ヒトパピローマウイルス(HPV)について

症状

ヒトパピローマウイルスとは?

ヒトパピローマウイルス(HPVともいう)は、全世界的に古くから存在する性感染症(STI)です。HPVには多くの種類があります。イボ状の性器疣贅の原因となるものもあれば、症状を起こさないものもあります。より悪性のHPVは、子宮頸がんや、肛門、外陰、膣、陰茎、および咽喉のがんの原因となることもあります。
一般に、子宮頸部または肛門がHPVに感染しているかどうかは、Pap(パップ)テストでの細胞検査でしかわかりません。Papテスト(またはパップスメア)を行う際、医師は子宮頸部からいくつかの細胞を擦りとって顕微鏡で見ます。

なぜHPVに感染するのですか?

HPVは、通常、性的接触によって感染します。HPV感染者とセックス(オーラルセックス、アナルセックスを含む)をした場合、感染の恐れがあります。
性器疣贅は発症するまでに数年かかるので、HPVに感染していても気づかないことが多いです。女性では、疣贅は子宮頸部(子宮または子宮への開口部)にできるため、見ることはできません。

医師のHPV検査はどのようなものですか?

医師は、子宮頸管または肛門を小さな綿棒でこすり取り、それを特別な液体の入った管に入れ検査にまわします。液体中にHPVが見つかったら、HPVの種類を確認し、がんを引き起こすものである場合、コルポスコピーと呼ばれる別の検査をします。(コルポスコープ(膣鏡)は、子宮頸部を見るために使用される特殊な拡大レンズです。肛門管を見るためには肛門鏡を使用します)。医師は、子宮頸部または肛門から少しの組織を切って、組織検査をします。
男性と性交渉している男性である場合、またはHIV陽性の男性である場合は、肛門Pap検査をします。肛門や陰茎に疣贅がある場合は、切除について医師と相談し、パートナーにHPVをうつしている可能性があることを伝える必要があります。

HPVの治療方法

現在、HPVの治療法はありません。感染している場合、がんの徴候を観察するために、4〜6ヶ月ごとにPap検査を受ける必要があります。多くの場合、HPVは健康上に問題が生じることなく自然に消えてしまいます。
性器疣贅は医師の治療を受けなければなりません。市販の薬品を使用して、自分で見つけた疣贅を取り除こうとしてはいけません。これらの化学物質薬品は性器疣贅に使用することを前提にしていません。皮膚を刺激する可能性があるからです。

予防法 HPVのワクチンはありますか?

若い女性に多い、異なる4種類のHPV感染を予防するワクチンがあります(四価ワクチンともいわれる)。このワクチンは、子宮頸がんの全症例の70%、性器疣贅の全症例の約90%を占めるHPVを対象としています。
子宮頸がんを引き起こす可能性のあるHPV感染を予防するワクチン(二価ワクチンともいわれる)もあります。このワクチンは、性器疣贅の原因となるHPV感染を防ぐことはできません。
これらのワクチンは、6ヶ月間にわたって3回投与されます。HPVの感染を最大限に防ぐためには、3回の投与をすべて行うことが重要です。
日本では子宮頸がん予防から二価ワクチンが、2013年4月1日以降、予防接種法にもとづく定期接種として中学1年から高校3年までの女子に行われました。しかし接種後、原因不明の背中の痛みを訴えるケースが続き、現在では一時7割あった接種率が1割弱までになっています。
日本では、四価ワクチンの男性への接種は承認されていませんが、海外では、四価ワクチンが26歳以上のHIV感染者の管理予防に推奨されることもあります。
現在国内では、副反応などの報告により、HPVワクチン接種は事実上停止状態となっています。

医師に質問すべき事項

どのような治療法が最適ですか?
HPVを感染させずにパートナーとセックスすることは可能ですか?
HPVに感染している場合、セックスで、HIVなどにかかっている別のSTI感染者が感染する危険性は高いですか?      ※性感染症(STI=Sexually Transmitted Infections)
HPVの感染を避けるにはどうすればいいですか?
治療はどれくらいの期間続くでしょうか?
治療の副作用はありますか?
近くにサポートグループがありますか?
症状が悪化した場合、いつ医師に連絡するべきですか?
娘にHPV予防接種を受けさせるべきですか?

関連記事一覧