子どもの糖尿病で予期すべきことについて

子どもの糖尿病について
子どもが糖尿病と診断された場合、打ちのめされ、怒り、将来について心配するかもしれません。糖尿病ケアチームは、待ち受けている課題を解決する手助けをしてくれます。
糖尿病を発症する子どもの大半は、身体がインスリンを産生できない1型糖尿病です。つまり、定期的なインスリン注射が必要です。
少数ではありますが、英国では2型糖尿病と診断される子どもが増加しており、それは過体重に関連している可能性があります。
このページで注目している1型糖尿病は、太りすぎによるものではありません。
子どもが糖尿病と診断されたら、当然気が動転したり心配したりします。しかし、そうなってしまうことによって、子どもの自由を奪ったり、普通の家族生活を終わらせる必要はありません。
日常生活の一部として子どもの状態を注意深く管理しなければならないということです。
ロンドンの大学病院のピーター・ハインドマーシュ教授は、子どもが1型糖尿病と診断された場合に予期すべきことを説明しています。
最初の数日間
診断日から1営業日以内に、子どものために専門の糖尿病治療チームを紹介してもらうべきです。
子どもは入院した病院で、または自宅に来てもらって、このチームからケアを受けることになります。これは、好みや子どものニーズによって決まります。
子どもが病院に入院した場合は、保護者が病院に滞在できる施設も必要です。
「ケアチームとの最初の数日間は、糖尿病教育の出発点です」とハインドマーシュ教授は言います。
「血糖検査からインシュリンを子どもに投与すること、食物や運動にいたるまで、病気についてあらゆることを学ぶでしょう。」
ケアチームには、以下のものが含まれます。
・糖尿病を専門とするコンサルタントの小児科医
・子どもの糖尿病専門の看護師
・子どものニーズに精通した栄養士
・子どもを専門とする心理学者
「私たちの目的は、両親を子どもと一緒に家に帰るのに安全なレベルにすることです」とハインドマーシュ教授は言います。「通常5日ほどかかりますが、変わる可能性があります。プロセスはあなたのペースで行われるべきです。」
ケアチームにどんなことが期待できますか?
フィンガープリック検査とインシュリン注射を使って、いつ、どのようにして子どもの血糖値を検査するかについて、詳細で実践的なセッションをしてもらえます。
栄養士が子どもの食生活を評価し、どのように家族の食生活をこの状態に適応させることができるかを議論するでしょう。
必要に応じて、ケアチームは、子どもの糖尿病が学校や保育園でどのように管理されるかについても話します。ケアチームは、学校や保育園に連絡する必要があります。通常、チームのメンバーが学校を訪問して、子どものケアについて話し合います。
子どもが5歳未満の場合、チームはインスリンポンプシステムを使用してインスリン治療を開始することについて話し合います。最初は大変そうに見えますが、より幼い子どもにインスリンを与える良い方法です。
子どもの感情的な反応
「診察結果が子どもの感情にどのように影響を及ぼすかは重要です。ショックを受け、怒り、考えを拒否し、それから徐々に受け入れるようになります」とハインドマーシュ教授は言います。
「親は自分の気持ちや子どもの心理について、心理学者と話すのが理想的です」
最初の数ヵ月
数日後に、親は子どもの糖尿病を管理する第一歩を踏み出す自信が十分につきます。病院で最初の治療を受けた場合、これは家に帰るということです。
糖尿病ケアチームとは定期的に連絡を取り合う必要があります。
ハインドマーシュ教授は、以下のように言います。
「この段階では、両親と子どもは1〜2週間ごとに病院のケアチームに会いに行きます。」「あなたと子どもがどのようにしているかを話し合い、質問に答えます。」
「親が必要な時にいつでもチームと連絡をとるための電話と電子メールがあります」
親と子どもにとって、最初は糖尿病の生活に適応するのが難しいかもしれません。
例えば、家族の食生活を変えなければならなかったり、子どもが友人と違うことを心配したりするかもしれませんし、血糖検査とインスリン注射の新しい日課に慣れる必要があります。
すべて時間の経過とともに容易になるでしょう。質問や不安がある場合は、躊躇せずケアチームに連絡してください。
いったん状態が安定すると
やがて、ケアチームからの定期的なサポートなしに、子どもの糖尿病を管理できる自信を持つようになるでしょう。
このときまでには、食べ物や運動が子どもの血糖値にどのように影響するのか、インスリンでこれをどう管理するのかよく理解できるようになっています。
子どもの血中グルコースレベルがあまりにも低下し、震え、発汗、疲労、頭痛または行動の変化などの症状があるときは、低血糖または「hypos」だとわかるでしょう。低血糖症やその他の状況を予防し、治療する方法を教えられます。
「両親と子どもがいったん落ち着けば、3ヶ月に1回は会いたいと思います。」とハインドマーシュ教授は言います。
12歳から、訪問の際には、少なくとも年に一度は包括的な健康診断をしなければなりません。子どもは目、足、循環および腎臓の損傷の兆候がないか検査されます。
子どもの年齢が上がるにつれて、自分の状態を管理する方法を教えるために、ケアチームと協力することが重要です。
「子どもがまだ幼いうちは、注射キットを取ったり、注射中に皮膚をつまんだりするように頼んでください」とハインドマーシュ教授は言います。「それが大きな成長につながります。」
訪問中、ケアチームは、徐々に糖尿病を抱えて大人になっていくことに慣れるように、子どもに自分の気持ちや懸念事項について話し合わせるべきです。
思春期の糖尿病
学校や大学では非常に多くのことが行われているので、10代の子どもが推奨される治療法に従う際にときどき間違いをおかしてしまっても驚くことではありません。これは、インスリン注射をし忘れたり、食べてはならない食べ物を食べることを意味します。
それに対して、一日中監視しようとするのは自然な親の反応ですが、子どもの成長感を損なう可能性があります。一部の専門家は、子どもの自立心を育て、オープンな大人の方法で状態を議論することを推奨しています。
10代の子どもは、喫煙と飲酒をしすぎると糖尿病の症状が悪化する可能性があることも理解することが重要です。
子どもは自分の状態を分かち合う同じ年齢の人と話すことが役に立つとわかるかもしれません。
10代の妊娠と糖尿病
1型糖尿病の女性は、妊娠中に合併症を経験することがあり、それは妊娠を慎重に計画する必要があることを意味します。
この理由から、性的に活発で妊娠を計画していない10代の女子が、確かな避妊方法を知っていることは特に重要です。
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