食中毒を防ぐための野菜・果実の洗い方

野菜や果実を清潔で食べる
ここでは、大腸菌を含む食中毒を防ぐための野菜・果実の貯蔵、洗い方、準備の仕方に関してアドバイスをしていきます。
野菜・果実は食べる前に洗って、清潔で食べるのに安全な状態にすることが重要です。
肉類の扱いには注意が必要だということはほとんどの人に認知されていますが、野菜での食中毒のリスクは低いものだとみなす人が多いのです。
「少量の泥汚れには何の危険もない、というのは神話です。」Food Standards Agency (FSA) の主任研究者であるアンドリュー・ワッジは言います。
「土壌は有害なバクテリアを含んでいる可能性がありますし、食品提供者側に野菜を洗浄する場所があるとはいえ、リスクが完全になくなることなどはないのですから。」
野菜や果実の洗い方
洗うことで、野菜の表面から大腸菌を含むバクテリアを除去することができます。
ほとんどのバクテリアは、食品に付着している土に内在します。故に、泥を洗い流すことがとても重要なのです。
野菜を洗うときは、水を流しながら蛇口の下で洗い、その後水の中に入れてこすります(ボウルの中のきれいな水の中など)。一番汚れの少ないものから洗い始め、必ず全てのものに関して最後のもう一洗いをしましょう。
むき出しの食品は特に念入りに洗う必要があります。これは、袋詰めされてから出荷されている果実・野菜に比べて土の付着が多い傾向にあるからです。
食べる前に全ての野菜や果実を洗って、外面のバクテリアを確実に取り除くことが賢明です。
また皮をむいたり調理したりすると、野菜や果実からバクテリアが除去されます。
生の野菜の取扱・調理
・生の野菜を取り扱う時は、その前後に必ず手を抜かりなく洗いましょう。
・野菜を含め生の食物は、即席食品からは遠ざけておきましょう。
・生の食物と即席食品では、別々のまな板・包丁・その他台所用品を使いましょう。或いは、格食品の間で念入りに台所用品を洗いましょう。
・ラベルを確認しましょう。「そのままたべられる」という旨の指示が野菜のパッケージにない限り、食べる前に洗う・皮をむく・或いは調理をする必要があります。
相互汚染を防ぐ
以下は相互汚染を防ぐための方法です。
・生の食物を扱った後は必ず手を洗う。
・生の食物と即席食品は別々に保管する
・生の肉類は密閉容器に保存して、冷蔵庫の底に保管しましょう。こうすることで他の食物に滴って感染を起こすこともなくなります。
・生の食物と即席食品とでは別々のまな板を使用しましょう。或いは、異なる食品を扱う毎にまな板を念入りに洗う必要があります。
・生の食物を使用した後の包丁・その他台所用品は抜かりなく洗浄しましょう。
・生の肉や鶏肉を洗ってはいけません。如何なる有害なバクテリアも調理中に死滅します。洗ってしまうと、台所中にバクテリアを飛散させてしまう可能性があります。
バクテリアが野菜に付着する経緯
バクテリアが野菜や果実に付着する過程としては様々なものがあります。バクテリアは感慨で使われる水、有機肥料、鳥獣の糞などに含まれるのです。
感染に弱い人と生野菜の取り扱い
むき出しの野菜が常に大腸菌等の有害バクテリアに感染していることを示唆する結果はありません。
妊婦、高齢者、免疫力の低下している人等、感染症耐性の低い人は、調理準備や衛生に関するガイドラインに従いましょう。このような食物を扱うことを避ける必要はないのです。
子供が、食事の準備、買い物、或いは調理実習の一環で袋詰めされていない野菜を触った場合は、手を入念に洗うことが推奨されます。
買い物中の、むき出しの野菜の扱い
むき出しの野菜を扱うことで感染するリスクは、衛生慣行に従ってさえいればそれほど高いものではありません。
買い物に出かけている最中に、むき出しの野菜や果実に触れる度に手を洗う、というのは現実的でありませんし、その必要性もありません。
買い物直後に食事を取る可能性がある場合は、むき出しの野菜に触れた可能性のある子供も含め、手を洗うことが賢明でしょう。
むき出しの野菜を選ぶ際は、泥汚れの多い野菜ほど家庭での調理準備に時間を要するということを念頭においておきましょう。
土の付着した野菜は避けるべきか
土が付いているということを理由に野菜の購入を避ける必要はありません。常に泥が付着した状態で売られる野菜もあるのですから。野菜を準備する際は可能な限り土を取り除くことが大切です。
むき出しの野菜はパッケージ内の野菜に比べ、準備に多少多くの時間を要するかもしれませんが、慎重に準備されれば、避ける必要はありません。
泥汚れの多い野菜ほど家庭での調理準備に時間を要するということを念頭においておきましょう。
土壌が近年の大腸菌感染の最も可能性の高い要因だと考えられてきましたが、確実な根拠があるわけではないのだということも覚えておきましょう。