健康的な体重を手に入れる―理想の体重の事実

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なぜ健康的な体重が重要なのですか?

体重が多すぎたり、肥満の人は、たくさんの病気や体の不調を引き起こすリスクが高まります。体重が多ければ多いほど、心臓病、高血圧、糖尿病、胆嚢疾患、睡眠時無呼吸、特定のガンなどにかかる可能性が高くなります。一方で、健康的な体重を維持することには多くの利点があります。こうした病気を発症するリスクを下げたり、自分に自信がついたり、人生を楽しむためのエネルギーが増したりするでしょう。

体重と密接に関連する病気にかかるリスクはどれくらい?(BMI値)

BMI値から、体脂肪を正しく推測することができます。体脂肪がどれだけあるかによって、病気にかかるリスクがどれくらいなのかを調べることが可能です。

BMI値の測定方法は以下の計算式にご自分の体重や身長を入れます

[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]

 

自分のBMI値が分かったら、以下を確認しましょう。

BMI 18.5~24.9: 標準体重
BMI 25~29.9: 肥満
BMI 30以上: 高度肥満

BMI値は、ほとんどすべての男女に使えますが、いくつかの制限はあります。

・アスリートなど、筋肉量の多い人の場合、体脂肪が多めに出てしまう場合がある
・高齢者など、筋肉が落ちた人の体脂肪が低めに出てしまう場合がある

腹囲の測定

腹囲もまた、全体的な健康へのリスクがどれだけあるかを調べるのに重要な数値です。体脂肪のほとんどが腰周りについている人は、心臓病や糖尿病にかかるリスクが高まります。以下の数値の場合は、リスクが増大します。

・女性:35インチ以上
・男性:40インチ以上

心臓病のその他のリスク要因

以下のようなリスク要因に加えて、体重が多すぎるか肥満の場合、病気などの健康に関わるリスクが高まる傾向にあります。

・喫煙
・高血圧(高血圧症)
・LDLコレステロール値(悪玉コレステロール)が高い
・HDLコレステロール値(善玉コレステロール)が低い
・高血糖値
・先天的な心臓病を患ったことのある人が家族にいる
・運動不足

医師は、BMI値を調べ、腹囲を測定し、心臓病のその他のリスク要因を調べます。

・BMI値が25~29.9で、腹囲の数値が高くなく、上記のリスク要因に1つしか当てはまらないもしくは全く当てはまらない場合、それ以上体重を増やさないようにすることが重要です。
・BMI値が25~29.9もしくは腹囲の数値が高く、リスク要因に2つ以上当てはまる場合、減量の必要があります。
・BMI値が30以上の場合、減量の必要があります。

現在の体重の5~10%程度のわずかな減量であっても、体重との関連性の高い病気にかかるリスクを減らすことができます。

体重を減らして維持する方法

減量に対してアプローチの仕方を変えてみると、成功への近道となるかもしれません。減量に挑戦する人は、「体重を減らす」という一つにしか焦点を当てようとしない傾向があります。しかし、目標を定め、健康的な食生活をし、運動量を増やし、生活態度を改めることで、自然と体重を減らすことに成功しやすくあるでしょう。こうすることで、時間が経ってもそれが習慣となって日常生活に取り入れられるはずです。

減量の目標

適切な目標を定めることが、体重を減らしてそれを維持することに成功するための第一歩です。

・半年かけて減量前の体重の5~10%減らすことができると、心臓病をはじめとしたリスクを減らすことができます。
・一週間に1~2ポンド減らすくらいのペースが、合理的で安全な減量と言えるでしょう。これくらいの割合で減量することで、減った体重を維持しやすくなります。また、健康な日常生活に変えるための時間もできるでしょう。
・時間をかけて少しずつ減量することを維持するほうが、一気に減量してリバウンドしてしまうよりも良いことです。元の体重の10%の減量に成功し、かつその体重を半年間キープできたところで初めて、それ以上の減量に励むかどうかを考えるようにしましょう。

バランスを保つ

健康的な体重を維持するということは、バランスを保つということです。エネルギーのバランスです。食べ物や飲み物から摂取するカロリーやエネルギーと、体を維持するためのエネルギーや運動で消費するカロリーのバランスを保たなければなりません。

摂取するエネルギーと消費するエネルギーのバランスを毎日保たなければいけないということはありません。時間をかけてバランスを保てるようにすることで、長い目で見たときに健康的な体重を維持することにつながります。

健康的な食事計画

健康的な食生活を送ることで、体が毎日に必要な栄養素を摂取することができますし、1日あたりの推奨摂取カロリーを守りやすくなります。こうした食生活を続けると、心臓病を発症するリスクを下げたり、高血圧や高コレステロールなどの症状も改善することにつながるでしょう。

健康的な食事を計画するためには、以下のようなことに気をつけるといいでしょう。
・果物、野菜、全粒粉、低脂肪もしくは脂肪0の牛乳や乳製品を多く取り入れる
・赤身肉、鶏肉、魚、豆類、卵、ナッツ類などを取り入れる
・飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロール、塩分、糖分の少ないもの
・適切な量

