アメリカの有給制度と医療休暇の制度について

アメリカで有給制度と医療休暇制度が早急に必要なのはなぜか?
出産後の育児休暇は、母親、乳児、さらには雇用主にさえも大きなメリットをもたらす。この本はアメリカの家族休暇制度拡大の必要性の主張を支える強力な証拠だ。
アメリカで有給制度と医療休暇制度が早急に必要なのはなぜか?
著者 Debra L. Ness、the National Partnership for Women & Families会長
有給休暇制度が労働者、企業、経済に利益をもたらすという十分な証拠があるにもかかわらず、米国は労働者のいくつかの種類の有給休暇制度を許可していない唯一の先進工業国である。
妊婦の出産は、妊婦を持つ家庭にとって最もお金のかかる出来事であり、すべての家族の13%が1ヶ月以内に貧困に陥っている。しかし、もう一つの側面がある。有給休暇は、家族や雇用主にとって大きな利益をもたらす。
有給休暇を取る新しい母親は、自分の仕事に復帰し、さらには給料の値上げさえも受けられることが多い。そして彼らは無料の食糧支給や公的援助を必要としないことが多い。
有給休暇はまた、母親になった女性およびその乳児にとって重要な健康上の利益をもたらす。有給休暇を取った新しい母親は、有給休暇をとらなかった母親よりも6から8週間の休暇を、医師に勧めれて取得する傾向がある。有給休暇に取得できる母親の乳児は、母乳での育児や、健康診断を受けたり、重要な予防接種を受ける可能性が高くなる。単に親がそばにいるだけでも、病気の子供は入院日数を減らすことができ、将来の健康管理の問題やそれに関連する費用を防ぐのに役立つ。
また、有給休暇の取得は、子供が生まれたときの父親の休暇取得率を急激に高め、子供や家族にとって大きな利益をもたらすこともわかっている。研究は、父親が休暇を取ると、父親は育児に長期的に、直接的に関わる可能性が高くなることを示している。
これらのデータは説得力があるが、このような人々とその話は、有給休暇の基準を非常に高くしている。カリフォルニアのオードリーは、最初の子供が生まれてからわずか数日後、夫が車ではねられたときに有給休暇を取ることができていたならば、家族の貯金をくずしたり、公的扶助を受けたりする必要はなかったかもしれない。オードリーのケースでは、FMLAは危機的な状況のときに彼女の仕事を保護したが家族が必要とする十分なサポートを提供することはできなかった。
オードリーのような経験が一般的であることはとても容認できない。そして、このような話は人々が休暇を必要とする、妊娠と出産を含むさまざまな理由、深刻な病気と多くの介護義務など、の一角に過ぎないのだ。議会が、家族と医療休暇法(FMLA)を成立させてから20年が経過したが、これは、何百万人もの母親や父親子供、その他のさまざまな面で努力する人々が、彼らの仕事や健康保険を失うことを心配することなく、自らの健康や家族を気遣うことを可能にする唯一の法律である。 議員が次のステップを踏み出して、FMLAを拡大し多くの理由で離職する必要があるより多くの労働者に対し保障を与え、国民が性急に必要としている有給休暇と医療休暇の制度を成立させるまでには多くの時間がかかる。
ここで休暇がFMLAに影響を受けた家族の実話と、有給休暇の基準を受けることができたかもしれない母親の実話を読んでほしい。
そして議員の人々に、今こそが「家族に優しいアメリカ」になるときだと伝えてほしい。FMLAの下で休暇を取る資格があるかどうかを調べたり、有給休暇制度を拡大し議会を通過させる運動に参加したい人は、www.NationalPartnership.org/FMLAを見てほしい。
Debra L. Nessは、20年前に家族休暇法(FMLA)を議会を通過させるための運動を指導し戦いを進めた人物でthe National Partnership for Women & Familiesの会長だ。この組織は、職場での公平性、手頃な価格の健康医療の利用、女性と男性が仕事と家庭からの二重の要求を満たすのに役立つ政策を推進している。 30年以上にわたり、Nessは公正さや社会的正義の強力な提唱者であり、家庭や職場および医療分野で女性が直面する問題に対し独自の理解を示している。