肌を危険な状態にしてしまう12のこと

肌を守るために
肌は体の中で最も大きな器官で、たくさん酷使しています。無防備な状態で屋外でずっと過ごしたり、環境面でリスクのある場所にいるとき、肌を危険な状態にさらします。自宅でのスキンケアの日課を十分に行わないのも、危険な状態にさらします。ここでは、肌を守るためにしてはいけないことをご紹介します。
1.露出しすぎる
かつてベビーオイルを体にたっぷり塗って、太陽の下で1日中日焼けすることはまったく問題ないと考えられていた時期がありました。皮膚科医はそれ以来、太陽を絶賛する行動は早すぎる老化や皮膚がんへの道へと向かわせることになる、ということを伝えてくれます。
皮膚科医で、『Skin Healthy: Everyone’s Guide to Great Skin』の著者でもあるノーマン・レビン博士は、「もし肌に重傷を負わせることを避けるためにできることがあるとしたら、それは太陽の光を避けることです。太陽光は肌を再生する細胞に影響を与えます。また、これらの細胞が回復不能な状態で損傷を受けた場合、肌の老化につながり、皮膚がんのリスクが高くなります」と言っています。
誰がいつ太陽の日差しの下で長時間過ごしてきたかはすぐにわかります、とニューヨーク大学ランゴーヌ医療センターの皮膚科助教授であるジェニファー・ステイン博士は言っています。「長時間日光の下で過ごした人の肌はとてもシワっぽく見え、たくさんの茶色いシミで覆われています。長年にわたる日光のダメージが原因です」。
2.日焼け止めをたっぷり塗らない
日焼け止めは、おそらく太陽光のダメージから身を守っていないと思います。というのも、ほとんどの人は、SPF30以上の日焼け止めを推奨されたショットグラスサイズの量(1オンス)で塗っていないからです。これは自分の身を守るために必要な最低限の量です、と専門家は言っています。
エール大学医学部で皮膚科の臨床医学教授を務めジェフリー・ドーバー医師は、「ほとんどの人は、推奨量の4分の1しか塗っていません。普段塗っている量は少なすぎるかもしれません。ですから、少なくとも現在の2倍の量を塗りましょう」と言っています。多くの人は、皮膚科医が勧めるように、2時間ごとに日焼け止めを塗ることもしていません。
外出する予定がある場合、常に日光から身を守る服とつばの広い帽子をかぶり、日陰を探し、日焼け止めを塗り、最低でも2時間おきに塗り直しましょう。もし泳いだり汗をかいたりしたときは、塗りなおす回数を増やしてください。
3.日焼けベッドに向かう
日焼けベッドは屋外で太陽の光を浴びることよりも安全か、考えてみてください。もう一度、考えてみましょう。
日焼けベッドを使うと、紫外線A波と紫外線B波の光を集中的に浴びます。これらの光線は肌の老化を引き起こし、メラノーマ皮膚がんのリスクを3倍にする恐れがあります。
「決して日焼けサロンに行ってはいけません。これほど肌に悪いものはありません」とレビン氏は言っています。
4.喫煙
肺がん、肺気腫、心臓病、脳卒中など、喫煙の健康リスクについては知っています。しかし、喫煙はシワにつながる可能性があることはご存知ですか?研究によると、喫煙が肌の老化にどのくらい影響を及ぼしているかを明らかにしています。「太陽の光が及ぼす影響はたくさんあります。喫煙は体の外側ではなく、内側から肌に影響を及ぼしています。喫煙は肌を弱くし、疲れた、活気のない肌に見せてしまうのです」とドーバー氏は言います。
喫煙はまた、肌を黄色くし、肌の血液循環を妨げ、傷の治りを遅くします。「ですから、もし喫煙者が肌を傷つけてしまうと、治らない可能性もあるのです」とレビン氏は言います。
5.間違ったクレンザーを使う
顔を洗うときにやってしまう大きな間違いは、体に強すぎる石けんを使っていることです。シャワーでは固形石けんを使ってください。特に敏感肌の人は、顔には刺激の少ないクレンザーだけを使ってください、とステイン氏は言います。
