風邪とインフルエンザの違いとはどのようなものか

症状

風邪またはインフルエンザにかかっているかどうすればわかりますか?

風邪とインフルエンザには多くの似た症状がありますが、それぞれは異なる病態です。
◎風邪の症状はゆっくりと進行し、以下のものがあります。風邪の症状は一般的にインフルエンザの症状よりも軽度です。
最大38.5度の熱
鼻水や鼻づまり(しばしば緑色または黄色の鼻汁)
喉の痛み
咳
くしゃみ
倦怠感
筋肉の痛み
頭痛
涙目

◎インフルエンザは以下のような症状が突然現れます。
38.5度以上の発熱
鼻詰まり
吐き気
寒気と発汗
倦怠感
筋肉痛、特に背中、腕、脚
咳
頭痛
食欲低下
※H1N1インフルエンザ:H1N1型インフルエンザ(豚インフルエンザとも呼ばれる)は、ブタが感染するウイルスに起因する呼吸器感染症です。 H1N1インフルエンザは人間に感染します。

風邪かなと思ったら、すぐに病院に行けばいいですか?

ほとんどの場合、風邪やインフルエンザにかかっているときに医師に診てもらう必要はありません。 しかし、下記の症状がある場合は、必ず医師に相談してください。
【子どもの場合】
高熱(38.5度以上)、または3日以上続く発熱
10日以上続く症状
呼吸困難、速い呼吸または喘鳴
青みがかった肌の色
耳の痛みまたは耳からの排液
精神状態の変化(目覚めない、興奮状態またはけいれん発作など)
インフルエンザ様症状が一旦改善したが、発熱とひどい咳が再発した
慢性の病気(糖尿病または心臓病など)の悪化
嘔吐または腹痛
【大人の場合】
倦怠感や身体の痛みを伴う高熱(38.5度以上)
症状が10日間以上持続している、または悪化している
呼吸困難または息切れ
胸の痛みや圧迫感
気絶した、またはしそうな感覚がある
混乱または見当識障害
重度または持続性の嘔吐
顔や額にひどい副鼻腔の痛みがある
首や顎に非常に腫れた腺がある

風邪やインフルエンザの原因は何ですか?

ウイルスが風邪やインフルエンザを引き起こします。 200種類以上のウイルスが風邪の原因となりますが、インフルエンザを引き起こすウイルスはそれほど多くはありません。 このため、インフルエンザにはワクチンがあります。
風邪やインフルエンザは予防できますか?
頻回に手を洗うことによって病原菌が広がるのを防ぎ、風邪やインフルエンザにかかるリスクを減らすことができます。
健康な食事と運動、十分な睡眠は免疫システムの強化に有効なので、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。
咳やくしゃみをする場合は、手のひらではなく肘の内側にして下さい。
抗菌消毒剤を使用して、テーブルやカウンタートップ、子どものおもちゃ、ドアハンドル、バスルームなどのみんなが触るところをきれいにしてください。 これは細菌の拡散を止めるのに役立ちます。
インフルエンザの予防には、インフルエンザワクチンを受けるのが最もよい方法です。 毎年秋(10月または11月)にワクチンが接種できます。
ワクチンは、免疫系をインフルエンザウイルスにさらすことによって機能します。 体はインフルエンザを予防するためにウイルスに対する抗体を産生します。 インフルエンザワクチンには死んだウイルスが含まれています。 インフルエンザワクチンは、成人および生後6カ月以上のすべての子どもにとって安全であり、生後6ヶ月から59ヶ月までのすべての子どもに年1回のインフルエンザワクチンを接種することが強く推奨されています。また、国内で認可されていませんが、 鼻スプレーワクチンもあります。これには、毒性を弱めた生きたウイルスが含まれています。 大人と2歳以上の喘息や呼吸に問題のない子どもには安全といわれていますが、 使用前に医師に相談することが必要です。
ワクチン接種を受けた人々の中には依然としてインフルエンザに感染する人もいますが、予防接種を受けていない人よりも軽症になります。 ワクチンは、特にインフルエンザに関連する合併症を引き起こす可能性が高い人におすすめです。

どのように治療にしますか?

風邪を治癒する方法はありません。 体がウイルスを撃退している間、気分を良くするためにできることは症状の緩和に努めることだけです。
インフルエンザも、気分が良くなるまで症状を治療することをお勧めします。 重症な場合は、医師が抗ウイルス薬を処方することがあります。 抗ウイルス薬は、インフルエンザで病気になっている時間を短縮することができます。 これらの薬は、錠剤、シロップ、吸入薬のいずれかとなります。 吸入タイプは、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有する一部の人々に問題を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

子どもに薬を与えることはできますか?

風邪やインフルエンザの治療法はなく、その原因となるウイルスに対して抗生物質は効果がありません。
アセトアミノフェン(ブランド:Children’s Tylenol)などの鎮痛剤は、頭痛、筋肉痛およびのどの痛みを和らげ、解熱に役立ちます。 年齢や体重に合わせて適切な用量を与えてください。
鼻スプレーおよび鼻づまりの薬は、副作用を引き起こす可能性があるため、幼児にはお勧めできません。また、 咳止めや風邪薬も、小児、特に2歳未満にはお勧めできません。 咳止めや風邪薬や鼻づまりの薬が子どもの治療に効果があるという証拠はほとんどありません。
風邪やインフルエンザを治療する場合、子どもが体を休め、たくさん水分をとっていることが重要です。 加湿器を使用して、子どものベッドルームを加湿します。 これは鼻づまりに効果的でしょう。 また、鼻水がでやすくなるように生理食塩水鼻スプレー、赤ちゃんや子どもの鼻から粘液を吸うための玉のついたシリンジを使用するのもよいでしょう。
風邪やインフルエンザのために市販されている薬はありますか?
市販薬は風邪やインフルエンザを治すことはできません。 しかし、薬は風邪やインフルエンザの症状の軽減に役立ちます。 子どもに薬を与える際は、使用前に医師に確認してください。
多くの風邪およびインフルエンザ関連薬は、処方箋なしで利用可能です。

医師に相談するための質問

どのくらい症状は続きますか?
子どもは託児所や学校を休ませるべきですか?
症状を楽にするために何ができますか?
いい薬はありますか?
インフルエンザワクチンを接種すべきですか? 子どもも予防接種を受けるべきですか?
いつ医者に連絡すればよいですか?
どのくらいの期間、他人に感染する可能性がありますか?
妊娠中です。 赤ちゃんにインフルエンザの影響はありますか?
蒸気は鼻づまりに効果はありますか?
咳止め薬を子どもに与えることは安全ですか?

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