不妊症についての基礎知識〜症状、原因〜

症状

不妊症とは何ですか?

不妊症とは、妊娠しにくい女性の症状ですが、男性にも関係のある疾患です。ほとんどカップルにはこの問題は起こりませんが、一部の人にとっては妊娠を困難にする要因があります。

不妊症の症状

女性の場合、1年の間、避妊しなかったものの妊娠しなかった場合、不妊とみなされます。男性は、精子の数が少なすぎる場合、または精子が卵子との結合を阻害する場合、不妊とみなされます。
妊娠を妨げる特定の要因がありますが、その要因があてはまるからといって確実に不妊症と言えるという訳ではありません。女性の場合、以下の要因が考えられます:
痛みを伴う月経または不規則な月経
年齢が35歳以上
子宮内膜症または骨盤内炎症性疾患
がん治療
男性の場合
感染症
精子の数が少ない(精子数が多いほど精子と卵子が結合する機会が増えます)
男性器に関する問題(停留精巣、拡張前立腺、広汎性脊椎、または睾丸周辺の拡張静脈)
がん治療
上記の要因のいずれかがあてはまる場合、不妊症の検査を受けてみることをお勧めします。

何が不妊症の原因ですか?

妊娠へと至る条件は複雑で、男性・女性の双方に複数の要素が正しい方向に進む必要があります。
女性の不妊症は、以下の要因によって影響を受けることがあります。
排卵:これは、卵子が精子と結合するために卵巣から移動し、妊娠が始まる過程です。女性の中には毎月排卵しない人もおり、その場合、妊娠は難しくなります。
生殖器系(卵管、子宮頸部、子宮、卵巣)の問題:これには、閉塞、がん性または非がん性腫瘍の増殖、瘢痕(はんこん)化、拡大した卵巣および子宮頸部の異常な開口が含まれる。
疾患および障害:これには、子宮内膜症(子宮組織が子宮の外側で増殖)および多嚢胞性卵巣症候群(体液嚢で満たされた卵巣の拡大)が含まれる。
早期閉経発症:これは40歳までに起こり、免疫系疾患、癌治療、または遺伝に関係している可能性があります。
年齢:年齢の上昇に伴い、妊娠はより難しくなります。
がん治療:放射線と化学療法は受胎に影響します。
喫煙と薬物乱用:喫煙、アルコール、薬物使用は、妊娠に悪影響を与えます。
ストレス
医薬品:特に癌、真菌、および潰瘍を治療する薬剤。
体重:太り過ぎや体重不足が生殖機能に影響を与える可能性があります。ほんのわずかな運動でも、女性の妊娠に影響を与える可能性があります。
二次性徴の遅れ、または月経不順:月経は不妊症に影響します。
その他の疾患:糖尿病、自己免疫疾患、狼瘡(ろうそう)および腹腔病は、妊娠を困難にする可能性があります。

男性の不妊症は、以下によって影響を受けることがあります。
機能不十分の精子:精子の性質(卵子と結合するための精子の動きと速度)を見る必要があります。
精索静脈瘤(睾丸を取り囲む皮膚内部の拡大した静脈):精子数の低下を引き起こす可能性があります。
感染症:精巣内の細菌感染または性感染症で起きる可能性があります。
逆行射精:精子が陰茎の外側ではなく膀胱に向く症状です。
自己免疫障害
がん性または非がん性腫瘍の増殖
停留精巣:男の睾丸の片方または両方が腹部に残る症状。睾丸は出生時に腹部から陰嚢に落ちると考えられています。
ホルモン不均衡
精子を運ぶ管内の閉塞
特定の遺伝病、例えばダウン症
医薬品、特にがん、真菌、および潰瘍を治療する薬剤
精管切除術(精子が陰茎から離れるのを防ぐ手術)
喫煙、アルコールまたは薬物使用
肥満
ストレス
工業用化学物質および重金属への被曝
放射線とX線
睾丸の過温:これは、きつい下着、長風呂、睾丸の温度を上昇させる可能性があるその他の状態で起こることがあります。
性的機能不全:勃起不能は、身体的または心理的な問題が原因である可能性があります。

不妊症はどのように診断されていますか?

