挫折しないダイエットのやり方とは

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ダイエットドロップアウトとは

多くのダイエットは、簡単で、すぐに効果が現れると謳っていますが、そのあとはいったいどうなっているのでしょうか。急激に痩せることよりも、その体重を結果的に長く維持できるように、ゆっくりと痩せることを念頭に置きましょう。

ダイエットに関して一番厄介なのは、おそらく体重を落とした後、すぐに戻ってしまうことではないでしょうか。
「本当に一生懸命体重を落とした後で、やっと脂肪量やカロリーを気にせずに食べたいものを食べられると思ったのに…」と言うのは、コロラド州クレイグの医院で医療アシスタントをしているCatherine Gushさん(43)です。

また、ペンシルヴァニア州ラットローブの自動車修理技術者のWalt Stockさん(39)は、
「食べ物を見ると、結局何の意味があるのか、自問自答してしまうんだ。少なくとも今食べればきっと満たされるだろうし、そうすると遅かれ早かれまた食べることになるだろう」と、述べています。

これが医者やダイエット経験者が「ダイエットドロップアウト」と呼ぶ現象で、非現実的な目標設定をしてしまった際にしばしば起こります。

体重問題の治療においても、「治療を開始してから3,6カ月経った人や、全体重の5~15%を失った人は、停滞期に入ることが多いです。ダイエットをやめると食欲だけが戻ってきて、たとえどんなにやる気のある人だったとしても、すごくフラストレーションがたまるのです」と、コーネル大学のワイルコーネル大学医学部で肥満について研究している、薬学の准教授であるLouis Aronneさんは言います。

体重を落とすには

アメリカの栄養士協会のスポークスマンであり、ペンシルベニア州ピッツバーグ大学のスポーツ医学栄養プログラム担当ディレクター Leslie Bonciさんは、「こういったプログラムは全か無かといったような感じで、長期的な体重管理には向いていません」と、語った。

こういった非現実的な目標設定をしてしまう原因の一端には、人々に痩せるようにと促す、商品の誇大広告があるのかもしれません。広告の多くには、ダイエットに関する人々の想像が反映されているのです。
「もしすぐ、しかも簡単に痩せることができると書いてある広告があったら、それは嘘だとはっきりわかります。ダイエットというのは、食事内容を改善して運動をすること、つまり生活習慣を少しずつ変えていくということなのですから」と、Aronneさんは言います。

また、Bonciさんが言うには、「長い目で見て成功できるように、まず医者にダイエットについて相談したほうがいいでしょう。さらに、ダイエットしたい人にとっては、登録栄養士が心強い味方になってくれます。あなたのニーズに合った食事内容を考えてくれるし、適切なカロリー量も計算してくれます。まず、フードダイアリー(食事日記)をつけるところから始めてみてはどうでしょうか。数日間続けてみて、自分の弱点を探し、一日の食事から250キロカロリーくらい減らしてみましょう。食事内容を若干変えて、運動もすれば、一週間で1.5ポンドくらい落ちるでしょう」

残酷な真実

実際のところ、誰も「食事内容を改善して、運動をする」という、若干聞き飽きたようなアドバイスは求めていないのかもしれません。しかしここでいう残酷な真実というのは、体が痩せるためには、脂肪吸引や異縮小手術をするのでなければ、それしか方法がない、ということなのです。

「野菜には、水分と食物繊維が多く含まれていて、しかも噛み応えもあります。食べたいときに食べたいものを我慢する必要はありませんが、クッキーを5,6枚食べてしまう前に、りんごを1個食べることで、クッキーが2枚くらいで足りるかもしれません」

このやり方はダイエットに有効なだけでなく、ちょっとした生活習慣の変化を長く続けていきやすいというメリットもあります。

「目標はシンプルに、長い目で見て、維持できるような体重にするために、ゆっくり改善していくことです。私たちはよく、何も考えずにテレビを見ていることがありますが、そういうとき常に食欲を刺激されています。ただしこれは自分の努力しだいで対処できることなのです」と、Bonciさんはまとめました。

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