男性のフタル酸塩(エステル)値は遅い妊娠と関連している?

エステルと妊娠の関連
妊娠したいですか?希望に満ちた未来のお父さんはエステルへの接触を避けたいかも知れません。新しい研究で、エステルは妊娠の困難に結びついているかもしれないということが明らかになっているのです。
カップルの中にはたった数ヶ月の挑戦の後ですぐに妊娠する人たちもいます。他のカップルは妊娠まで長い時間がかかり、新しい研究でその遅れの理由の一つが見つかったかもしれないのです。男性のエステル、プラスティックや体のケア用品などに見られる一般的化学物質への接触です。
『妊娠と不妊(Fertility and Sterility)』誌に載った研究で、アメリカ国立衛生研究所の研究者達は500組以上の妊娠を目指すカップルのBPA(ビスフェノール)と14のエステル化合物の集中具合を測定しました。カップルは妊娠が成就するまで、あるいは1年間挑戦する様子を追われました。彼らは男性の小便中に3つの共通のエステルの高い集中があると、エステルの数値が低いカップルに比べて20%長く妊娠まで時間がかかるということを発見したのです。研究者達はこれらの妊娠の遅れは肥満における喫煙と比較できると言います。
エステルはどこにでもある、とアメリカ国立衛生研究所の指導立案者兼上級調査者のジャーメイン・バック・ルイスは言い、研究で見られる男性の段階は一般人口で見られるものの典型であると言います。「これらの段階は基本的に現代社会で生活するうちに得るものです」とルイスは語ります。「人々の圧倒的多数は測定できるくらいの数値のエステルを持っているでしょう。なぜならこれらの化学物質は我々の環境にありますから」
エステル、時に可塑剤としても知られるものは、プラスティックの柔軟性を上げる混合物に由来します。これらは静脈注射の管、柔軟なプラスティックの鞄、食べ物や飲み物の容器、それから配管のときに使う塩化ビニル管などに含まれます。エステルは、また化粧用の芳香剤、爪を磨くのに使うシャンプーまで何百もの体のケア用品に見つかります。
以前の調査では不妊治療を求めるカップルにより高いビスフェノールの集中が起こりやすいという事が示されています。他の調査では男性の高レベルのエステルは質の悪い精液と関連付けられています。「数々の動物実験で、エステルがアンドロゲン受容器に作用しテストステロンの生産を妨げることが明らかになっています。そして男性の普通の生殖発達にはテストステロンが必要なのです」とバック・ルイスは言います。
これらの新発見は希望に満ちた未来のお母さんとお父さんに化学物質へさらされることへの注意の必要性を示しています。一番良いエステルとの接触の避け方は食べ物や飲み物を貯めるプラスティック容器の使用を止めることです。プラスティック貯蔵容器を完全に止める準備はまだできていませんか?それなら最低でもプラスティックの中で食品や飲み物を温めないようにしましょう。プラスティックの加熱は化学物質が壊れて食品の中まで溶け出すことになるからです。代わりにガラスやステンレスを使うことをバック・ルイスは推奨しています。
彼女はまた男性はエステルが含まれていないか、エステルの濃度が低い体のケア用品を選ぶことを提案します(ネット上でお好きな製品を探すことができます)。
「より多くの証拠が集まれば、うまくいけば我々はエステルの量が低いか完全にエステルが含まれていない製品を見つけることができるでしょう」と彼女は付け加えます。「人々が潜在的に有害な化学物質に接触する機会を無くす助けになります」