妊娠中の安全な運動:避けた方がいい9つの運動

妊娠中の運動
安全に行えば、運動はあなたと赤ちゃんにとって良いものです。ここでは、避けた方がいい運動と安全に運動するために知っておくべきことを説明します。
運動に参加する
妊娠中の運動には、健康上の利点がたくさんあります。実際、米国産婦人科学会(ACOG)は、出産直前まで毎日、中強度の運動を30分することを目標としています。ほとんどの医者は、実用的な限り、妊婦の運動を許可し、続けるように言います。妊娠前の運動習慣に関係なく、医者の許可を得れば、運動してもよく、その恩恵を受けることができます。とは言っても、お腹の中の赤ちゃんに特別な注意を払わなければなりません。健康状態にかかわらず、妊娠中に安全に運動する方法を説明します。
妊娠中に避けた方がいい運動
妊娠中の女性にぴったりの運動はたくさんあります。実際、ほとんどの運動は妊娠中でもまったく安全です。しかし、次のような運動は避けてください。
体操、スキー、スノーボード、アイススケート、激しいラケットスポーツ、乗馬、サイクリング、コンタクトスポーツ(アイスホッケー、サッカー、バスケットボールなど)、ダイビング、バンジージャンプ、ローラースケートのような、転倒や腹部のけがのリスクが高いスポーツ。
妊娠初期以降は、あおむけに寝ることが含まれる運動を行わないでください。あおむけになると、大きくなっている子宮が大血管を圧迫し、あなたと赤ちゃんの血液循環を制限し、吐き気やめまいを感じたり、呼吸困難になるからです。
腹筋運動やダブルレッグリフトのような高度な腹部の動きは、腹筋を正中線から分離させ、さらには傷つける可能性があります。
後屈やその他の身体を曲げる運動や、深屈曲や関節の伸展を伴う動きは、けがのリスクを増大させることがあります。
過度なストレッチや弾みをつけたストレッチ。靭帯はすでに緩んでいるので、妊娠中は無理なストレッチをしたり、ヨガの練習を進める時期ではありません。痛みを感じたら、やめてください。
スキューバダイビング。赤ちゃんに酸素が届かなくなることがあります。
妊娠中は息を止めないでください。あなたにも赤ちゃんにも一定の酸素が必要です。
妊娠初期以降は、じっと立っていると血流を制限することがあるので、ヨガの動きや太極拳は避けてください。
ホットヨガや非常に暑い場所での運動によって、体温が上がり過ぎることがあります。そして、身体を冷やそうとするときに、血液が子宮から皮膚に追いやられてしまいます。
さらに、次のような動きには注意を払う必要があります。
バランス感覚を要する運動。妊娠が進むにつれて、それはより難しく、より危険になります。いすや近くの壁に手をつくとやりやすいです。
妊娠中につま先立ちをすると、ふくらはぎがつることがあります。足首を曲げて、足の甲をふくらはぎの方に引っ張ります。
心地良ければ、エアロビクスはまったく安全ですが、赤ちゃんの重さがあるので、ジャンプや突発的な動きは不快に感じることがあります。
制限の設定
運動を始めたばかりの場合、今は激しいトレーニングを開始する時間ではありませんが、1日30分の運動を目標に、ゆっくり始めることができます。すでにジムによく行っている場合は、妊娠中は運動レベルを維持するのに最適な時期ではありますが、レベルを上げたり、競技のためにトレーニングする時間ではないことを忘れないでください。身体の声を聴いている限り、最大1時間は安全に運動することができます。
身体の声に耳を傾ける:「自覚的運動強度」
妊娠中、少し息が切れるのはまったく問題ありませんが、頑張り過ぎると、脱水症状や酸素欠乏などの問題につながる可能性があります。だから、妊娠中に「身体の声に耳を傾ける」ことができるようになることはこれまで以上に重要なのです。
どのようにして「身体の声に耳を傾ける」のでしょうか?「自覚的運動強度」と呼ばれるものを使ってください。6から20までの段階があり、6はソファでくつろいでいるような状態、20は最もきつい状態です。たとえば、活発に歩くなど、12から14の間の強度で運動を続けるのを目標にしてください。複雑過ぎるようであれば、「トークテスト」を覚えておいてください。少し息が上がるくらい運動するべきですが、話したり、歌ったり、口笛が吹けなくなるほど息が切れてはいけません。
ペースを落とすサイン
自覚的運動強度に加えて、一般的にきつ過ぎるときに現れるサインに注意してください。次のような症状が現れた場合は、けがをしやすくなるので運動を行わないようにしてください。
・過度の疲労
適度な運動でも少し疲れることはありますが、ジムの駐車場にとめた自分の車まで歩いて行けなくなるほど疲れることはありません。
・いらいら
これらのエンドルフィンは気分を高揚させます。毎回の運動の後、いつもより短期になっているような気がするなら、少しペースを落とした方がいいというサインかもしれません。
・関節または筋肉の痛み
次の日の筋肉痛は別です。それは、運動中に感じる筋肉のかすかな痛みで、通常はストレッチやマッサージによって軽減できます。関節や筋肉の激痛には注意してください。歩くことも不快になるような鋭い痛みは、度を超しているというサインの可能性があります。
・寝られない
妊娠中に、睡眠の問題が起こるのはまったく正常です。お腹に赤ちゃんがいることによって、快適な睡眠の姿勢を見つけづらくなることがあります。しかし、運動をすると身体が疲れ、眠りやすくなるはずです。一方、過度の運動は、逆効果になることがあります。激しい運動の時間を大幅に増やすと、眠るのがさらに難しくなるかもしれません。
運動してはいけないとき
特定の合併症は、妊娠中の運動を危険にする可能性があります。妊娠に起因する高血圧、子宮頚管不全、現在または過去の妊娠中の早期陣痛、胎盤膜の早期破裂、妊娠中期または妊娠後期の持続的な膣出血および子宮内の成長制限は注意する必要があります。
スムーズに妊娠が進んでいるときでも、鋭い痛み、息切れ、めまい、膣出血、または子宮収縮を含む特定の警告のサインがないか調べる必要があります。これらの症状が現れた場合は、すぐに運動をやめ、医者に電話をしてください。
激しい運動中も赤ちゃんは子宮内でリラックスしていますが、運動後の軽食はエネルギーを与えてくれます。胎動は、運動してから2時間以内に正常に戻ります。そうでなければ、すぐに医者に連絡してください。