運動誘発気管支けいれんの基礎知識~症状、原因~

運動誘発性気管支けいれんとは?
運動が誘発する気管支けいれん(EIB)は、運動中に肺の気道が小さく収縮するときに発生します。これにより呼吸困難になります。EIBを患っている場合、30分以上継続して運動することが難しい場合があります。
症状
EIBの症状は、通常、5〜20分間の継続した運動後に現れます。一般的なものには、喘鳴(ルビ ゼーゼーヒューヒューと音を出す呼吸)、呼吸困難、胸痛、咳、胸部圧迫などがあります。
原因
運動中に、肺の中の空気よりも冷たく乾燥した空気を吸い込むことで、EIBを引き起こすと考えられています。EIBも慢性喘息も、春と秋に症状が悪化し、アレルギーに苦しむ傾向があります。
EIBを患っているかどうかの検査は?
医師は、症状について質問し、理学的検査を行い、呼吸検査を行います。呼吸検査では、肺活量計やピーク流量計を使用し、肺からどれくらいの空気を吐き出すことができるかを測定します。EIBを患っていると診断したら、医師は最適な治療法を選択します。
EIBはどのように治療されていますか?
以下の薬が症状を緩和させます。薬の効果のために、必ず医師の指示に従ってください。
【短時間作用性気管支拡張薬】通常、運動の15分前に服用し、効果は4〜6時間持続します。
【肥満細胞安定剤】通常、運動の15分〜1時間前に服用し、効果は4時間持続します。
【長時間作用性気管支拡張薬】通常、運動の30分前に服用し、効果は最長12時間持続します。
【抗ロイコトリエン】効果は最長24時間持続します。毎日服用することで、気道の収縮を防ぎます。
運動する場合は、前後に15分以上のウォームアップとクールダウンを行うと、EIBの症状が緩和します。また、極度に寒いところでの運動を控え、風邪やインフルエンザなどの呼吸器感染症を患った場合は運動しないでください。アレルギーがある場合、花粉の飛散量が多い日の運動は避けてください。また、喫煙も控えてください。
医師に質問すべき事項
運動すると呼吸困難になります。ぜんそくでしょうか?
運動誘発性の気管支痙攣とぜんそくとの違いは何ですか?
運動しても大丈夫ですか?どのような運動ならしてもいいですか?
症状を和らげるために日常生活において気をつけるべきことはありますか?
市販されている薬や、処方薬で症状を緩和させるものはありますか?