梨状筋症候群についての基礎知識〜症状、原因〜

症状

梨状筋症候群とは?

おしりのうしろの脊椎下部から大腿骨の上まで走行している梨状筋(りじょうきん)が、座骨神経(ざこつしんけい;脊髄から腰部にある神経)を圧迫して下半身の痛みや麻痺を起こす疾患を「梨状筋症候群」といいます。

症状

主な症状は、臀部(でんぶ)の激しい痛みとして始まる座骨神経痛です。 おしりから足の背部の痛み、疼き、またはしびれとしてあらわれます。  座ったり、階段を上ったり、走ったりするような動作で痛みが悪化します。
以下のいずれかがあてはまる場合は、医師に相談してください。
痛みが数週間以上続いている
背中や脚に突然、激しい痛みが走る、筋力低下や麻痺がある
痛みは、外傷事故で負傷した後に始まった
腸や膀胱の疾患がある

原因

長期間座ったり、階段を登ったり、歩いたり走ったりするなど、毎日の活動から梨状筋症候群を発症することがあります。 また、交通事故や墜落事故などの外傷のあとにに発症することがあります。

診断と検査

医師は、一連の身体検査から、痛みのレベルを確認します。
梨状筋症候群は、コンピュータ断層撮影(CT)や核磁気共鳴イメージング(MRI)では、診断することはできませんが、何かほかのものが座骨神経を圧迫している場合は、CTやMRIで診断できます。

治療

ほとんどは治療や生活習慣の改善によってよりよくなります。 治療せず放っておくと、永続的な神経損傷が起こることがありますので、必ず医師の指示に従ってください。
自分でできる治療法を以下にまとめます。
ランニングや自転車など、痛みの原因となる活動を休止する
長期間座らなければならないときは、適度に休憩を取って歩いたり、ストレッチなどをする
冷湿布や温湿布を使用して、1日に数回、約15分間患部にあてる。冷湿布を数日間使用した後、温湿布またはヒートパッドに切り替える。 痛みが持続する場合は、冷湿布と温湿布を交互にあてる。
梨状筋を伸ばすためのストレッチをする(どの程度のストレッチが役立つかについては医師に相談してください)
患部をマッサージする

また、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)(イブプロフェン、アスピリンまたはナプロキセン)やアセトアミノフェンなどの痛みを和らげる薬は、服用前に医師または薬剤師に相談してください。

痛みが自己治療で改善しないときは、胸筋と座骨神経が合流する部位にステロイド薬の注射が痛みを軽減するのに有効です。

重度の梨状筋症候群の場合は、座骨神経の圧迫を和らげるために手術が必要な場合があります。

予防

症状が改善しても、また発症しないように、日々の活動を改善する必要があります。 予防に役立つヒントを以下に示します。
定期的な運動
座ったり、立ったり、運転したりしているときは、よい姿勢を維持する
腰を曲げて物を持ち上げない、 膝(ひざ)を曲げてかがんで持ち上げる、 背中をまっすぐにして物をからだに近づける、 持ち上げながらからだを捻らないようにする
お尻に多くの圧力をかける姿勢で長時間座ったり、横になったりしないこと

医師に質問すべき事項

痛みの原因は何でしょうか?
梨状筋症候群を確認するためには検査が必要ですか?
運動しても大丈夫でしょうか? また、どのような運動をすればいいですか?
ヨガやマッサージなどの代替療法は痛みを和らげますか?
薬を飲む必要がありますか?
痛みが消えない場合はどうすればいいですか?

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