65歳を過ぎても強い骨を維持するために

症状

骨粗しょう症を予防するには

年をとるにつれて、骨が弱くなってしまうのは事実です。しかし、骨が脆くなってしまうスピードを遅くしたり、骨粗しょう症を予防するために、日ごろからできることはたくさんあります。

「骨粗しょう症が原因の骨折は、年を重ねるごとに増えていき、男性も女性も長生きするようになりました」と語るのは、英国骨粗しょう症学会で看護師をするサラ・レイランドさんです。「65歳以上の方でも、骨を強化するためにできることはたくさんありますし、骨折を防ぐために転倒のリスクを低くするためにもできることはあります」

65歳を過ぎても健康な骨を維持するために活動的になりましょう

一般的には、年齢を重ねるにつれて活動の量は減っていく傾向にあります。運動をするための体力がなかったり、運動をすることでかえって体に悪影響を及ぼさないか心配になる人が多いのです。また、関節の痛みなどの身体的な問題も、活動量を減らす一つの原因になっています。

ここで問題となるのは、活動的でないことが筋肉や骨をどんどん弱くしてしまうということです。これにより、骨粗しょう症、転倒、骨折のリスクが増大します。活動量を増やすことで、骨折のリスクを減らすことができるのです。

どんなことであっても、何かをすることは、何もしないことよりもいいことです。65歳以上の人が健康でいるためには、週に150分の中程度の運動を10分を1セットとして行うことが推奨されています。

中程度の運動とは、体があたたまり、呼吸が早くなり、心拍数が上がるけれども、まだ会話ができる状態をいいます。たとえば、友達とゴルフに出かけたり、ガーデニング作業をしたり、犬の散歩に出かけたりなどがあります。

筋力を強化することは、バランス感覚を向上するため、また、年をとっても自立した生活が送れ、体を動かすことができるために必要です。65歳以上の人は、筋力トレーニングを最低週に2回行うことが推奨されています。ダンス、買い物袋を持つ、階段の上り下りをするなど、筋肉に働きかけることだったらどのようなことでも有効です。

また、転ぶリスクを減らすためには、バランス感覚を養うための運動を週に2回行うこともおすすめです。ヨガや太極拳が有効です。このような運動は、関節痛にも効果的です。

65歳以上の人にもう一つ提案したいのは、座りっぱなしの生活にならないようにすることです。座っている時間が長いと、骨や筋肉が弱くなってしまうだけでなく、関節も硬くしてしまうため、転倒のリスクも高まります。20~30分座ったら、立ち上がって軽く歩き回るように心がけましょう。

関節の痛みなどの身体的な問題を抱えていても、運動を控える必要はありません。心臓病や関節炎を患っている高齢者でも参加できる教室があります。医師や看護師、地域の娯楽センターで聞いてみてください。

骨粗しょう症の人の運動

骨粗しょう症による骨折のリスクが高い、特に脊椎を骨折するリスクが高い場合、背中を気遣わなければなりません。重いものを持ち上げるときは、膝を曲げるようにしてください。変な体勢でしゃがんだり、持ち上げる動きはしないでください。激しい運動をする際には、注意が必要です。これらについては、医師がアドバイスをくれるでしょう。

65歳を過ぎても健康な骨を維持するための食事

人によっては、年をとるにつれて食欲が落ちると感じる人がいます。食べる量が少ないと、筋肉や骨を強く健康に保つために必要な栄養素を十分に摂取できない可能性があります。

活動的でいることが、食欲を増進させます。それでも、食欲のない日が続いたら、栄養バランスの良い食生活を心がけることが大切だとサラ・レイランドさんは言います。「果物、野菜、乳製品、炭水化物、たんぱく質を含む、バランスの取れた食事をするようにしましょう」

バランスの取れた食生活を維持すれば、必要な栄養素をまんべんなく摂取することができます。筋肉と骨には、特にカルシウム、ビタミンD、たんぱく質が重要です。カルシウムは、骨や歯を強く固くし、ビタミンDは体がカルシウムを生成するのを助けます。

たんぱく質は、筋力の強化のために重要です。「たんぱく質の摂取量が少ないと、高齢者の腰の骨の骨折のリスクが高まります」とレイランドさんは語ります。

バランスの取れた食生活が重要なもう一つの理由は、健康的な体重を維持するためです。体重が少ないと、骨折のリスクが高くなります。

食生活が理想的ではないと感じる場合、サプリメントの摂取も考えてみてください。カルシウムとビタミンDを含むものを選んでみてください。医師や薬剤師も選ぶ際の相談に乗ってくれます。

食欲に影響する薬も存在します。そのような薬を服用していると思ったら、医師や薬剤師に相談してください。ほかの薬を提案してくれるかもしれません。

ビタミンD

ビタミンDは、強い筋肉と健康な骨を維持する上で重要です。私たちの体は、皮膚に太陽の光が当たることでビタミンDを生成します。

普段あまり太陽の光を浴びていない人は、ビタミンDのサプリメントを飲んだほうがよいでしょう。以下のような人が当てはまります。

・虚弱体質や病気が原因で家に引きこもっている人
・老人ホームなどの施設にいる人
・外出のときに皮膚のほとんどを覆うような服装をする人

ビタミンDを含む食べ物もいくつかあります。サバや鮭などの油分の多い魚、卵、その他ビタミンDを加えた食品などがあります。

しかし、食べ物だけではビタミンDを十分に摂取できない恐れがあるため、大人は特に冬場の太陽の光が少ない時期にビタミンDを含むサプリメントを毎日飲むとよいでしょう。

骨粗しょう症の場合、カルシウムのサプリメントを処方されることがあります。

65歳以上の人の骨を守るその他の方法

年をとればとるほど、骨折、とくに腰や脊椎の骨折を経験する確率が高くなります。イギリスでは、年間30万人あまりが骨折をしており、そのほとんどが高齢者であるというデータがあります。

これは、高齢者の方が骨粗しょう症の人が多いということと、転倒のリスクがより高いということが原因にあります。

転倒や骨折を防ぐためには、以下に気をつけてください。

・視力と聴力を検査する
視力は、バランス感覚と体の動作にとって非常に重要です。最低でも二年に一度は視力検査を受けるようにしましょう。
聴力もまた、バランス感覚に影響します。聴力が衰えていると感じた場合や、めまいを経験したら、医師に相談してください。

・脚をケアする
脚に痛みを抱えていると、活動の幅が狭くなり、転倒のリスクを高めてしまいます。脚に痛みがある場合は、なるべく早く医師に診てもらってください。

・服用している薬に注意する
血圧を調節するための薬などは、失神したりめまいを引き起こすことがあります。日常的に服用している薬に副作用がなく、きちんと効いているかどうかもう一度医師と確認しあってください。

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