皮膚癌(メラノーマ)についての基礎知識

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皮膚癌(メラノーマ)について

メラノーマとは、体の他の部位にも転移する可能性がある皮膚癌の種類です。

メラノーマの兆候と症状

メラノーマ(黒色腫)の最も一般的な兆候は、新しいほくろの出現または既存のほくろの変化です。これは体のどこにでも起こりますが、最も一般的に影響を受けるのは男性の背中と女性の足です。メラノーマは、臀部や頭皮のような太陽への曝露をしない部分で出現することは珍しいです。
ほとんどの場合、メラノーマは不規則な形状をしており、1色以上の色をしています。ほくろはまた、正常なものよりも大きく、ときどき痒くなったり出血することがあります。形状、大きさ、色が徐々に変化するほくろを見つけてください。
正常なほくろとメラノーマとの違いを知るのに役立つ「ABCDEモルチェックリスト」が開発されました。

メラノーマの種類

こちらでの情報は、主に表在性の広がりのメラノーマを取り上げています。他のタイプのメラノーマについても以下に要約しています。

・表在拡大型黒色腫
英国におけるすべてのメラノーマのうち約10%(70%)は、表在拡大型黒色腫です。薄い色の皮膚とそばかすを持つ人々でより一般的ですが、濃い色の皮膚の人々ではあまり一般的ではありません。

メラノーマは最初、下の方向ではなく外向きに成長する傾向がありますので、問題がありません。しかし、皮膚のより深い層に下向きに成長していくと、身体の他の部分に広がる可能性があります。
したがって、ほくろがより大きくなっている場合は、特に端の形状が不規則なものがある場合は、かかりつけ医に相談する必要があります。

・結節型黒色腫
結節型黒色腫は、急速に発達するタイプのメラノーマであり、除去されなければ皮膚のより深い層に素早く下向きに成長することができます。

結節型黒色腫は、通常、皮膚上で黒色から赤色に変色する塊として現れます。以前は正常だった皮膚上で成長し、最も一般的には頭と首、胸や背中に発生します。出血または滲出は一般的な症状です。

・悪性黒子型黒色腫
10人中1人(10%)が悪性黒子型黒色腫です。最も一般的には高齢者、特に屋外で多くの時間を過ごした人々に影響を与えます。何年にもわたってゆっくりと発達し、顔のように太陽にさらされることが多い場所に現れます。

最初は、悪性黒子型黒色腫は平らで、皮膚の表層に横に成長します。そばかすのように見えますが、通常のそばかすより大きく、より暗い色をしており、そばかすよりも目立ちます。徐々に大きくなり、形が変わることがあります。後の段階では、皮膚のより深い層に下方に成長し、塊(結節)を形成することがあります。

・末端性黒子性黒色腫
末端性黒子性黒色腫は、通常、手のひらや足の裏に発生する珍しい種類の黒色腫です。時には、爪の周りに、親指の爪や足の親指の爪にできることがあります。

末端性黒子性黒色腫は、濃い色の皮膚の人々の間で最も一般的なタイプの黒色腫であるが、いずれの皮膚タイプの人々にも起こり得ます。

・メラニン欠乏性黒色腫
メラニン欠乏製黒色腫もまたまれであり、100人のメラノーマ患者者のうち5人にしか発生しない(5%)割合です。通常、ほとんどまたは全く色がなく、ときにピンクまたは赤、または明るい茶色または灰色の淵であることがあります。

メラノーマが発生する原因は何ですか?

黒色腫は、異常に発達し始める皮膚細胞によって引き起こされます。太陽からの紫外線(UV)光への曝露は、ほとんどの黒色腫を引き起こす原因と考えられていますが、一部はサンベッドでの紫外線曝露の結果である可能性があるという証拠があります。メラノーマの原因となる太陽光暴露とは、突然強烈な太陽光への暴露であり、例えば、日焼けを引き起こす休暇中の暴露などです。
ある種のことが、メラノーマ発症の機会を増やすことがあります。
・多数のほくろやそばかす
・簡単に日焼けする淡い色の肌
・赤または金髪の人
・メラノーマを患っている近親者がいること
・メラノーマの原因についての詳細を読む。

影響を受ける人とは

非黒色腫皮膚癌を除いて、メラノーマは英国で5番目に多い癌です。毎年約13,500例の黒色腫の新規症例が診断されています。
皮膚がん症例の4分の1以上が50歳未満の人々で診断されており、他の種類の癌と比較して異常に発症年齢が低いことになります。
近年、英国では皮膚癌がますます一般的になっています。これは海外での休暇中に強烈な日光にさらされることのへの結果であると考えられています。

黒色腫の診断

ほくろの変化に気づいたらかかりつけ医の診断を受けてください。メラノーマがあると思ったら、専門の診療所や病院を案内してくれます。
ほとんどの場合、疑わしいほくろは外科的に取り除かれ、がんの有無を確認するために詳細に検査します。これは生検として知られています。生検は、通常、小さな組織サンプルを除去することを含みます。しかし、メラノーマの場合、通常はすべてが最初から除去されます。
また、メラノーマがリンパ腺(節)に広がっているかどうかを確認する検査を受けます。これは、センチネルリンパ節生検として知られています。

メラノーマの治療について

メラノーマの主な治療法は手術ですが、治療は患者の状況によって異なります。
メラノーマが初期段階で診断され治療される場合、手術は通常は成功します。メラノーマが進行期までに診断されなければ、治療は主にがんの広がりを遅らせ、症状を軽減するためのものとします。これには、通常、BRAF阻害剤またはメラノーマに対する身体の免疫応答を増強する薬(いわゆるチェックポイント療法)など、メラノーマの特定の遺伝的変化を標的とした医薬品を含みます。
いったん黒色腫を患ったら、再発する可能性があります。癌がより進歩したか、または広がっている場合にこのリスクは増加します。
癌の治療を行っている主治医のチームが、メラノーマの再発の重大なリスクがあると感じた場合、定期的に健康状態を検査する必要があります。また、メラノーマが再発した場合に備え、皮膚やリンパ節をチェックする方法についても教えてくれるでしょう。

メラノーマの予防について

メラノーマは必ずしも予防可能なものであるとは限りませんが、日焼けしないようにすることで発生の機会を減らすことができます。
英国ではガーデニング、日光浴、クリケット遊びなどのアウトドア活動をするとき、また休日に海外にいろ時に日焼けをする場合が多いです。
これらの機会がある場合は十分を気をつけ、特に薄い色の皮膚やたくさんのほくろがある人の場合は、本当に注意しなければなりません。日焼け止めの使用や日焼けを防ぐ服装をすることで、太陽のダメージから身を守ることができます。サンベッドと太陽灯は避けてください。
定期的に肌をチェックすることで、早期診断につながり、治療が成功する可能性が高くなります。

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