頭痛のさまざまな種類～治療、緩和法～

頭痛にはどんな種類がありますか？

頭痛の最も一般的なタイプは、片頭痛（偏頭痛）と緊張性頭痛です。そのほかに群発頭痛および反跳性頭痛があります。

緊張性頭痛とは？

ほとんどの人は、頭の両側または周囲に、一定した、鈍い、嫌な感じの緊張性頭痛を訴えます。なかには、顎や首の筋肉にも緊張感があります。緊張性頭痛は通常、徐々にゆっくりと始まります。このタイプの頭痛の別名は、「ストレス頭痛」です。ストレス性の頭痛があると言うとき、それは緊張性頭痛です。緊張性頭痛は、軽度または重度である可能性があります。

群発頭痛とは？

群発頭痛は、まれな種類の頭痛です。群発頭痛は、典型的には、毎日同じ時間に1回または複数回起こり、「群発期」が終わるまで最大12週間に及びます。群発頭痛は男性に多く、突然始まります。痛みは片目の後ろまたは周囲にあり、非常に重篤です。痛む側の目と鼻が赤く腫れて鼻水がでることがあります。クラスターの頭痛は不穏状態も引き起こします。これらは、本人やその周りの人に恐怖心を与えることがあります。
群発頭痛は数分または数時間続きますが、45〜90分間のものが多くみられます。発症する時間帯は、午前1時から午前2時の間、または午後1時と午後3時、午後9時頃と思われます。群発期は通常4〜8週間続き、季節的に春や秋です。治癒後は、数週間、数ヶ月、さらには数年間発生しません。

反跳性頭痛とは？

投薬過多の頭痛とも呼ばれる反跳性頭痛は、ほぼ毎日起こります。これは鎮痛薬の過剰使用によって引き起こされる可能性があります。反跳性頭痛は、主に早朝に始まり、痛みは日によって違うことがあります。また、反跳性頭痛を持つ人は悪心、不安、過敏症、うつ病または睡眠障害を有する可能性があります。

緊張性頭痛の原因は何ですか？

緊張の頭痛は、次の原因によって引き起こされる可能性があります。
ストレス
特定の食品および飲料
睡眠の問題
副鼻腔およびアレルギーの問題
顎の締め付け、姿勢の悪さによって引き起こされる筋緊張
うつ病
不安
女性のホルモン変化
特定の薬

群発頭痛の原因は？

群発頭痛は、他の病気や脳の病気とは関連していないようです。群発痛を引き起すものには、以下のものがあります。
特定の投薬（ニトログリセリンなど）
多量の喫煙
飲酒
睡眠パターンの中断
異常なホルモンレベル
視床下部（体の「生物時計」を制御する）の問題

反跳性頭痛の原因は？

片頭痛（アスピリンやアセトアミノフェンなど）の処方薬と市販薬は、あまりにも頻繁に摂取すると反跳性頭痛を引き起こす可能性があります。反跳性頭痛になった場合、これらの薬は週に2日以上服用すべきではありません。鎮静剤、精神安定剤、エルゴタミン薬も反跳性頭痛を引き起こす可能性があります。、これらの薬の服用を止めるか、量を減らすことができるかを医師に相談してください。

頭痛の診断方法は？

医師による検査を受け、説明を聞くことによって、頭痛の種類がわかります。頭痛についての説明することは、医師が診断するのに役立ちます。発症した時間とパターンに関する記録とっておいてください。頭痛を緩和する方法を知るためにも役立ちます。また、頭痛があった際に家族やほかの人から、どのように見え、行動していたかを医者に伝えることも改善につながります。痛みを和らげようとしていることについて医師に伝えるのは恥ずかしいことではありません。これらは一般的であり、痛みに関する説明は、医師が頭痛の重症度を判断するのに役立ちます。
血液検査、X線検査、脳スキャン（CT、MRI）などは、通常、頭痛を診断するためには行われません。

頭痛はどのように治療されますか？

最も一般的な頭痛の治療法は、休息をとることと市販の鎮痛薬（アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン）の使用です。
市販の鎮痛剤を選ぶときは、副作用の可能性や他の薬との相互作用に関する添付文書をチェックし、その指示に従ってください。不明な点があったら医師または薬剤師に相談してください。
また、子供にはアスピリンを服用させないでください。アスピリンは、18歳未満の子供にライ症候群と呼ばれる重篤な病気を引き起こすことがあります。
頭痛が始まったとき、痛みが増す前のまだ軽度なときに頭痛を治療するのが最もよい方法です。これらの治療法がうまくいかない場合は、医師に相談してください。頭痛を緩和するための薬が処方されるでしょう。

頭痛の治療にはどのような処方薬が使われますか？

頭痛を防ぐのための処方薬があります。それらは毎日服用しなければなりません。以下の医薬品があります。
三環系抗うつ薬（アミトリプチリンおよびノルトリプチリン）
抗てんかん薬（例えばバルプロ酸、ガバペンチンおよびトピラメート）
ベータ遮断薬（プロプラノロールなど）
これらの薬は頭痛の軽減に役立ちますが、すべての頭痛を止めるものではありません。薬が効くには6週間以上かかることがあります。どの薬が適切かについては医師に相談してください。これらの薬を服用する際は、医師の指示に従うことが重要です。また、頭痛を発症した場合に備えて、常に薬を携行するようにしてください。

