6歳から12歳の低体重児について知っておきたいこと

子どものための健康でバランスの取れた食事
6-12歳の子供はまだ成長しているので、彼らは多くのエネルギー(カロリー)を必要としています。もし子どもが体重不足の場合、十分なカロリーを得ていない可能性があります。
子どもの体重が少ないか、十分成長していないのではないかと不安な場合は、かかりつけの医師に相談してください。低体重は、いくつかの理由で起こり得る可能性があります。
医師は子どもの身長と体重を測り、子どもが普段何を食べているかを親に確認します。子どもの食生活に問題がある場合、医師は健康な体重になるようアドバイスするか、栄養士を紹介します。
マンチェスター・チルドレン病院の小児栄養士であるジャッキー・ローデンは、基本的な子どもの栄養と、子どもが低体重である場合の対応について説明します。
子どものための健康でバランスの取れた食事
「子どもはみな、多様でバランスの取れた食事からエネルギーや栄養を摂取します。子どもの体重が不足している場合、高カロリーだけれど体によくない食べ物、たとえばお菓子やケーキ、チョコレート、あるいは甘くて脂肪分の多い食べ物や飲み物でお腹を満たしたくなるかもしれません。でも、重要なのは、子どもが健康的に体重を増やすことで、それにはバランスの取れた食事が欠かせないのです。
5歳になると、子どもの食事は、大人向けに推奨されている健康でバランスの取れた食事に近くなることがわかると思います(5歳未満の子供は、脂肪分が高く、繊維質が少ない食事が必要です)。つまり、1日3回の食事と健康的な軽食が必要なのです。
バランスのとれた食事には、以下のような原則があります:
・毎日少なくとも5種類の果物や野菜を食べる
・ジャガイモ、パン、米、パスタまたは他のデンプン質の炭水化物をベースにした食事を摂る。できれば全粒のものを選ぶ
・乳製品や乳製品代替食品(大豆飲料やヨーグルトなど)を摂る。低脂肪かつ低糖度の商品を選ぶこと
・豆、魚、卵、肉、そのほかのタンパク質を食べる。毎週魚を2切れ食べるのを目指す。そのうちの1つは、サケやサバといった油分の多い魚であること
・不飽和脂肪の油やスプレッドを少量食べる
・たくさんの水分を摂る(政府は1日にグラスもしくはカップで6〜8杯飲むように推奨している)
脂肪分や塩分、糖分が多い食べ物を食べている場合は、少量をたまに食べるようにしてください。
さまざまな食品グループのものを選んでみてください。ほとんどのイギリス人は、カロリーの多いものや、脂肪分、糖分、塩分が多いものを食べ過ぎていて、十分な果物や野菜、油の多い魚や繊維質を摂りません。
自宅での子どもの食事
「これは、食卓に座って、家族がどのように食べるかについて考えるのに良いチャンスです。適切な食事を摂るために時間がかかっていますか、それとも軽食や間に合わせのものに頼りますか?もしそうだとしたら、それが子どもが十分なカロリーを吸収していない理由の一つかもしれません。
適切な朝食と夕食の時間を作って、家族で一緒に食べましょう。食事の時間を楽しいものにしましょう。
子どもの体重が増えやすくなるよう、適切な体重になるまでパンや米、パスタ、ジャガイモといったでんぷん質といったものの1回分の食事量を増やしてください。健康的な体重計算機を使うと、健康的な体重がどのくらいかを確認することができます。
子どもの昼食
1週間を通じて、子どもは学校で昼食を食べます。子どもが家の外で食べるものを正確にチェックすることは不可能ですが、子どもが健康的な選択をするのを助けることならできます。
・健康でバランスの取れた食事の重要性について子どもに話す
・子どもに食事を買うためのお金ではなく、用意された学校給食か健康的な昼食を与える
・学校の健康的な食事方針を知る
最近の学校給食は水準が高く、ごく普通のお弁当より子どもに必要な栄養素を満たしている可能性が高いです。しかし、子どもにお弁当を持たせたいなら、栄養のバランスがとれているものにしてください。質のよいお弁当にはでんぷん質の食べ物、たとえば肉や魚、卵、豆類といったたんぱく質や乳製品、果物や野菜などが入っています。
お弁当を作るときのヒントを以下にご紹介します:
・赤身の肉、マグロ、卵もしくはチーズをはさんだサンドイッチにすると、炭水化物とタンパク質を摂取できる
・ポテトやパスタサラダは、サンドイッチ代わりになるおいしい食べ物である
・パックの牛乳や低糖度のフルーツヨーグルト、あるいはチーズ一切れは、骨の成長に重要なカルシウムを摂るのに必要である
・野菜を小さくきって食べやすくする。約30グラムのドライフルーツは、「1日に5種類の野菜」のひとつにカウントできる
・飲み物を忘れないこと。水、牛乳または100%のフルーツジュースが最適である。虫歯になる危険性があるので、フルーツもしくは野菜ジュースやスムージーは、1日150mlまでにすること
子どものおやつ
子どもがまだ十分にカロリーを吸収していないときは、体によいおやつを与えることで摂取量を増やすことができます。登校日には、子どもが午前の休憩時間に食べるための健康的なおやつを与えることができます。
素晴らしいおやつのアイデアをご紹介します:
・チーズや卵といったタンパク質を含むものをはさんだ小さなサンドイッチ
・チーズクラッカーやチーズをのせた全粒粉または茶色のパン
・タンパク質やカルシウムを含むヨーグルト
・バナナやアボカドといったエネルギーが詰まった食品
子どもを活発にする
運動は、子どもが摂取したカロリーを燃焼します。しかし、たとえ子どもが低体重でも、運動をすることはやはり重要です。
運動は強く健康な骨や筋肉を発達させるのに役立ちます。彼らが自分自身や身の回りのことを知るときにも重要な要素になりますし、何より運動は楽しいです。
5歳以上の子供は、毎日少なくとも60分以上は適度な運動を行う必要があります。しかし、低体重児の場合、子どもによって必要な運動量が変わる可能性があります。かかりつけの医師や看護師、または学校の健康関連のスタッフならふさわしいアドバイスをしてくれると思います。
子どもの成長を見守る
これらのガイドラインを元に健康的な食事を与える場合、子どもの体重や成長に改善がみられると思います。
子供の身長と体重を定期的に記録し続け、理想どおりに体重が増えているかを確認するために、医師の診察をもう一度受けてください。いったん健康的な体重になれば、子どもは食事の調整が必要になるので、体重が増えすぎるといったことにはなりません。