VLCD(ベリー・ロー・カロリー・ダイエット)

VLCDとは
ベリー・ロー・カロリー・ダイエット(VLCD、超・低カロリーダイエット)とは、クリニックによる監視の下、1日当たりのカロリー摂取量を800kcal以下に制限するダイエット・プランのことです。
ダイエットでは通常、普段食べている食品の低カロリーの食品での「置き換え」が行われます。
VLCDは一般には、BMI値が30を超えた肥満状態の成人向けのプランですが、肥満の治療方法としては最初に行われるべきものではありません。
この種のダイエット・プランは、必ず医療専門家の監視下でのみ行われるべきものとされ、最大で12週間、継続的あるいは断続的(一週間のうち2~4日間のみなど)な低カロリー・ダイエットが行われます。
減量したいと思っていても、大抵の場合はこのVLCDを実行する必要性はありません。
VLCDは遂行に困難を伴う
VLCDは栄養の観点から不完全な食生活を送ることになることもあり、このプランの中では、健康的な体重を維持するために殆どの場合は必要とされるカロリー量よりもはるかに少ないカロリーの摂取しか許されません。
1日当たり800kcalまでという制限は、平均的な男性が必要とするエネルギー量(2500kcal)のおよそ3分の1であり、平均的な女性の場合(2000kcal)のおよそ半分です。
VLCDは、容易についていくことのできるダイエットではありません。空腹感やエネルギー不足に加え、以下のような副作用が現れることもあります。
・口渇症
・便秘または下痢
・頭痛
・眩暈
・痙攣
・毛髪の菲薄化
VLCDは短期的には減量に繋がる可能性がある一方で、殆どの人の場合、ダイエット終了後に次第にリバウンドしてきてしまう傾向が見られます。
VLCDは長期的に体重をコントロールできる方法ではありません。行う場合には、長い目で見た減量プラン全体の一部としてのみ、用いることが大切です。
殆どの人は、VLCDには適さない
VLCDは、例として以下のようなプラン実行の医療上の必要性が存在しない限り、誰にでも推奨されるものではありません。
・外科手術のため
・糖尿病など、健康上の問題に対する処置のため
・生殖能力に関する治療の準備のため
民間の医療機関・サービスでも、一般にBMI値が30を超えているような場合には、減量のためにさまざまな種類のVLCDプランを利用することが可能です。
食事メニューの置き換えに用いられる食品は、1日当たり800kcalの制限を守りつつも身体が必要とする全ての栄養素を補給することができるものが選ばれます。
私はVLCDに適していますか?
VLCDを開始する前に、主治医に相談し、VLCDが自分にとって適切な選択肢であることを確認してください。
VLCDは、カロリーの摂取量を厳しく制限する、最も制限性の強いダイエットの形式です。したがって、医療の専門家による監視が必要不可欠となります。
以下の3つの項目全てがあなたについて当てはまる場合には、VLCDがあなたにとって適切な選択肢である可能性はあります。
・既に自身の食生活や身体的活動の程度に変化を取り入れたことがある。
・依然として肥満(BMI値が30以上)の状態にある。
・既に体重が減らなくなっている。
VLCDは、妊娠中あるいは赤ちゃんに母乳を与えている段階の女性には推奨されません。
またVLCDは、摂食障害など、特定の症状を抱えている子供及び成人には適していません。
VLCDは減量のための最終手段としてのみ用いるべき方法であり、適切な監視の下で行われるべきものです。
もしVLCDに関して主治医の同意が得られた場合には、次のステップとして、VLCDを提供する機関・サービスの中で自分に適したものを探しましょう。その際にも主治医のサポートを受けることが可能です。