頭痛を緩和するために他に何ができますか？

薬を飲むことのほかに、規則的な生活を心がけることでも効果があります。たとえば、食事を定期的に食べることです。頭痛を和らげるためにできることは、次のとおりです。
頭や首にヒートパックやアイスパックをあてる
熱いシャワーを浴びる、毎日同じ時間に起きて寝る
十分な休息や睡眠を取る
ストレスのを発散する：短時間の散歩から休暇を取るなど、いろんなことができるでしょう。
朝食を抜かない：空腹は典型的な頭痛の原因です。
定期的にいろいろな運動をする：週に4〜6回、30〜60分間の運動を行ってください。ヨガ、瞑想、リラクゼーション療法も頭痛を和らげることができます。

代替療法とハーブサプリメントは効果がありますか？

一部の患者は、頭痛緩和のための代替療法（鍼治療やカイロプラクティック治療など）を試みています。代替療法を検討している場合は、これらの治療法の潜在的リスクと利点について医師に相談してください。
頭痛の軽減のためにハーブサプリメントを使うことを検討している場合は、製品の安全性がテストされていることに留意してください。ハーブサプリメントを服用する前、特に処方薬を服用している場合は、医師に確認してください。

心身リラクゼーション療法とは何ですか？

心身リラクゼーション療法は、心と体と行動のつながりに焦点を合わせます。これらのいずれかの問題が健康に影響を与える可能性があります。心身リラクゼーション療法の例としては、瞑想、筋肉弛緩、催眠、バイオフィードバック、認知行動療法と呼ばれるカウンセリングがあります。
バイオフィードバックは、自分の考えを使って体をコントロールするテクニックです。身体的および精神的な健康問題を治療するのに役立ちます。
認知行動療法は、会話療法とも呼ばれます。この治療は、問題を引き起こす前にそれらを止めることができるように、否定的な考えを特定するのに役立ちます。認知行動療法は、自尊感情やうつ病の治療によく使われますが、一般的なストレスを緩和するのにも役立ちます。

心身リラクゼーション療法は本当に効果がありますか？

はい。研究によれば、心身リラクゼーション療法は特定の種類の頭痛薬と同様に、作用することが示されています。

どうしたら心身リラクゼーション療法を学ぶことができますか？

自分で心身リラクゼーション療法を実施することができます。
瞑想：目を閉じて、呼吸やポジティブ思考に焦点を当てて深呼吸してください。
リラックス：筋肉の緊張領域に高温または低温のものをあてます。温熱が効果がある場合は、熱いシャワーを浴びたり入浴してください。または、温熱パッド（低温に設定）または湯たんぽを試してみてください。冷たいものが効果ある場合は、（肌を保護するために）薄いタオルで包まれた冷湿布を試してください。
側頭や首や肩の筋肉のマッサージ：マッサージは筋肉をリラックスさせるのにも役立ちます。
催眠やバイオフィードバックなど、他のタイプの心身療法の専門家のアドバイスが必要な場合があります。心身リラクゼーション療法をしたい場合は、医師に相談してください。この種の治療を専門とする人を紹介されます。ストレスに対処するためのアドバイスをもらうこともできます。

群発頭痛にはどのような治療法がありますか？

群発頭痛にはいくつかの治療法があります。医師と協力して適切な治療法を選択し、薬の副作用について話し、処方薬の服用スケジュールを立てることが重要です。
群発頭痛の開始時に、マスクを介して純粋な酸素を吸入すると、発症を防ぐことができます。しかし、頭痛は非常に早く発症するので、これは必ずしも実用的ではありません。
医師はおそらく2つの薬を処方します。頭痛の回数を減らすために、群発期中に1つの薬を定期的に服用します。薬が効くためには、発作が始まる時に、血中の薬物のレベルが高くなければなりません。予防薬は、群発期中の頭痛の回数を減らすために働きます。
群発頭痛が発生すると、もう一つの薬を服用して痛みを和らげます。これらの薬は、頭痛を大幅に軽減し、その重症度を軽減することができます。症状が出るのが早すぎると、効果を得ることができません。発症するとすぐにこの薬を飲める準備をしておくことが重要です。頭痛や薬について家族に教えて、発症したときに手伝ってもらうようにお願いしておくといいかかもしれません。
経口薬は、群発頭痛の軽減への効きが遅いです。このため、医師は、鼻スプレー、注射または直腸坐薬として投与する薬を処方することがあります。一部の人への別の治療法としては、鼻の局所麻酔薬（麻薬）があります。
群発頭痛は非常に痛いですが、適切な治療をすれば、ほとんどの人がうまく対処できます。医師と協力して適切な治療法を見つけることが重要です。

医師に相談するための質問

頭痛を防ぐために何ができますか？運動や他の生活習慣の改善で軽減できますか？
どのようなタイプの頭痛を発症しますか？それぞれ原因は何ですか？
緊張性、群発性、反跳性、片頭痛の違いは何ですか？
どのような種類の薬が頭痛を治療するのに使用されていますか？頭痛を防ぐために服用できますか？
頭痛日記に何を記録すべきですか？
薬やハーブサプリメントが頭痛の原因になりますか？頭痛を軽減することができるハーブサプリメントはありますか？