赤ちゃんが立ち上がり、踏み出す最初の一歩

その他

赤ちゃんの前に広がる大きな世界

赤ちゃんが立ち上がるようになると、その先に何があるのか興味津々になります。そして、それは大きな一歩を踏み出すことを意味し、立ち上がったら、歩こうとします。

いつ起こるか?

赤ちゃんは、生後9~10ヶ月頃、立ち上がり、よちよち歩きをはじめ、より真っ直ぐ立てるようになると、家具や両親の脚を使って、必死に立ち上がろうとします。
平均して生後14ヶ月頃、自分の力だけで立ち上がりますが、18ヶ月後でも別に遅くありませんし、生後7ヶ月で立ち上がる赤ちゃんもいます。

歩く姿

お父さんについていこうとする赤ちゃんもいるし、元気いっぱいの赤ちゃんはおとなしい赤ちゃんよりも必死に歩こうとします。転ばないように注意深く歩こうとする赤ちゃんもいれば、まさにダイブするかのように勢いをつけて歩こうとする赤ちゃんもいます。

赤ちゃんを愛おしむ

最終的にはどんな赤ちゃんも歩けるようになりますが、大人が思い描くスケジュール通りには行きません。

手を差し伸べたり、手を叩いて鼓舞するのもいいですが、成果に固執せず、歩く姿を目に焼き付けてください。赤ちゃんが歩く姿は、とても愛おしいものです。

赤ちゃんの冒険を応援する

放し飼いのニワトリと同じように、赤ちゃんも自由にさせたほうが、元気に歩くようになります。どんどん歩かせてください。ベビーカーや歩行器、そして最新型のベビージャンプチェアから赤ちゃんを解放し、未知の世界の探検をさせてください。以下に、赤ちゃんが歩きたくなるヒントを紹介します。

魅力的な“道”をつくる

赤ちゃんの好奇心を刺激し、立ち上がらせ、歩かせます。おもちゃを“歩けば届く”距離に置いてください。赤ちゃんは、“ご褒美”を手に入れるためにがんばるはずです。

歩きやすくする

赤ちゃんは立つことができても、次に何をしたらいいかわかりません。バランスが取れるようになるには練習がたくさん必要です。

赤ちゃんが進もうとする所に、コーヒーテーブルやテレビスタンドといった家具を置いておくと、バランスを取る補助になります。もとろん、角にはクッションカバーをつけておきます。

もちろん手をつないであげるのもグッドです。ゆっくりしたスピードと腰をかがめることで背中が痛くなりますが、赤ちゃんが喜んで歩く姿を見れば、そんな痛みも吹き飛びます。

手押し車

手押し車を使わせるのも役に立ちます。バランスが安定し、歩きやすくなるだけでなく、自信をつけるのにも役に立ちます。よりかかった時に転倒しないよう、頑丈なタイプのものを選んでください。

歩行器は使わない

アメリカ小児科医の学会によれば、歩行器は赤ちゃんの運動能力の発達を遅らせ、背中の問題を引き起こす恐れがあるということで、歩行訓練の補助としての使用を推奨していません。また、歩行器は転倒する危険が付随します。

遊具つき歩行器は要時間制限

遊具つき歩行器はただの歩行器に比べ転倒の危険はありませんが、歩行能力は高めてくれません。歩けるようになるためには、脚だけでなく腕と胴の筋肉も鍛える必要があるからです。30分以上は使わせないようにしてください。

裸足にする

歩く練習のための最高の“靴”は裸足なので、靴を履かせる必要はありません。裸足で歩くことで、足と足首の筋肉の緊張感を感じ、バランス感を養い、土踏まずの成長を促進してくれます。

屋外で歩かせる時は、軽くて生地が薄い靴を履かせてください。足首をサポートするハイカットのタイプは動きを制限するため、進歩が遅れます。

歩こうとしない時もあることを理解する

飼い犬に興味を持ったり、離乳食に夢中になったりすると、赤ちゃんは、数週間から1ヶ月、歩こうとしないことがあります。這うほうが大好きな赤ちゃんもいるし、転んだら這う動作に戻る赤ちゃんもいます。

心配しないでください

赤ちゃんはそれぞれのペースで成長するので、赤ちゃんが生後10ヶ月、もしくは1才になるまで歩かないとしても心配の必要はありません。

赤ちゃんの歩行訓練をスピードアップさせるために、親ができることはありません。安全に気を配ることができるくらいです。

よちよち歩きの際、“奇行”に思える動きもありますが、ごく普通のことです。以下にいくつか例を挙げます。

ボクサーのよう

激しい殴り合いをしているボクサーのような動きをすることもあります。上下左右に体が波打ち、ダウンするようにバタンと倒れたりします。

もちろん、歩行スキルを磨いている最中で、距離感もまだないためです。注意力もないため、いろんなものにぶつかります。注意深く見守り、安全に気を配ってください。

ただ、転ぶのはしょうがないので、神経質になり過ぎないでください。転ぶと泣きわめくことになりますが、歩けるようになるために避けて通れない道です。丸々としたお尻は生まれつきのバンパーであり、柔軟な脳は、何事も学び取って進化しています。

小さくて平らな足

赤ちゃんが小さくて平らな足で歩く姿は大人を驚かせます。足についた脂肪は赤ちゃんを守ってくれるクッションで2~3歳までにだいぶ減って、自然な土踏まずが出てきます。

内股の足

内股気味の足も普通です。はじめての一歩を踏み出してから約6ヶ月くらいで、自然にまっすぐになっていきます。そうならない場合は、医師が矯正のためのストレッチを指導します。一方、つま先が外向き気味の場合、3〜4歳頃矯正されます。

ガニ股

生後9ヶ月でガニ股気味になる赤ちゃんがいますが、1歳半頃、真っ直ぐになります。歩きはじめる前に、真っ直ぐになるように伸ばしてあげても構いません。

つまさき歩き

つま先歩きでどんどん歩く赤ちゃんもいます。不思議ですが、つま先歩きでもバランス感覚は養われます。

まれに、踵や足の筋肉の緊張感の強さが理由の場合もありますが、やはり、この緊張感も自然に消えていきます。3歳を過ぎてもつま先歩きのままの場合は、医師の診断を受けてください。

おわりに

片方にばかり転ぶ、過度に転ぶ、脚の動きが硬直している場合、神経、関節または脊髄に問題がある可能性があるので、小児科医に相談してください。

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