百日咳の基礎知識~症状、原因、予防法~

症状

百日咳とは

百日咳は、気道感染症です。百日咳ワクチンを含むDPT三種混合ワクチン接種(ジフテリア・百日咳・破傷風)は日本を含めて世界各国で実施されており、その普及とともに各国で百日咳の発生数は激減しています。

症状

百日咳の咳は、通常、風邪の時に患うような咳に始まり、時間の経過とともにひどい咳に変わります。 咳が激しくなり、一度に数分間咳をすることがあります。 咳をした後、息をする時に 「百日咳」独特の音を出すかもしれません。 年少の子どもは、より年長の子どもや大人よりも、聞き取りやすい音を出す傾向があります。 咳をした後に吐いたり、数秒間呼吸が停止したりし、それにより顔が青または赤に変わることがあります。 夜間にはもっと咳の回数が多くなるかもしれません。

原因

バクテリア(細菌)が百日咳を引き起こします。 百日咳は非常に伝染性が高いため、他の人が簡単にかかってしまいます。
感染した人が咳をするかまたはくしゃみをすると、百日咳の細菌が空気中に放出されます。 この細菌を吸い込んでしまうと、百日咳にかかります。 百日咳細菌で覆われた何かの表面(例えば、他人の手など)に触れると、細菌にかかってしまいます。
もしご自分が百日咳にかかっていると思った場合、またはご自身が百日咳に感染している可能性のある人の周辺にいた場合は、医師に診てもらうべきです。
百日咳に感染していた場合、通常症状は風邪のように始まり、鼻水やくしゃみがでたり、軽い咳や発熱を伴うことがあります。 しかし1〜2週間後には、重度の咳がでて、これがさらに1〜6週間続きます。 医師は咳がどのような音であるか、また咳をした後にどのような症状であるかを尋ねることでしょう。 医師は咳の音を聞きたいかもしれません。
百日咳にかかっているかどうかを確実に確かめるために、特別な検査が必要な場合があります。 ある検査では、医師が鼻や喉を綿棒で拭き取り、その綿棒を検査機関に送ります。 医師は、胸部X線や血液サンプルを採取するかもしれません。

予防法

日本で現在使われている無細胞百日咳ワクチンを含むDPT 三種混合ワクチンは、第1期初回として生後3 ~90カ月(標準的には生後3~12カ月)に3回、及びその12~18カ月後に追加接種を行い、第2期として11~12 歳に、百日咳を除いたDT 二種混合ワクチンによる接種が行われています。
学校保健安全法による第2種の感染症であり、出席停止対象となっています。(2012年3月30日現在)

治療方法

咳症状がより早くなくなり、病気が他の人に伝染するのを防ぐために、医師が抗生物質を処方する可能性が非常に高いと思われます。 百日咳は伝染性が高いので、医師が家族全員に抗生物質を処方して、それ以上拡散しないようにすることもあります。
百日咳にかかっている人は、他人、特に幼児や子どもに感染を広げることがあります。 感染した人は自宅にとどまり、他人との接触を避けるべきです。 1歳未満の乳児が百日咳にかかった場合、百日咳が肺炎などの問題を引き起こす可能性があるため、入院の必要があります。
薬を飲んだとしても、6週間程度咳が出たり止んだりすることがあり、職場や学校を休む必要があるかもしれません。 かかりつけ医師は、仕事や学校にいつ頃復帰することができるかを教えてくれます。
残念ながら、店頭販売の咳止め薬は、百日咳には役立ちません。 十分な休息を取り、水やスープのような液体を十分に取り、脱水症状にならないようにしてください。 クールミスト加湿器を使用したり、温かい風呂やシャワーを浴びて体を清潔にすることで肺をきれいにし、呼吸をしやすくできるようにしてみてください。 また、タバコの煙、火のついている暖炉、その他空気がきれいではない場所からは離れましょう。

医師に質問すべき事項

どうして百日咳に罹ったのでしょうか?
家族が自分から百日咳をもらってしまう場合に備えて、抗生物質を服用すべきでしょうか?
子どもが百日咳に罹っています。 病院に行く必要がありますか?
咳がでるときに服用できる薬はありますか?
どれくらいの期間仕事から離れて家にいなければなりませんか? どのくらいの期間、学校や託児所を休ませるべきですか?

正しい治療法は何ですか?

十代になる子どもは百日咳の予防接種を受けていません。ワクチン接種や追加接種を受けるべきですか?
咳のせいで眠ることができません。 不快感を軽減する方法はありますか?
咳が良くなるまで家族から離れるべきでしょうか?
どのくらいの期間、人に感染させる可能性があるでしょうか?

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