流産と妊娠の関係性について

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流産とは?

医学用語では自然流産として知られる流産は、妊娠20週になる前に妊娠期が予期せず終わってしまうことです。流産の間、胎芽や胎児は突然子宮から排出されますが外界ではまだ生きていけません。妊娠20週後、胎児の死亡は流産の代わりに死産と呼ばれます。

妊娠期の初期によく起きるというだけで、流産は出産予定の親たちにとって痛ましくないということにはなりません。覚えておくべき重要なことは、流産はあなたの失敗ではないということです。そして多くの親がそれについておおっぴらには語らない一方で、気づくであろうよりもはるかに多く流産は起こっているという事を知っておきましょう。リスクの要因と併せ原因について読み、さらに知りましょう。

何が流産を起こすか?

流産は規範的な運動、下降、性交、仕事でのストレス、配偶者との諍いや朝の吐き気によって起こるものではありません。むしろ、流産は上手くいっていない妊娠の生物学的な終わらせ方なのです。胎芽や胎児の死亡とその子宮からの排出の理由は成長していく赤ちゃんの発生学的障害から母体による免疫反応まで様々です。流産の理由が全く特定されないのはよくあることです。ほぼ全ての事例で、お母さんが流産をするのに悪いことをしたとかそれを防ぐのに違うことができたということは無いのです。

どれくらい流産は起こりうるのか?

流産はあなたがお考えよりもはるかによく起こります。研究者達は大体6人に1人の妊婦さんは流産をすると見積もっています。しかしその数は過小評価かもしれません。多くの流産は気づかないくらい早期に起き普通の時期と勘違いされているからです。たとえご家族やご友人達で流産をしたという人を誰も知らなくても、ごく親しい方のうち誰かは経験しているでしょう。もし流産をしたら、あなたは実際には一人ではないということを知っておいて下さい。

いつほとんどの流産は起きる?

早期の流産は第一期に起き、すべての流産の80%を占めます。これらのうち、かなりの数がしばしば女性が妊娠したと気づく前の妊娠第一週に起きます。胎芽の細胞が臓器を形成するように分裂をし始め、子宮の側に着床し、胎盤がお母さんと赤ちゃんの血流の結合を形成し、お母さんの免疫機構が体内の新しい胎児に慣れる必要があるなど、第一期の間、多くのことが起こります。これら全てはつまり悪い方向に進んで流産に繋がることのありうるたくさんの段階があるということなのです。
後期流産はだいぶ起こりにくく、1000人に1人の妊婦さんに起こり、第一期の終わりと20週の間に起きます。毒素への接触、胎盤や子宮頸の問題、お母さんの健康などにより起きやすいです。

妊娠損失の種類

いつ、なぜ起きるかによって流産にはたくさんの異なる種類があります。もっともよくあるもののうちいくつかは以下のようなものです。

化学的妊娠

多くの早期流産は卵子が受精するが子宮に着床しない化学的妊娠として知られています。化学的妊娠が妊娠ホルモンhCGの上昇を起こし(そのため妊娠検査が陽性だったのです)ても、超音波では胎盤や胎嚢が見られないでしょう。しかし化学的妊娠はごく早期に起きるため、早期妊娠検査がなければお母さん達は気づきません。

枯死卵

成長を止める前に子宮の壁に着床し胎盤(hCGを生産する)を発達させ始めた受精卵は枯死卵といい、空っぽの胎嚢が超音波で見られます。

切迫流産

もしお医者さんが20週までのいずれかの時期でひどい出血が流産が起こりそうであることを示していると疑ったら、お医者さんは切迫流産という診断をなさるかもしれません。この場合、流産はまだ実際には起きていません(胎児の心拍は超音波でまだ聴くことさえできます)。本当のところ、切迫流産を経験した半分以上の女性はお医者さんが流産を避けるために薦める休息や薬などの指導に従うことで、健康に、妊娠期間を過ごしているのです。

進行流産

もし女性の出血が激しく身体検査で子宮頸が開いている事が示されたら、流産は「進行」と呼ばれます。つまり流産は既に起こりつつあり(子宮頸が開くのは妊娠期間に身体が自然に組織を排出するやり方なのです)、残念ながらそれを止めることはできないのです。

稽留流産

時々、女性は稽留流産として知られる出血のしない流産をすることがあります。これらの場合、次の妊婦検診で超音波で心拍を確認できない時まで流産をしたとは気づかないでしょう。

以下の合併症は技術的には流産とは考えられませんが、妊娠損失として考えられます。

子宮外妊娠

子宮外妊娠では、胎芽はふさわしくない所(しばしば卵管や子宮ではなく子宮頸)に着床します。子宮外妊娠で起きる腹痛や出血は流産の普通の印と似ていますが、胎芽が誤って着床してしまった領域を破壊してしまうとさらに深刻な合併症につながる事があります。子宮外妊娠を避けるために、妊娠初期の出血と腹痛をお医者さんにいつも調べてもらいましょう。

奇胎妊娠

遺伝物質をいくつか欠損した卵子が受精すると、子宮の中で塊に成長し始めるかも知れません。細胞が胎児に成長しだすことはあり得ませんが、妊娠ホルモンの上昇を引き起こし、これらの妊娠はいつも流産に終わるのに短い間女性は自分が妊婦であると思ってしまうのです。

流産の症状と兆候は?

