妊娠中のアルコールについて知っておきたいこと

妊娠中のアルコール
専門家によると、妊娠中に摂取しても絶対に問題ないアルコールの量は(もしあったとしても)確証がはっきりつかめていないので、妊娠の可能性がある時点で飲酒を控えたほうがよい、と言っています。
妊娠中アルコールを飲んでも問題ありませんか?
イギリスの最高医療責任者(Chief Medical Officers)によると、妊娠中または妊娠の可能性がある場合、赤ちゃんへのリスクを最小限に抑えるためにアルコールを一切飲まないことを推奨しています。
妊娠中に飲むと、赤ちゃんに長期的な害をもたらすことがあります。飲めば飲むほど、リスクが高なるのです。
アルコールはお腹の子にどんな影響を与えますか?
飲酒すると、アルコールが血液から胎盤を通じて胎児のもとに流れます。胎児の肝臓は最後に発育する臓器のひとつなので、妊娠後期にならないと成熟しません。胎児はあなたと同じようにアルコールを分解することはできませんし、アルコール摂取が増えると、成長に深刻な影響を与える可能性があります。
特に妊娠3ヵ月までに飲酒すると、流産、早産、低体重児が生まれるリスクが高まります。
また、妊娠3ヵ月以降に飲酒した場合は、出生後の赤ちゃんの体に影響を与えることがあります。
飲酒するほど、リスクは大きくなります。その影響には、学習困難や落ち着きのなさが含まれます。妊娠中大量の飲酒をすると、胎児性アルコール症候群(FAS)と呼ばれる深刻な状態に陥ります。
FASの子どもには、以下のような影響がみられます:
・あまり成長しない
・顔の異常
・学習困難や落ち着きのなさ
深酒をしたり、一度に大量に飲んだりすることも、FASの発症と関連があると考えられています。アルコールを飲むほど、リスクは高くなるのです。
妊娠中の飲酒を避ける方法
多くの女性が妊娠初期の段階で酒の味がまずく感じるので、妊娠中完全に禁酒することはさほど難しくありません。
ほとんどの女性は、妊娠しているか、妊娠を考え始めるようになったときから禁酒します。
妊娠初期の段階なのに、それに気づかずに飲酒してしまったら、その後飲酒は控えたほうがいいでしょう。胎児への影響は低いので、不必要に心配することはありません。でも、もし心配なら助産師や医師に相談してみてください。
アルコールの単位とは?
妊娠中に酒を飲もうとするなら、自分が摂取している単位数を知ることが重要です。
イギリスでの1単位は、純粋なアルコール10ミリリットル(もしくは8グラム)です。これは次の量に相当します:
・ビール、ラガーまたはシードル250ml(アルコール度数[ABV]3.5%:ABVはラベルに記載されています)
・ウィスキー、ジン、ラム、またはウォッカなどのスピリッツ25ml(アルコール度数40%)
・グラスワイン約85ml(アルコール度数11.5%)
スマートフォンで、酒量を記録するアプリをダウンロードし、飲んだ記録をつけるのもお勧めです。
アルコールサポートサービス
飲酒量を減らすのが難しい場合は、助産婦、医師または薬剤師に相談してください。