カロリー
カロリーを減らすことは、減量のためには有効な食事計画です。脂質やコレステロールが低く、余分な砂糖が加えられていない食べ物を選ぶようにしましょう。食べる量にも注意しましょう。

1週間あたり1~2ポンド減らすには、1日あたりの摂取カロリーを500~1000kcal減らすようにするといいでしょう。一般的には、以下のようなことが言われています。

・女性の場合、1日あたりの摂取カロリーを1000~1200kcalに抑えると、安全に減量することができます。
・男性の場合、1日あたりの摂取カロリーを1200~1600kcalに抑えると、安全に減量することができます。この数値は、165ポンド以上の体重の女性、もしくは日常的に運動している女性にも当てはまります。

1日に1600kcalに抑えても体重が減らない場合、1200kcalまで抑えてみましょう。どちらの食事でもおなかが空いてしまう場合、1日あたり100~200kcal増やしてもOKです。1日800kcal以下の減量法は、医師の監視がない場合は行わないでください。

運動

体をよく動かして摂取カロリーを減らすことで、長期間の減量につながります。それに、運動には様々な利点があります。

・心臓病、糖尿病、乳がん、子宮がん、結腸がんなどのリスクを減らす
・肺の機能を高め、より効率よく機能することを助ける
・筋肉を強化し、関節をよい状態に保つ
・骨量の減少を食い止める
・体力をつける
・リラックスを助け、ストレスに上手に対処できるようになる
・自信がつく
・眠りに早くつけるようになり、深い睡眠をとることができる

どれくらい運動したらよいのですか?

・全体的な健康を保ち、病気のリスクを減らすためには、1週間のうちほぼ毎日最低30分の中程度の運動をすることを目標にしましょう。
・体重を管理し、リバウンドを防ぐためには、1週間のうちほぼ毎日中程度から激しい運動を1日に60分行うことを目標にしましょう。
・少しずつ減量する状態を維持するには、1日あたり最低60~90分の中程度の運動を心がけましょう。

1回の運動にかける時間を15分にするなど、何度かに分けて運動するのでも大丈夫です。しばらく運動していない状態が続いている人は、はじめはゆっくり、徐々に量を増やしていきましょう。たとえば、はじめは週に3回、1回あたり10~15分のウォーキングから始め、徐々に推奨量に近づけていきましょう。

その他の減量方法

肥満によってリスクの高い人や、生活スタイルを変えることに成功しなかった人については、減量のための薬や手術も方法の一つです。この方法を希望する場合は、医師に相談してください。

減量を成功させるコツ

長期間、減量した体重を維持することは難しい場合もあります。成功への三つの鍵は、現実的な目標を立てる、健康な食生活を心がける、そして、1週間のうちほとんどの日で1日60~90分の運動を心がけることです。

その他のコツは、以下の通りです。
・具体的で、現実的、かつ、寛容な目標を立てましょう(完璧を目指す必要はありません)。1週間に3回、1日30分歩くことから始めてみましょう。
・ヘルスケア提供者から電話やメールで励ましてもらうようにお願いしてみましょう。家族や友人も助けてくれるはずです。また、サポート団体などもありますので、探してみてください。
・食事の摂取カロリーと運動量を記録するようにしましょう。記録によって、自分がどれだけ行動に移しているかを簡単に見ることができます。また、行動が明確に分かることで、気付きも多いでしょう。たとえば、運動量が増えたということが可視化することで、それを保つための励みになるはずです。
・食べすぎを防ぐために、環境を変えましょう。たとえば、テレビを見ながらごはんを食べないようにしましょう。また、友達と会うときは、食事以外の計画を立てましょう。
・目標を達成したら、食べ物以外のご褒美を自分にあげましょう。映画館に行く、CDを買う、半休を取る、マッサージに行く、一人の時間を大切にするなど、自分が楽しめるようなものを選びましょう。

以下のような活動をすることで、健康的な気分を味わうことができるでしょう。より楽しむためには、友人や家族も誘ってみましょう。

・近所でサイクリングをしたり、ウォーキングをする
・ウォーキングのサークルに参加してみる
・地元のクラブでゴルフをする
・ダンスやヨガなどの教室に参加する
・庭仕事をする
・近くのジムなどの運動施設に通う
・ハイキングなどのクラブに参加する
・ソフトボールチームに参加したり、同僚、友人、家族と一緒に取り組めるスポーツをする

食べる量を選ぶには?

おいしそうな食事を目にすると、ついつい食べ過ぎてしまいますよね。結果的に、必要のない量まで食べてしまうことになってしまいます。これは、とくに外食で起こる傾向にあります。レストランでは一人分以上の量が出てくることも多く、何人かで分けてちょうどいい量になることも多いからです。

食べる量を少なく抑えるためには:
・外食では、量の少ないものを選び、前菜などはシェアするか、持ち帰りましょう。
・一食あたりどのくらいのカロリー、脂質、その他の栄養素が含まれているのか、ラベルをよく見るようにしましょう。
・クッキー、ケーキなどの吸いーつ、フライドポテト、油っこい食べ物など、高カロリー食品を食べる量を減らしましょう。
・小さいお皿を使うようにしましょう。お皿の大きさに関わらず、盛られているものはほとんど食べてしまう傾向にあります。小さいお皿を使えば、量も少なくなります。

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