がんの診断結果に対処するための方法について

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がんの診断を受け取る

調査では、ほとんどの人ががんになることが一番の恐怖だと言います。このため、がんの診断結果を受け取ることにとてもおびえていることがわかります。

「がんだと聞いたら、本当に最悪だと思うでしょう」とチェルトナムのマギー・ガン支援センターのジェーン・ファイドは言います。 ファイドは診断後にセンターにやってくる人をサポートしています。 「ショックだし、怖いはずです。がんはそのような怖い意味を持っています。しかし、ほとんどの人は『わかった、私はがんになったんだね』と言いたいし、自分の身に何が起きているかを理解してから病院から出たいのです」。

家に着いたら、受け取った情報を消化します。「いったん最初のショックから落ち着くと、扱いづらい感情がとめどなく押し寄せます。でも、それが普通です。受け取った情報を吸収し、現実と折り合いをつけるにはしばらく時間がかかります」とファイド氏は言います。

がんと診断された後の感情

がんと診断されたとき、その反応はさまざまです。そのため、どのように感じるのか、どのように自分の感情と折り合いをつければいいかに決まったルールはありません。

しかし、以下のようなことを経験することが多いです:
・悲しみ
・未来についての恐れ
・怒り
・罪悪感
・拒絶
・混乱
・ストレス
・不安
・うつ病

「激しく怒る人や悲しみに暮れる人もいますが、大半は不安感が強くなる人が多いです」とファイド氏は言います。

うつ病の可能性がある場合は、医師に相談するのが重要です。うつ病の症状には、悲しい気持ちが長引いたり、これまで楽しいと思っていたことへの興味がなくなったり、倦怠感を感じたり、眠りにくくなったり、食欲を失ったり、人生に価値のないと思ってしまうことなどがあります。

がんの診断を受けた場合、治療についていくつかの選択肢が与えられます。これは、既にストレスフルな状態のときに複雑な意思決定を行う必要がある、ということを意味します。決めるのが難しい、もしくは混乱していると思ったら、病院もしくは地域のがん支援センターの医療従事者にご相談ください。彼らはあらゆる情報を元に方針を検討し、治療方針を決めるのを手伝ってくれます。

がんサポートネットワーク

友人、家族、およびサポートサービスといったネットワークを持つことで、がんという診断結果を受けた衝撃に対処しやすくなることに気づいている人は多いです。

家族と友だち

動揺させたくないから、友だちや家族に話すことをためらう人は多いかもしれません。でも、彼らはみな、あなたをサポートしたいと思っていることを忘れないでください。そばにいる人は、どんなふうに応じればよいかわからないこともあります。ですから、ただ話しを聞いて欲しいのか、ハグして欲しいのか、あるいはそばにいて押し寄せる不安を取り除いてほしいのかを伝えるとよいと思います。

中には、愛する人と一緒に医師の予約や治療セッションに行くのが助かる、と思う人もいます。家族も支援が必要となる場合があるので、必要に応じて家族を支援するサービスがあることも忘れないでください。

病院のスタッフ

医師と看護師からなる医療チームは、がんのすべてを扱えるよう研修を受けています。治療を提供するだけでなく、あなたの質問に答えたり、アドバイスやサポートを提供したりすることができます。また、地元のサポートセンターとサポートグループに関する情報提供もできます。一部の病院では、がん治療を受けている人に補完的な治療法も提供しています。

がん支援センター

医者または専門看護師は、お住まいの地域にがんサポートセンターがあるかどうかを伝えます。がんサポートセンターは話し相手を用意したり、実践的かつ財政上のアドバイスを提供したりすることもよくあります。

電話相談室とサポートグループ

多くの人が、電話ごしだと話しやすいと感じています。主に慈善団体によって運営される電話相談室があります。

癌と診断された人に自分の体験を話したい場合は、サポートグループが合っていると思います。かかりつけの医師か専門医、もしくは看護師は、適切な地域のグループに連絡を取ることができます。

自己管理とがん

自分の思い通りに

最初にがんと診断されたら、圧倒されるほどたくさんの質問が出てくると思います。それは家族にどのような影響を与えますか?治療とどんなふうに行われますか?体の一部を失うとどうなりますか?私は死ぬんですか?

わからないことがたくさんあり、自分の人生をコントロールできなくなっていると感じるのは当然です。これらの質問に答えることができれば、うまく対処できるようになったり、自己コントロールできる感覚を取り戻すのにつながります。こうしたことが自分のみに起きたら、質問を書き留めておき、準備が整ったら専門の看護師といった方に質問してみてください。

自分をいたわる

自分をいたわることで、診断結果に対する感情的な側面に対処できるようになります。
たとえば次のようなことです:

・休憩やリラクゼーションの時間を取る
・軽い運動をする
・健康的でバランスの取れた食事を食べる
・熟睡する
・大量の飲酒を控える

ポジティブでいる

このような困難な状況では難しいかもしれませんが、ポジティブでいようとすることでとても楽になります。前向きなことに注目し、ウソかもしれないといったネガティブなことを考えないようにしてください。医師、看護師またはサポーターに不安を打ち明けると、また安心感が戻ってくることがあります。

可能な限り自分を励まし、自分の強さや勇気に誇りを持ってください。気分が良い時間を享受し、家族や友人との時間を楽しんでください。

ファイド氏は次のように述べています。「ときどき、がんをわずらった人の中には、自分の人生を振り返り、新しい友達を作り、ライフスタイルを変え、人生を今まで以上に受け入れていることがあります」。

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