ベジタリアンの子供に食べさせるコツ

子どもの食事について
肉はお子さんのメニューに入れていませんか?ご心配なく。お子さんは野菜中心の食事で間違いなく丈夫に育ちます。
夕食の時間です。野菜は食べますか?はい。フルーツは?はい。牛肉は?いりません。まったく肉がないのですか?そうです!この話になじみはありますか?お子さんは―あるいは家族は―牛肉(鶏、豚、魚も)は夕食に出さないと決めていますか?肉に対する嫌悪感は、単に一時的なものであろうと(お子さんの食事の好みは変わりやすいので、追いかけるのが大変かもしれません)、長期にわたる食習慣の始まりであろうと、お子さんが空腹になるか、カギとなる栄養素を摂り損ねているかについて心配する必要はまったくありません。いくつかのシンプルなルールに気をつければ、ベジタリアンの子供はとても健康的です。
タンパク質に神経質にならない
もし、酪農食品(卵を含む)を食べるなら、ベジタリアンのお子さんはタンパク質を十分摂っています。また、全粒粉もタンパク質を含んでいることを覚えておきましょう。ですから、大豆のホットドックやベジバーガー、大豆の「鶏肉のような」ナゲット(豆類とナッツや種のバターで作られている)といった肉の代用品を取り入れることで、肉への関心を持たせ続けましょう。
ミックスについて考え直す
専門家はかつて、ベジタリアン用のプロテイン(豆や米など)に複合炭水化物を混ぜ、肉に見られるアミノ酸を摂取することを勧めていました。でも、これはもう流行していません。もし、お子さんが質のよい1日中植物性タンパク質の素を摂取しているなら、ほかのものと一緒に食べても(あるいは食べていなくても)タンパク質の摂取量は十分です。動物性食品をまったく食べないベジタリアンの子供の両親は、タンパク質摂取についてもう少し熱心になる必要はあります。でも、もう一度言いますが、ベジタリアンの子供がさまざまな豆類、全粒粉、ナッツ、マメ科の植物、そして大豆食品を食べていれば、必要な量は十分摂取しているのです。
ビタミンB12を加える
ビタミンB12は、正常な成長と発達に欠かせないものです。そして多くの人が、肉がビタミンB12のもっともすぐれた栄養源であると考えているため、すべての動物性食品―肉だけではありません―は食べ物の中で重要な栄養源です。ですから、もしお子さんが酪農食品(卵を含みます)が大好きなら、ビタミンB12の摂取量に関しては十分です。ベジタリアンのお子さんが、最近、卵も牛乳もチーズも食べないときはどうすればよいのでしょうか?念のため、お子さんの食事にビタミンB12を強化した食べ物を入れることを忘れないようにするのが賢明です。たとえば、多くのシリアルはビタミンB12を強化していますし、栄養を強化した豆乳にもビタミンB12が入っています(ラベルをチェックしてみてください)。もしお子さんがまったく酪農食品を食べない場合(お子さんが気まぐれなためであっても、ご家族が好んでベジタリアンであっても)は、ビタミンB12のサプリメントが必要でしょう。必ずしもすべての子供向けマルチビタミンにビタミンB12を含んでいるとは限らないので、お勧めのサプリメントがないか小児科医に尋ねてみましょう。
毎食ビタミンCを出す
ベジタリアンの子供が食べるすべての農作物や穀物で、豊富な鉄分を摂取します。注意点は、食物由来の鉄分(非ヘム鉄)は動物由来の鉄分(ヘム鉄)ほど吸収しやすくないことです。お子さんが摂取する食物由来の鉄分を最大限に吸収するために、毎食ビタミンCが豊富な食べ物を出しましょう(ビタミンCは鉄分の吸収を高めます)。
牛乳をチェックする
牛乳は子供にとって素晴らしい食品です。そして、カルシウム、ビタミンD、タンパク質を含んでいますし、いちばんよいことに、子供は牛乳を飲むのが大好きであることが多いので、1日3杯飲んだほうがよいのです。とはいえ、もしベジタリアンのお子さんが栄養のある食べ物を全部よけてシッピーカップの牛乳を飲んでいたら、それはあまり好ましいことではありません。なぜって?ひとつは、栄養のバランスがひどいことです―もしお子さんが(鉄分を含んでいない)牛乳でお腹がいっぱいになっているなら、食事が出されたときに固形物(鉄分をはじめ、さまざまな栄養素を含んでいる)を食べるためにお腹がすくことはありません。加えて、牛乳は鉄分吸収を阻害するという調査結果があることや、ベジタリアンのお子さんはすでに体内で吸収しやすい鉄分の摂取(すなわち肉)を飛ばしているので、お子さんが食べている食物由来の鉄分の吸収を不注意で阻害したくありません。もし、すでに鉄分が不足しているお子さんが牛乳を強く求めてきたら、栄養を強化した豆乳―鉄分を含むもの―を与えてみましょう。また、牛乳を飲まないベジタリアンの子供に、必要なカルシウムを与えることもお勧めです。
噛む回数を数える
ベジタリアンの子供は、食べるのを避けている肉の代わりに食物由来の食品を食べる必要があるため(鶏肉と同じくらいのタンパク質を摂るために、カップ1杯の豆と米を食べる必要があります)、もし日常的にジャンクフードやソーダなどを食べている場合は、子供の小さなお腹に、必要な健康的な食べ物が入るスペースはないでしょう。ですから、お子さんには一環してカラフルで味がよい、健康的な食べ物に夢中にさせることが大切です。