流産の症状は女性によって異なります(女性が何度も流産を経験していれば全く違うでしょう)。しかしもっともよくある兆候には、

腹痛や背中、お腹の下の痛み
3日以上続く軽い出血
体験してきた妊娠期の印の消滅(吐き気や乳棒痛など)
覚えておいていただきたいのは、軽い、少量の出血は全く普通だということです。そしてすぐに心配をする必要はありません。しかしもし1時間に1度より多くナプキンを使うか3日以上出血が続くようなら、すぐにお医者さんに相談しましょう。

上のような症状を何でも経験したら、お医者さんを呼びましょう。お医者さんは出血を診断し、もしかするとhCG(ホルモン)の数値を測定し、子宮頸が開いているかどうか(妊娠期は閉じていなくてはなりません)調べ、健康な胎嚢と胎盤を探すため超音波を使い、胎児の心拍を聴きます。これらの検査の結果がお医者さんが流産かどうか結論を下す助けとなります。

珍しい場合では、流産は誤診される事があります。もしお母さんが出血していてお医者さんが胎児の心拍を発見できない場合(健康な妊娠期においてさえも時にやりにくいことがあるのです)、お医者さんは胎芽がまだ生きているときに流産と診断するかもしれないのです。しかし出血が止まっていて、妊娠期の症状がまだ続けば、2度目の超音波で心拍が幸運なことに聴こえれば、赤ちゃんはまだ生きていると証明することができるのです。

流産の後起きること

もし子宮頸が膨張を始めたけれど出血や痛みが無い場合、お医者さんは子宮頸管無力症だと診断をし、締結法(子宮頸を閉じて縫う)をちの流産を避けるため行われるかもしれません。

もし流産をしたら、機会は完璧です。子宮の全ての内容物(胎児だけでなく、胎盤や余剰の子宮管全て)は2週間に至るまでかけて自然に排出されます。しかし時折、妊娠期のパーツ(「妊娠で保持される物たち」とお医者さんは言います)が子宮の中に残ることがあります。普通の月経周期を復活し再開するため、子宮は空にする必要があるのです。流産が完全でない時、子宮をきれいさっぱりするためにお医者さんはピルや手術(子宮内膜掻爬術、またはD&C)を薦めます。流産後は感染を防ぐため2週間は女性器に物を差し込むのは避けることを含む追加の注意が必要になるでしょう。

さまざまな年齢の女性にとって流産はよくあることですが、リスクを高める要因いくつかについて話を進めましょう。

年齢

研究によれば年上の女性ほど流産しやすいです。卵子(とパートナーの精子)が遺伝的欠陥を含みやすいからです。40代以上の妊婦約3人に1人が流産するのです。

ビタミンの数値

研究者はビタミンDとビタミンBの欠乏は女性の流産のリスクを高めるということを発見しました。ビタミンAのような他のビタミンは逆のパターンを取ります。妊娠期に数値が高いと危険なのです。妊婦用ビタミン剤を摂り続けお医者さんにビタミン数値を検査してもらうことでこれらのリスクを下げることができます(妊婦用ビタミン剤以外では、ほとんどの研究でビタミン補助剤が流産の確立に影響することは全く示されていないということを書いておきます)。

治療されないままの甲状腺の不安定

甲状腺ホルモンは体全体に影響し妊娠期に役割を果たすものを含む他のホルモンの度合いを変えることができます。甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症どちらも流産のリスクと結び付けられます。ほとんどのお医者さんは妊娠期を通じて女性の、特に過去に甲状腺に問題があると診断された人の甲状腺ホルモンの数値を測定されます。

体重超過か体重不足である

肥満の女性(BMIが30かそれ以上)は流産のリスクの高さが明らかです。同様に、BMIの数値が18以下の女性はより流産しやすくなります。

煙草やアルコール

喫煙者もかつての喫煙者も煙草を吸ったことのない人に比べて流産のリスクが高いです。母親も父親も妊娠時前後にアルコールを大量に摂取すると流産のおそれが高くなるということも研究で示されています。もしあなたが妊婦か妊婦になろうとしている人なら、喫煙を止め飲酒量の削減をするにはもってこいの時です。

ある種の性感染症(STD)