男性と女性双方について、医師は日常的な健康診断を行い、一般的な健康状態について尋ねた上で追加の検査が必要かどうかを決定します。
検査は、ホルモンレベルと遺伝学的な性質を確認するための血液検査から始まり、女性には、子宮卵管造影と腹腔鏡検査を含む追加検査があります。子宮卵管造影では、卵管の閉塞を調べるため、子宮に色素を注入してX線撮影します(麻酔を不要)。腹腔鏡検査は、外科手術によって細く柔軟なスコープを腹部に挿入して卵管を調べます。どちらの検査でも子宮にポリープがあるか調べます。
経腟超音波検査は女性のためのもう一つの検査です。通常、病院で行われ、技術者がラテックスで覆われた小さなペン状カメラを腟に挿入します。技術者は子宮およびファロピオ管の内部の画像を医師に送って確認します。
男性の場合、最初のテストは、精子の数、性質、および動きを調べるための精液採取になります。睾丸や陰茎の過去の傷害、排泄物(男性の陰茎には存在してはいけない体液)、前立腺が腫脹しているか、拡大していること、精索静脈瘤睾丸)、高熱、おたふく風邪の病歴なども調べます。より良い精子サンプルを得るためには、男性の精巣の生体検査が必要になります。

不妊症を予防または回避できますか?

不妊症のいくつかの原因は、予防または回避することができます。赤ちゃんをつくるには、健康的な生活が重要です。定期的にエクササイズし、健康を心がけ、体重の増減を減らし、ストレスを管理してください。

不妊治療

不妊治療は、不妊症の原因に基づいており、女性の場合は、卵巣を刺激する薬が必要な場合があります。これは卵巣が卵を増やして妊娠の変化を増やすのに役立ちます。他の薬は月経を6〜9カ月間止めるように設計されていて、このアプローチは、子宮内膜症の女性に使用されます。月経を停止させ、身体に子宮外に妊娠を妨げる子宮内膜組織を排出するための時間を与えるのです。子宮内膜症の治療中に妊娠は起こりません。
女性に対する非外科的治療の1つは、子宮内授精と呼ばれ、排卵の時期に女性の子宮に健康な精子を注入します。体外受精より安価なものの複雑で、卵子を女性から取り出し、精子と受精させ、子宮に戻す必要があります。どちらも確実に妊娠につながるというわけではありません。
男性にとっては、生活習慣の変化(健康的な生活、アルコールの減少、有害物質の排除、睾丸の涼しい状態の維持)で好転する可能性があり、特定の医薬品は、男性の精子数を増加させることができ、手術によって、閉塞の回復、精索静脈瘤の修復もできます。射精することができない男性の場合、外科処置によって精子を得ることもできます。

不妊治療は感情を疲弊させます。何度も試したのに妊娠しないという失望は、夫婦の関係、個人の感情にストレスをあたえます。妊娠できないときは、友人、家族、そして見知らぬ人の赤ちゃんさえ見るのがつらいこともあります。また不妊治療を試みる女性に、ホルモンと卵刺激薬は身体とともに心的に影響を与えることがあります。失望感への対処方法についても医師に相談してみてください。サポートグループを役立てもいいかもしれません。不妊治療に失敗した後、養子縁組に転じる夫婦も存在します。

医師に相談する質問

35歳以上です。不妊治療の検査に1年もかけなければなりませんか?
自分の検査と男性パートナーの検査も良好だった場合、不妊の理由は何ですか?
出生率は何歳頃から低下しますか?
月経サイクルのなかで妊娠するのに最適な時期はいつですか?
現在受胎調整をしている場合、受胎調整を中止して妊娠しようとする場合、どれくらい待つべきですか?
避妊具は不妊症を引き起こしますか?

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