糖尿病について〜2型糖尿病を抱えて生きる〜

2型糖尿病について
2型糖尿病を患っている場合は、支援を得て、健康と福祉を守ることが重要です。
健康を気にかけることで、糖尿病の治療が楽になり、糖尿病の合併症を発症するリスクを最小限に抑えられます。
2型糖尿病のセルフケアには以下が含まれます。
・身体的、精神的健康を維持する
・病気や事故を防ぐ
・軽度の病気や長期的な症状に効果的に対処する
糖尿病ケアチーム
2型糖尿病は長期的な症状であるため、糖尿病治療チームと定期的に連絡を取ります。糖尿病ケアチームは、糖尿病の影響を受ける可能性がある、目、足、神経を定期的にチェックする必要があります。
また、少なくとも年に一度は定期的に検査を受けて、糖尿病が長期にわたってどの程度うまくコントロールされているかを確認する必要があります。
血液サンプルが腕から採取され、HbA1c検査が実施されます。赤血球にどれくらいのグルコースがあるかを測定し、過去2〜3ヵ月間の血糖値を示します。
ライフスタイルを変える
健康的な食事
健康的でバランスの取れた食事は、糖尿病になっている場合は非常に重要です。しかし、特定の食品群を完全に避ける必要はありません。
規則正しく食べて健康的な選択をする限り、多種多様な食事があり、幅広い食べ物を楽しむことができます。
食事を調理するときに、脂肪の量を減らしたり、食塩や砂糖を減らしたり、繊維の量を増やすなどして、適応させることができます。
砂糖や高脂肪食を食事から完全に排除する必要はありませんが、制限するべきです。
食事を通じて糖尿病を管理する上で重要なのは、規則正しく食べ、パスタなどのデンプン質の炭水化物だけでなく、多くの果物や野菜を食べるようにすることです。
食生活のバランスが取れていれば、高水準の健康を手に入れ、健康な体重を維持できるはずです。
定期的な運動
身体を動かすことで血糖値が下がるので、糖尿病であれば定期的に運動することが非常に重要です。
他の人と同様に、毎週、サイクリングや速足で歩くなど、中強度の有酸素運動を少なくとも150分(2時間30分)することを目指すべきです。
しかし、新しい活動を始める前に、糖尿病ケアチームにまず話してください。
運動は血糖値に影響を与えるため、ケアチームは、血糖値を安定させるためにインスリン治療または食事療法を調整しなければならない可能性があります。
喫煙しない
糖尿病の場合、心臓発作や脳卒中などの心臓血管疾患を発症するリスクが高まります。
このリスクをさらに高めると同時に、喫煙はまた、肺がんなどの他の多くの重大な喫煙に関連する病気のリスクを増加させます。
アルコールを制限する
糖尿病であり、アルコールを飲む人は、1日に推奨されている量を超える飲酒を避け、空腹時にアルコールを飲むことは絶対に避けてください。
飲む量に応じて、アルコールは高血糖または低血糖を引き起こす可能性があります。
アルコールを飲むことは、インスリン治療や血糖監視の能力にも影響することがありますので、あまり飲まないように注意してください。
男女とも週に14単位以上を定期的に飲むのは控えてください。
良い状態を保つ
2型糖尿病などの長期的な症状を持つ人は、インフルエンザを予防するために毎年秋に予防接種をするよう勧められます。
肺炎球菌性肺炎と呼ばれる重篤な胸部感染症を予防する肺炎球菌ワクチン接種も推奨されています。
足のケア
糖尿病になっていると、足の潰瘍や軽度の傷や感染など、足に問題が生じる危険性がより高くなります。
これは、糖尿病が足の血液循環不良と関連しており、血糖が神経を傷つける可能性があるためです。
足の問題を防ぐために、爪を短くし、ぬるま湯で足を毎日洗ってください。
サイズの合った靴を着用し、定期的に問題を発見できるように、定期的に足のケアの専門家のところに行ってください。
足の神経が傷ついている場合、水疱や傷に気づかないかもしれないので、定期的に爪を切ったり足をチェックするようにしてください。
定期的な目の検査
2型糖尿病がある場合は、糖尿病性網膜症の有無を確認するために、年1回、目の検査をするようにしてください。
糖尿病性網膜症は、目の細い血管が損傷する状態です。
長期間の糖尿病で血糖値が高すぎると起こります。未治療のまま放置すると、網膜症は最終的に失明につながる可能性があります。
糖尿病患者は定期的な目の検査のために2年ごとに眼科医を診察するべきです。糖尿病の人の目の検査は、特に糖尿病性網膜症のためのものであり、他の症状のためではありません。
妊娠
糖尿病を罹っていて、赤ちゃんを産むことを考えている場合は、糖尿病ケアチームと相談することをお勧めします。
妊娠を計画することは、妊娠する前に、血糖値を確実に管理できるということです。
先天性欠損症のリスクを減らすためには、特に妊娠前と妊娠8週目までに血糖値を厳密に管理する必要があります。
また、以下のことをしてください。
・薬をチェックする。2型糖尿病を治療するために使用されるいくつかの錠剤は赤ちゃんに害を与える可能性があるので、インスリン注射に切り替える必要があります
・より多くの葉酸錠剤を服用する。 葉酸は赤ちゃんが脊髄の問題を発症するのを防ぐのに役立ちます。糖尿病の女性には、毎日5mgを服用するように勧められています。(処方箋でのみ入手可能)
・目の検査をする。目の血管に影響を与える網膜症は、糖尿病のすべての人のリスクです。妊娠は目の小さな血管に余分な圧力をかける可能性があるので、妊娠する前に網膜症を治療することが重要です
他の人と話す
多くの人が同様の立場で他の人と話すことが有益であると分かり、糖尿病患者のためのグループからのサポートを得ることができます。
糖尿病のシックデイ・ルール
糖尿病をコントロールするためにインスリンを摂取する必要がある場合は、病気のときにどうすればよいか指示を受けるべきです。これは「シックデイ・ルール」として知られています。
アドバイスは個人によって異なりますが、シックデイ・ルールに含まれる一般的な措置には、次のようなものがあります。
・インスリンを服用し続ける。病気のときに治療を止めないことは非常に重要です。治療計画は一時的に投与量を増やす必要があるかどうかを示します
・血糖値を通常よりも頻繁に検査する。少なくとも1日4回血糖値を検査することをお勧めします
・水分をしっかりとる。砂糖の入っていない飲み物をたくさんとるようにしてください
・食事をする。体調が良い場合は固体の食べ物を食べてください。より摂取しやすいものとして、牛乳、スープ、ヨーグルトなどの液体炭水化物があります
・血糖値が高い場合はケトンレベルをチェックする
インスリンを摂取した後も血糖値またはケトンレベルが高いままであったり、次のような場合は、糖尿病ケアチームにアドバイスを求めてください。
・治療法を変更するべきかわからない
・糖尿病性ケトアシドーシスの症状がある
・他に気になる点がある