妊娠中のノンストレステスト(NTS)とはどんなもの?

検査方法
ノンストレステストとは
ノンストレステスト(NTS)は、妊娠第三期にのみ行われる胎児の健康を調べる検査です。
NSTでは、妊娠第三期における胎児の心拍数、運動、子宮の動きを調べ、胎児切迫仮死が起こっていないことを確認します。
ノンストレステストの対象者
NSTは通常、早産や胎児切迫仮死を引き起こす可能性のある要素(多胎妊娠や子癇前症)がある場合に行われます。あるいは、出産予定日が過ぎても赤ちゃんが生まれてこないという場合にもNSTを受けることになる可能性があります。NSTによってすべてが正常であると証明された場合には、誘発分娩を行う必要はありません。
ノンストレステストの実施方法
妊婦は椅子に座るか、診察台や台車つき担架の上に仰向けに横になります。そして、伸縮性のあるモニター付きベルトが腹部の周りに巻かれます。ベルトには2つのモニターが固定されており、このモニターが適当な位置に置かれます。片方のモニターでは胎児の心拍数を計り、もう片方のモニターでは子宮の収縮を感知します。妊婦はカチッと音がする装置を手にし、胎児が動いていると感じたときにこの装置を押して音を鳴らします。この検査は20~40分続きます。たくさん動き、心拍数が正常である胎児は「反応性」である胎児に分類され、健康的であり3~7日後もこのような状態が続くだろうと考えられます。「否反応性」である胎児が危険であるというわけではありませんが、胎児切迫仮死であるか特定するうためにさらなる検査を行う必要があります。そして、否反応性である場合には、早産の可能性も考えられます。
ノンストレステストの実施時期
NSTは24~26週目を過ぎればいつでも行うことができますが、妊娠第三期の終盤に行うケースが最も一般的です。この検査は生物物理学的プロファイル(BPP)と一緒に行われることもあります。
リスク
NTSに関連した妊婦や胎児へのリスクはまったくありません。