肌がニキビができやすい場合は、オイルフリーでノンコメドジェニック(毛穴を詰まらせない)クレンザーであることを確認してください。肌が乾燥している人は、洗顔のたびに肌の水分にふたをするために、ローション(日焼け止め成分を含むものかもしれません)を重ねづけてください。
6.肌をゴシゴシこすっている
顔を洗うのはよいことです。でも、ゴシゴシこすってはいけません。「肌をこすると、肌に刺激を与えすぎてしまうことがあります。何度もニキビができる人は、肌をきれいにするためにこすらなければいけないと思っているようですが、実はニキビを悪化させる恐れがあるのです」とステイン氏は言います。肌にやさしくしましょう。やさしく、円を描くようにして顔を洗ってください。
7.ニキビをつぶす
ニキビをつぶしたくなる衝動をコントロールしてください。「つぶしてしまうとニキビを悪化させたり、ずっと痕が残ってしまう可能性がありま。そのままにしておくのが一番です」とステイン氏は言います。
ニキビをつぶす代わりに、店頭で購入できる、過酸化ベンゾイルやサリチル酸を含むニキビ治療薬を使ってみてください。それでもきれいにならない場合は、皮膚科医に連絡してください。
8.ストレスを与える
空想ではありません。ストレスは本当に肌に表れます。「はっきりとわかっていませんが、ストレスが多くの肌の状態を悪化させることは明らかです」とドーバー氏は言います。ストレスは、乾癬や酒さだけでなく、ニキビを発症する原因にもなります。有害な刺激物や感染症を防ぐ能力が下がる可能性もあります。さらに、ストレスが多い人は、きちんとスキンケアをする時間を十分にとっていません。
9.やりすぎる
若々しく、活気にあふれているように見えることはとても大切です。しかし、特に名前の後にMD(訳者注:医学博士をあらわす略語のようです)がついていない人を信じてケミカルピーリングをしてもらった場合、それを探求することは代償を伴うかもしれません。
「ケミカルピーリングは、医師の指導の下で行うべきだと思います。なぜならケミカルピーリングは、特に敏感肌の人や肌トラブルがある人には非常に刺激が強いからです」とステイン氏は言います。間違った使い方をすると、ケミカルピーリングは感染症や痕を残すことがあります。
また、家庭用のマイクロクリスタルピーリングやピーリングもやりすぎないようにしてください。若々しくみせるのではなく、赤くひりひりした肌になってしまうでしょう。もし自宅でピーリングをしてみたいときは、医師に指導してもらいましょう。
10.食べすぎ
体重が増えると、胴回りに合わせて肌を伸ばさなければなりません。体重が減ると、たるんで垂れ下がった肌が残ってしまいます。肌に弾力がなくて跳ね返すことができない場合、元に戻すことは非常に困難です。
11.睡眠時間が短い
アメリカ人の4分の1以上が、必要な睡眠時間である7時間から9時間になっておらず、そのことが肌(および目の下のくま)に表れています。
「眠っている間、肌は若返ります」とドーバー氏は言います。彼は、睡眠不足は顔を「ぼんやりとした、活気のない」ふうに見せ、目の周りのくまを強調させてしまうだろう、と注意しています。
12.警告のサインを無視する
ほくろの変化は、皮膚がんの最もわかりやすい兆候のひとつです。転移する前に早期発見することこそ、医師に治療するチャンスを与えることです。しかし、もし自分の肌をいちども見たことがない場合、どうやってほくろが変化していることを知ればいいのでしょうか?
1カ月に1回、全身を写す鏡で上から下、前と後ろの肌をチェックしてください。「ほくろの大きさや形、色の変化うあ、新しいほくろができていないかをチェックしてください」とドーバー氏は言います。もし何か見つけたら、あるいは自分もしくは家族に皮膚がんの家族歴がある場合は、皮膚科医に頼んで徹底的な検査をしてもらってください。