自閉症スペクトラム障害の症状について

症状

自閉症スペクトラム障害の症状

自閉症スペクトラム障害(ASD)の主な特徴は、社会的コミュニケーションと相互作用の問題です。
子どもに以下のASDの徴候があると気づいた場合、または子どもの発達について心配な場合は、かかりつけ医または保健師に相談してください。

就学前の子どものASDの徴候

話し言葉
・発話の発達の遅れ(例えば、2歳までに50種類未満の言葉しか話さない)やまったく話さない
・決まった言葉や表現を頻繁に繰り返す
・抑揚の少ない単調な話し方
・文で会話することができるにもかかわらず、単語だけを使ってコミュニケーションすることを好む

他人への反応
・正常な聴力があるにもかかわらず、名前を呼ばれても反応しない
・親や介護者が抱きしめるのを拒否する(ただし、自分から抱きつくことがあります)
・誰かに何かをするように頼まれたとき、異常に否定的な反応をする

他者との交流
・他人のパーソナルスペースを意識しない、または他人が自分のパーソナルスペースに入ってくるのが耐えられない
・同じような年齢の子どもを含む他人との交流にほとんど関心がない
・誕生日パーティーのような、同年齢の子どもの大部分が楽しむような状況を楽しまない
・他人と一緒に遊びたいと思わず、一人で遊ぶことを好む
・コミュニケーションの際、ジェスチャーや表情はめったに使わない
・アイコンタクトを避ける

行動
・手をばたばた動かす、前後に揺れる、指を鳴らすなど同じ動作を繰り返す
・おもちゃを使って、反復的な想像力に欠ける方法で遊ぶ。何かをつくるのではなく、大きさや色の順にブロックを並べるなど
・慣れ親しんだ決まった行動を好み、変化があると非常に動揺する
・味と同じくらい歯ごたえや色によって、特定の食べ物の激しい好き嫌いがある
・異常な知覚的関心。たとえば、ASDの子どもは、おもちゃ、物、人のにおいを不適切に嗅ぐ可能性がある

学齢期の子どものASDの徴候と症状

話し言葉
・話し言葉の使用を避けることを好む
・抑揚の少ない単調な話し方
・個々の単語をつなげて新しい文をつくるのではなく、知っているフレーズで話す
・双方向の会話を共有するのではなく、「人」に向かって一方的に話しているように見える

他人への反応
・人の言葉を文字通りに受け取り、皮肉、たとえ、比喩を理解することができない
・他人に何かをするように頼まれたとき、異常に否定的な反応をする

他者との交流
・他人のパーソナルスペースを意識しない、または他人が自分のパーソナルスペースに入ってくるのが耐えられない
・同じような年齢の子どもを含む他人との交流にほとんど興味がなく、友人関係を形成しようとしているにもかかわらず、親しい友達はほとんどいない
・挨拶など、通常、人がどのように社会的相互作用をするか理解していない
・たとえば、パーティーで非常に改まって話してから、見ず知らずの人に親しげに話しかけるなど、様々な社会的状況に応じて口調や話す内容を変えることができない
・同年齢の子どもの大部分が楽しむような状況や活動を楽しまない
・コミュニケーションの際、ジェスチャーや表情はめったに使わない
・アイコンタクトを避ける

動作
・手をばたばた動かす、前後に揺れる、指を鳴らすなど同じ動作を繰り返す
・反復的な想像力に欠ける方法で遊び、人と遊ぶのではなく物で遊ぶことを好む
・特定の対象または活動に非常に特別な興味を持つ
・慣れ親しんだ決まった行動を好み、変化があると非常に動揺する
・味と同じくらい歯ごたえや色によって、特定の食べ物の激しい好き嫌いがある
・異常な知覚的関心。たとえば、ASDの子どもは、おもちゃ、物、人のにおいを不適切に嗅ぐ可能性がある

ASDに関連する他の症状

ASD患者には、よく次のような症状があります。
・学習障害
・注意欠陥多動性障害(ADHD)
・トゥレット症候群や他のチック障害
・てんかん
・記憶障害
・強迫性障害(OCD)
・全般性不安障害
・うつ病
・双極性障害
・睡眠障害
・知覚障害
子どもがこれらの問題のいずれかを持っている場合、ASDの治療に加えて、投薬や認知行動療法(CBT)のような治療をすると効果的かもしれません。

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