限り、性交の後でも、こうした分泌はとくに問題ありません。ただし、色が黄色や緑色に近い、カッテージチーズのような状態や、嫌なにおいがする場合、治療が必要な感染症が疑われますので、医者に連絡してください。

対処法

ナプキンやおりものシートを活用して、不快感を和らげましょう。ただし、タンポンは絶対に使用しないでください。デリケートゾーンを清潔に保つことで、不快な臭いを防ぐことができます。
膣洗浄器具やビデは使用しないでください。膣内を過度に洗ってしまうと、自己防衛力が弱まり、感染症になる恐れがあります。また、膣内に空気を送り込んでしまいかねません。これは、妊娠中は危険な場合があります。
膣をきれいにする、あるいは臭いをなくすといった目的で、洗いすぎたり拭きすぎたりしたいでください。デリケートゾーンを刺激し、生殖器内のpHバランスが変わり、感染症にかかる危険性が増す恐れがあります。

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