胎盤について知っておくべきこととは

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胎盤について

妊娠中に9ヶ月かけて赤ちゃんが成長していく間に、子宮内で成長しているものが他にもあります。これは赤ちゃんを生かしておくために必要なものです。胎盤という言葉は聴いたことがあるかもしれませんが、胎盤はどのようなはたらきをしているのでしょうか?そして、健康的な妊娠期間を送るために、胎盤について知っておくべきことは何でしょうか?

胎盤とは何か

胎盤は、赤ちゃんと妊婦自身の血液供給の命綱となる部分です。妊娠中のどの段階でも、胎盤によって赤ちゃんが栄養を摂ったり、呼吸をすることができます。この妊婦と胎児との繋がりがあるために、アルコールやカフェインなどの物質を摂取することが胎児に影響を与えるのです。

赤ちゃんが成長するには、栄養素、水、酸素、病気に対する抗体、二酸化炭素のように不要な物質を取り除くための通り道が必要です。胎盤にはこの要素すべてが含まれているのです。妊婦自身の血液が子宮へ流れていくと、胎盤に妊婦の体系を循環している栄養素、免疫分子、酸素分子が染み出します。胎盤はこれらの物質をへその緒(胎盤と赤ちゃんを繋げているもの)を通して羊膜へ送り、それが赤ちゃんの血管へと送られます。同じように、赤ちゃんが二酸化炭素や他の自分に不要な物質を排出したときには、胎盤によってこれらの物質が妊婦の血管へ戻されます。

近年、医者や科学者によって、胎盤が過去に知られていたよりも多くの機能を持っていることが明らかになりました。妊婦と胎児の単なる受動的な架け橋となるだけではなく、胎盤ではホルモンやヒト胎盤性ラクトゲン、リラクシン、オキシトシン、プロゲステロン、エストロゲンのような信号分子もつくられているのです。これらの物質は、妊娠中の母体や胎児の両方に必要なものです。これらの分子の中には、血管と胎盤の間、あるいは胎盤と胎児の間に、胎児に必要な酸素を運ぶための新しい血管を作ることを促進するものや、母乳を作ることを促進する(しかし出産するまで母乳の分泌を防ぐ)もの、妊婦と胎児の両方にエネルギーを供給するための消化を助けるものなどがあります。

胎盤はどうやってできるのか

妊娠3週目ごろに卵子が放出されて受胎した後、卵巣のなかにあって黄体と呼ばれるものからできている卵胞がつぶれ、プロゲステロンというホルモンを作り始め、妊娠から3ヶ月の間、胎芽のための栄養分や支えを提供します。

一方で、妊娠4週目ごろに精子が卵子と受精してから7~8日後、胎芽の最も早期の状態である細胞の集まりが子宮の壁に植えつけられます。この集団の中のいくつかの細胞は集団から分離し、子宮の壁のさらに深いところへ潜伏していきます。残りの胎芽細胞で指やつま先、脳のようなものを形成する代わりに、これらの分離した細胞が、血管のぎっしり詰まった円板形状の器官を形成し、次の3ヶ月間で黄体に取って代わります。これが胎盤です。

双子の赤ちゃんを授かった場合、どちらの赤ちゃんにも1つずつ胎盤が形成されます。一卵性双生児の場合は、1つあるいは2つの胎盤を持っているかどうかは受精卵が分裂する時期によって異なります。胎芽が2つに分かれたときに胎盤が既に形成されていた場合、1つの胎盤が双子を支えることになります。胎盤は1つでも、2人の赤ちゃんの両方がそれぞれその胎盤に繋がるへその緒を持っています。分裂がより早い段階で起こった場合、1人の赤ちゃんに1つずつ、つまり2つの胎盤が形成されることもあります。

その後2ヶ月間で胎盤は成長します。細い毛細血管が太いものに変わっていき、胎児により多くの栄養素や酸素を供給できるようになります。妊娠12週目までには、胎盤には黄体の役割を果たし、残りの妊娠期間中に胎児が生き延びるために必要なすべての構造が備わります。ただし、胎児の成長とともに胎盤の成長も続きます。妊娠40週目で臨月になる時まで、胎盤は平均して1ポンドほどの重さになります。

胎盤の潜在的な問題とその監視

十分に機能した状態を保ち、正しい位置で発達するために、胎盤には妊婦の身体と同様の健康な生活習慣を作ることが必要です。つまり、喫煙や違法ドラッグの使用は胎盤にも影響するということです。しかし、すべての健康的な妊娠生活のルールにのっとっていたとしても、遺伝子が原因で、あるいは単なる偶然によって、胎盤に問題が起こってしまう可能性があります。

胎盤に影響するその他の要素としては、母親の年齢、血圧、かつて帝王切開をしたことがある、あるいは複数の胎児を妊娠しているというようなことが挙げられます。膣出血、腹部や背中の深刻な痛み、高速な子宮収縮がある場合、これが胎盤に問題が起こっていることのサインである可能性があるので、医者に相談するようにしてください。

その他にも、医者が超音波検査中に胎盤の位置や大きさに異常を見つけることがあります。医者は、前壁胎盤、前置胎盤、胎盤肥大、胎盤早期剥離、癒着胎盤などの状態であることに気づくかもしれません。多くの場合、このような状態が見つかっても、医者がより注意して妊婦を観察するだけで事足ります。胎盤の大きさや位置は人によって異なり、大きさや位置に異常があったとしてもまだ機能はしているからです。

科学者たちは、胎盤が赤ちゃんと遺伝子を共有してるため、その表面や分子特性に、子癇前症、早産、遺伝子疾患、自閉症などのその他の症状の早期サインが現れる可能性があるということも明らかにしました。科学者たちがこれらの関係性についてより理解するようになってきているので、胎盤の健康状態に関連した検査はさらに一般的なものになっていくかもしれません。

胎盤を体の外へ出す

赤ちゃんを産んだら、一番最後に気にかかることは子宮内に残った胎盤についてでしょう。しかしもう赤ちゃんは生まれていて、へその緒も切れているため、胎盤には用がありません(新しいものは赤ちゃんを新たに妊娠する度に形成されます)。つまり、赤ちゃんを産んだ後には、胎盤も外へ出す必要があるのです(出産の第三段階)。陣痛は継続し、医者はへその緒を優しく引っ張ったり子宮をマッサージしたりすることで胎盤を外へ出す行為を速めるかもしれません。

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