梅毒やいくつかのウイルス性肝炎を含む性感染症は女性をより流産しやすくします。

大きな子宮筋腫

加齢するにつれて女性にとって非常にありふれたものになる良性腫瘍は、もし子宮の特定の場所で特に大きくなっていたり、妊娠ホルモンへの反応で大きくなり始めたら高い流産のリスクを含む妊娠合併症を起こす可能性があります。

慢性疾患

腎臓病、自己免疫疾患、多嚢性卵巣症候群(PCOS)と糖尿病などを抱えた妊婦さんは普通より流産のリスクが高くなります。もしこれらの症状を抱えていたら、妊娠期は高リスクとして分類され、病気と折り合いをつけ成長していく赤ちゃんを安全な状態で保つために他の女性より多くの面会や観察が必要になるでしょう。

お医者さんは、妊婦さんがありふれた鎮痛剤を含む多くの処方箋無しの薬を使わないことを推奨されます。これらの多くは先天的欠損症を引き起こしますが、あるものは流産とも結びついているのです。

環境毒素

鉛、水銀、有機溶剤、電離放射線との接触は流産のおそれを高めるということが示され続けています。これらの毒素は家庭では見つかりませんが時々農場の仕事場や産業的製造加工施設などに現れます。妊娠期に影響を与えるのに必要な数値は一番お母さんに真逆の顕著な副作用を与えそうですが、もしそれらへの接触が心配ならお医者さんに話してください。

妊娠期に間をおきましょう

理由は様々ですが、満期の妊娠の後6ヶ月以内にまた妊娠するのはほんの少し流産のリスクを高めるかもしれません。妊娠期の間の短い間は早産など他の合併症につながるおそれがあるので、子宮に長めの回復時間をとってあげると良いです。

もちろん、これらのリスク要因のほとんどはほんの少ししか流産のリスクを上げないという事を覚えておいて下さい。自分が妊婦だと分かる前に飲んだグラス1杯のワインや、妊婦用ビタミン剤を数日飲み忘れたといったことは気にするべきことではありません。そして多くのリスク要因の無い女性はそれでも流産するのです。うわさになるようなリスク要因の多くは実際には流産には全く関係が無いのです(例えばもしあなたのお母さんが流産を1,2回なさっていても、あなたが同様に流産をするということではないのです)。

流産を避ける

ほとんどの流産は避けられません。お医者さんが特定のリスクの要因、甲状腺の不安定や血液凝固障害などを診断されない限り、お医者さんは大抵単にこれらの健康的な生活様式を推奨されるでしょう。

妊娠の前に慢性的な症状を制御しましょう
健康的な範囲に体重増加を保ちましょう
葉酸やその他のビタミンBを含む妊婦用ビタミン剤を摂りましょう。ある女性達は適切な補助で治療できる葉酸やビタミンB12の不足のために妊娠や妊娠期の継続に問題を抱えているということが研究で示されています。
性感染症などの感染症を避け治療するために段階を踏んでいきましょう
煙草とアルコールを避けましょう
お医者さんの許可を得た薬だけを服用しましょう

もし1回以上流産をしたら?

もし2、3回流産をしたら、お医者さんはおそらく原因を見つけることができるか大規模な検査をなさるでしょう。大抵の場合何度も流産をする単一原因を見つけることはできないでしょう。しかし時々お医者さんは自己免疫疾患(母親の免疫機構が胎芽を攻撃してしまう)、甲状腺の問題、不恰好な子宮や体が妊娠期に入るのを拒否するとても珍しい障害を発見するかもしれません。血液凝固障害(ある女性達は自分自身の組織を攻撃する抗体を作り、血液凝固で胎盤に栄養を供給する母体の血管を詰まらせてしまいます)のためにあなたとあなたのパートナーの方も検査を受けると良いかもしれません。超音波、MRIやCTスキャンは子宮に働きかけ、子宮腔は子宮鏡検査にかけられ、流産した胎児それ自体は染色体異常を検査されることもあります。もしお医者さんがこれらの理由から1つを特定したら、お医者さんは子宮頸や子宮の組織を矯正する手術やホルモンの不安定を調整する薬を含む治療で将来の流産の機会を減らすのを助けることができるでしょう。

ほとんどの流産した女性(1人以上)は将来の妊娠を違ったものにするため対処をする必要はあるかもしれませんが、最終的には健康な妊娠期を送ることができます。米国産婦人科学会によれば、4回連続で流産をした女性でさえ65%は次の妊娠期を完遂することができるのです。

1回目でも5回目でも、流産の直後に大事なのは体と心両方のケアをすることです。流産の後、お医者さんに会って嘆き悲しむ時間を自分自身に作ってあげましょう。用意ができたら、誰か話し相手を見つけましょう(支援団体でも同じ経験をした友人でも)。感情をおおっぴらにパートナーと共有するのも助けになるかもしれません。この状況においてあなたは一人ではないということを覚えておいて下さい。

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