股関節骨折の基礎知識~症状、原因~

症状

股関節骨折とは?

どの年齢でも起こる可能性がありますが、65歳以上の方が一般的です。股関節骨折は、女性では骨量が少なく、骨量が男性よりも早く減少するため、女性ではより多くみられます。

症状

股関節を骨折すると、以下の症状があらわれることがあります。
股関節または骨盤領域に重度の痛み
股関節部のざ傷および腫脹(しゅちょう)
体重をかけることができない
歩行困難
負傷した脚は、ほかの脚よりも短く見え、外に回すことができません。

原因

加齢に伴い、骨の内部からカルシウムが損失して骨量が減少することで骨が折れやすくなっていることから、転倒などによって引き起こされます。

予防法

転倒を防ぐためには、以下のものがすすめられます。
骨や筋肉を強く保つために定期的に運動する
喫煙と飲酒をやめる、または制限する
カルシウムを含む多くの製品をとる(牛乳、カッテージチーズ、ヨーグルト、イワシ、ブロッコリーなど)
ビタミンDを毎日服用する
杖や歩行器を使用を医師が示唆した場合は、必ず使用する
一年に一度は、眼科医に相談し白内障やほかの眼の病気がないか検査する
骨を強く保つことができる薬や医薬部外品、腰を保護できる製品について医師に相談する
家の中をより安全に快適に整える(照明、敷物、電気コード、浴室・トイレ/階段の手すり、など)

治療方法

股関節骨折を適切に治癒(ちゆ)することを確認するためには、手術が必要になります。さまざまな手術の方法がありますので医師に相談しましょう。
病気などのため手術を受けるのが困難な場合は、牽引(けんいん)で固定します。
手術後、数カ月間は歩行器または杖が必要な場合があります。歩行訓練は医師や理学療法士の指示に従ってください。
また、手術後しばらくは日常生活動作は難しいので、家族や看護師などに入浴、調理、買い物などを手伝ってもらいましょう。
手術後にみられる合併症は、圧痛、肺炎、筋肉消耗または萎縮(いしゅく)、尿路感染症ですが、深部静脈血栓症(DVT)から肺塞栓症などの重度または生命を脅かす合併症もありますので注意が必要です。

医師に質問すべき事項

骨を強くするために薬を飲むべきですか?
骨を強化するためにできる運動を教えてください
転倒をを防ぐにはどうすればいいですか?
股関節骨折の最良の治療法は何ですか?
手術後に回復するのにどれくらい時間がかかりますか?
理学療法が必要ですか?
圧痛を避けるにはどうすればいいですか?
手術後、加圧下着を着用する必要がありますか?
手術後は、どのような運動が安全ですか?

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